大雪警報発令中…バンビー4と奈良の娘
2月11日 滋賀県蛇谷ヶ峰
大雪警報発令中の湖北。地元の方の話では一晩で1mの積雪だったそうです。名物「鯖寿司」を食べるため、山仲間「バンビー4」に奈良の娘が加わって、雪の琵琶湖畔に集まりました。
当初の予定ではマキノ高原近くの大谷山へ行く予定でしたが、雪の影響で道路事情が悪く、到着が遅くなったために行先を蛇谷ヶ峰へ変更して、青空が見え始めた駐車場を出発。
除雪の行き届いた林道を進むこと10分。除雪された雪の壁を乗り越えたところから、本当のラッセル山行が始まりました。今回のメンバーの中で安曇野の山友は山岳会所属のガイドレベル。ワカンを履いて果敢にラッセルをされ、我々に道を開きます。2番手のスノーシューはトレースを平らにし、3番手からは整地係(^^) 今日のように、深い新雪ではワカンの方がスノーシューよりリズミカルでした。
腰辺りまでの新雪は想像以上に進みません。それでも時折、青空と太陽が雪を纏った木々を照らし、目を休ませてくれます。林道から夏道への分岐点を通り過ごしてしまい、尾根に乗るため斜面に取りつきました。ここまでも山岳会のラッセルを目の当たりにし勉強させていただきましたが、この時ばかりは感嘆の声が皆から上がりましたね。尾根にあがっても新雪の勢いは衰えず(笑)、想像通り登頂は諦め、11時30分頃を折り返し時間と決めました。夏道から離れ尾根上を歩く冬道のルート取り。そのルート取りも山岳会仕込みで教わります。そんなこんなで直登を登りきった小さなピークを本日の到達点としました。主稜線に続く支尾根にある小さなピークは、決して展望が良いとは言えませんが、新雪の厳しさや雪山の勉強が出来たことで、とても有意義な山行となりました。
トレースが完成した帰り道、往きの苦労が嘘のように歩けるのは、今年の山行で実証済。雪不足だと言われた今シーズンも今年の山行(5回)すべてにノートーレス区間がありました(^^)
下山後は集まりの目的「鯖寿司」を食べながら、楽しい山行を振り返り、お口直しにいつもの・・・(笑)
関西とは思えない この雪景色
送迎バスが雪に埋もれそう…
木々の雪が落ちると 朝陽を受け 宝石のようです
うっすらと トレース跡が続きます
ラッセル隊長 奮闘中!
スノーシュー部隊が トレースを整地します
思いも寄らぬ 陽射しに感謝
青空が見えると 気分が軽くなります
あの陽射しを受けるまで 先頭交代
これぞ プロの技 (^^)/
尾根に上がっても 腰ラッセルは続きます
奈良の娘が先頭へ…2番手は隊長さん
この急登を登りきれば 折り返し地点
「きりたんぽ」状態のストック
Vサインをしているのが 判りますか?
今日の山頂にて.‥さぁ、帰ろう(^^)/
至るところで落雪…直撃すると大変なことになりそう…
やはりやってしまいました…トリプルダイブ
綺麗なトレースから見上げた空
いつものは 和洋折衷で頂きました
陽気に誘われて…ホーム鈴鹿でスノーハイク
2月4日 三重県藤原岳天狗岩
ホームと言いながらも、すっかりご無沙汰の鈴鹿。北部では先月のドカ雪がまだ楽しめそうなので、スノーシューを背負って、花の名山「藤原岳」は大貝戸登山口に向かいました。
登山口に雪はなくとも、中腹辺りから雪を楽しめるのが「鈴鹿の冬」。今日も4合目を過ぎたあたりから雪景色となりました。冬枯れの道は太陽が隅々まで照らし、暖かいを通り越して暑いぐらいです ^^;それでもチェーンスパイクを装着していると、スウーっと冷えを感じるのはやはり2月ですね。時折、ショートカットをしながら高度を稼ぎ、8合目の広場に到着。ここで杉林から自然林になりますが、ここから藤原山荘(避難小屋)直前までが急坂の続く、本ルート核心部。ここまで頑張りすぎると、せっかくの景色を楽しめなくなるのでご注意を…(^^)
山荘手前でスノーシューに履き替え、頂上ルートから離れます。目指す「天狗岩」は藤原岳から北西に延びる稜線上に突き出た断崖絶壁のビューポイント。そこまではカルスト台地の頂稜雪原を思い思いのトレースを引いて楽しむ、正に、スノーシューハイクの王道です。深いところでは40㎝ほど沈み込みますが、先週の上高地とは真逆のお気楽ハイク。時折、駆け出したくなる気分です。(下りでは走ったりしますが…)
遠くに、御嶽、乗鞍岳などの北アルプスから中央、南アルプスに白山。近くは、伊吹山に霊仙山の両横綱から主峰御在所岳。後ろは陽光煌めく伊勢湾。足元を見つめれば、兎や鹿の足跡が「お先に!」と言っているようです。
ここで単独行の男性と挨拶を交わすと、去年も鹿皮を付けたグループを鈴鹿で見かけたとのこと。何と、2月に山友と登った釈迦ヶ岳ですれ違った方でした。
天狗岩では当初登る予定だった竜ヶ岳から続く遠足尾根や伊勢湾を背景に綺麗な三角錐の藤原岳。頂上展望台と較べて訪れる人も少なく、我ながらナイスな山行計画でした。
藤原山荘までの帰り道。往きとは違う新たなトレースを引き、素晴らしき木々の影絵と出会い、8合目への急坂では波乗り気分で急降下。最後までスノーシューの醍醐味を堪能した山行でした。
下山後は、地元産の果物でいつもの…(笑)
朝陽に照らされる藤原岳…いい一日の予感
中腹を過ぎれば このボリューム
8合目の急坂に向かいます
冬枯れの林に明暗が浮かびます
9合目の林を楽しむには 心と体力に余裕を…
さて 自分の道を作りますか
頂上展望台へは ハイウェイが開通しています
こちらは 計画中のようです…(笑)
風の道は 雪面に表情を与えます
伊吹山…大勢の方が歓声を上げていることでしょう
養老山地、岐阜市内越しに北アルプス
この景色に出会えて「ありがとう(^^)/」
静かな息遣いが 足跡から伝わります
久々に バンビーズ登場(笑)
来年こそは 遠足尾根から竜ヶ岳へ
名残霧氷…
素晴らしい光景があれば ピークは無用
このトレースも すぐに元通りになるでしょう
I LOVE スノーシュー
下ってきた林を振り返ります
午後の陽射しは 銀嶺をさらに浮かび上がらせます
「白山」は名前のとおり 純白の山嶺
楽しさを体で表現してみました ^^;
そろそろお別れの時間です
ここでも目に眩しい輝きでした
冬・静寂の上高地...テントライフ
1/28~29 長野県徳沢
2泊3日の予定で横尾から蝶ヶ岳を目指そうと入山しましたが、雪深く横尾まで辿り着けずに徳沢で幕営をし下山。束の間の陽気から厳冬期へと戻ろうとする2日間でした。
1月28日
冬の上高地は3年振り3度目。相性が良いのかいつも晴天に恵まれています。朝の気温は-4℃。この時期の上高地としては、春先の陽気と言っても過言ではないでしょう。昨年開通した上高地トンネルのお陰で125mほど短縮。距離よりも雪崩ゾーンを回避できるのが助かります。吊尾根が見えたところで、今回のニューアイテム「ソリ」の登場。ここから目的地の横尾までは標高差100m、約15kmの水平移動なので、30kg超えザックの運搬手段として取り入れました。
大正池ホテルから先の車道は一人分の踏み跡のみ。トレースとして利用するには寂し過ぎました。帝国ホテル前でスノーシューを履き、誰も居ないバスターミナル前を横切って河童橋へ到着。小梨平を少し入ると踏み跡はなくなり、一瞬、心が折れそうになりますが、青空に勇気を与えてもらい、真綿の世界へ踏み込みました。
真っ白な林床に落とす樹々の影。青空を衝く明神岳。聞こえてくるのは自分たちの息遣いと雪を踏む音。しばらく歩くと明神からの登山者。お互いのトレースをお礼と共に交換しました。そして、明神。再び、トレースはなくなり、これはゴール横尾まで続くことを意味します。ここからも明るい冬の林から覗く明神岳や前穂高岳の白き岩峰。梓川沿いを染めるケショウヤナギの美しさに助けられ、一歩一歩トレースをつなげます。深い所ではスノーシューが膝下まで沈む時もあり、夏道であれば1時間もかからない明神・徳沢間も今日は倍近くかかります。この調子で進めば横尾到着は4時近くになるため、徳沢泊に変更すると共に、蝶ヶ岳登山は断念しました。
緑がまぶしい徳沢のテント場は立ち入るのが申し訳ないほどの清らかさ。6月、ニリンソウの花が白く染める森の奥からは童話の主人公たちの囁きが聞こえてきそうです。前穂北尾根が眺められる場所で幕営。荷物を整理した後は、水作りタイム。45リットルの袋に詰めた雪からは6リットルの水が出来ました。
夕食後、ようやく一息ついて天気をチェックすると、30日は雨混じりの雪となり、午後からは急速に気温低下の予報。冬の雨は致命傷になりかねないので、即、29日下山を決定。無理をせずに徳沢泊としたことが功を奏しました。
全てはここから始まります
朝靄の立つ大正池
車道から木々の合間に焼岳
バスターミナルの駐車場も一面銀世界
力強い梓川の流れ
吊尾根と対峙する焼岳は男前
ソリのトレースは3本ライン
明神岳は穂高岳にない孤高を感じます
ここから先は 私達の道
冬の風物詩 ケショウヤナギの並木が雪に映える
また撮ってしまう(笑) エッジの曲線美
さて 貴方ならどう引きますか?
明神・徳沢の中間点「古池」
河原沿いに出ると 徳沢まであと僅か
貸切の徳沢テントサイト
トイレまでのトレースから前穂高岳
今日のトレースは 一歩の重みが違いました
斜光に照らされる 神々の頂
夜の帳が 徳沢に訪れる
星の明かりが見守る マイハウス
1月30日
静かな一夜が明け、テントから顔を覗かせると、そこだけ時間が止まったような前穂高北尾根。やがて東の空が赤く染まり、その光は岩峰に命を灯します。その最も高い頂には一筋の雪煙。その稜線の世界を思えば、まさしくここは「徳沢天国」。朝食の用意をしていると一人の登山者がテントの前を通過していきました。長塀山の方に踏み跡は続いていましたので、蝶ヶ岳を目指されたのだと思います。無事下山を願う限りです。
やがて朝陽は上高地側から射し込んできます。日陰にあったマイハウスにも潮が満ちていく感じで陽が当たり始めました。「生きていること」を感じる冬の朝です。
暖かい陽射しを受けながら片付けをします。当初の目的は達せませんが、充足感に溢れた撤収です。梓川の畔に出て大天井岳方面を見るとレンズ雲。荒天の兆しにこの判断は正解だったと確信しました。昨日、我々が引いたトレースは森の中に綺麗な道筋を引いていました。そして、同じ行程とは思えないほど、快適に進むことができます。以前にも書いたことがありますが、雪道のトレースは高速道路。それを最初に引いた方の努力と感謝の気持ちは忘れないで欲しいと思います。
夏道と同じコースタイムで明神に到着。徳沢を出発した際には青空だった空もその半分を雲が覆い始めてきました。そして河童橋に着く頃には、山稜と空が一体化。予報通りの高曇りとなっていました。
河童橋の畔では10数人のスノーハイカー達。それでも夏の喧騒が嘘のような静けさです。温かい紅茶を飲み、河童橋を出発。車道を歩いていくと、そこにも一本のライン。我々が引いた道だと思うと何か嬉しくなってきます。
昨日とは打って変わった大正池と穂高連峰。どちらの景色も厳冬期であり、優劣をつけることは出来ません。明日はきっと更に厳しい表情を見せるのだろうと思いながら、現実への境界線、釜トンネルへ入りました。
下山後は、春の香りを気持ちに込めていつもの・・・(笑)
贅沢な 朝のひととき
黄金色に目覚める峰々
雪煙は…神の息吹なのか
地上の煙は…生活の匂い(笑)
目に痛いほどの 銀世界
小屋へと続く 新しい踏み跡
徳沢テントサイトを二分する踏み跡
大天井岳上空にレンズ雲…
白一面の梓川畔と霞沢岳
大きく両手を広げている明神岳から前穂北尾根
一往復するだけで 見事なトレースが出来上がり
兎のトレースとの交差点
明神岳の背後に迫る白い雲
紅一点.‥ひとりぼっちの河童橋
眺めるは 男前の焼岳
振り返れば 色をなくした 上高地
大正池の畔から見る焼岳が大好き
まもなく吊尾根もその姿を隠すことでしょう
「穂高よ さらば~」と口ずさみます
無事の下山を祝って 安曇野にて…
blog開設 一周年(^^)
はてなスペースから引っ越しをして、早一年。春夏秋冬.‥山との出逢いを自分の思い出とともに発信してきました
とりあえずは節目.‥でも、ひとつの通過点として、これからも自分のトレースを残していきたい(^^)/
極上のパウダースノーハイキング
1月16日 長野県八子ヶ峰
今シーズン最強の寒波が襲った日本列島の週末は、女神湖畔のホテルで過ごしていましたが、2日目はスノーシューで新雪を楽しめるかなと準備はしていました。そして偶然、この日が山行予定だった群馬の山友夫妻をお誘いし、すずらん峠園地駐車場で待ち合わせをして、初めてのパーティとなりました。
朝、青空が見えた空はいつの間にかどんよりとし、ホテルを出発する頃には激しい雪.‥(^-^; しかし、回復傾向の予報通り、駐車場でスノーシューなどの準備をしている内に小降りとなってきました。冬の蓼科山登山口として有名なこの駐車場、八子ヶ峰へは道路を挟んだ反対側の森へ進路をとります。しばらくは雪を纏った八ヶ岳の森歩き。さほど急な登りでないモフモフ、フカフカの新雪の上を、スノーシュー独特の浮遊感を楽しみながら半時間ほど登ると稜線に建つ「ヒュッテ・アルビレオ」に到着です。ここからは多少のアップダウンはあるものの、スノーシューのための稜線歩きになります。
八子ヶ峰は東峰と西峰があり、今日は風も穏やかなので、スキー場のゲレンデトップ西峰を目指します。まずは、東峰へ雪原の一本道。お喋りに撮影大会にと如何にも楽しいスノーシューハイク。やがて薄日が射し始め、墨絵から白銀の世界へとグラーデション。テンションも上がります(^^)/
東峰と西峰の中間地点で先行者の方に追いつき、お礼を述べた後、しばし談笑。ここで先頭を代わり、時折、蓼科山の頂が顔を覗かせる中、蓼科別荘地から入笠山方面、車山から昨夜泊まったホテルへと続く雪景色を眺めながら、雪原にトレースを引いていきます。西峰に近付くにつれ雪は深さを増し、直下は腰ラッセル。しかし、極上のパウダースノーは泳ぐように前へ前へと進むことが出来ました。
ゲレンデに思い思いのシュプールを引くスキーヤーを少し羨ましく思いながらも、西峰1,833mに到着。起点となったヒュッテから弧を描くような稜線がこの小さなピークで終わりを告げており、我々が残したトレースをはっきりと確認することが出来ました。
5時間余りのスノーシューハイク。山は時間と空間を超える場所となり、3月の再会を約束して、それぞれの帰途につきました。
下山後は、真っ白な蓼科山を思い出しながら、いつもの…(笑)
週末寒波で一気に冬山モード
トレースに導かれて 稜線を目指します
森が開けると 明るい兆しが…
スノーツリーが並んでお出迎え
冬の静けさを感じるのは 曇り空
パウダースノーをお伝えしました(笑)
視界が悪いと歩けませんね
雪の結晶が判りますか?
蓼科山へ続く 北八の森
西峰へ続く スノーハイクのための稜線
稜線の向こうには ゲレンデトップ
時折 吹く風が 木々の雪を払います
さぁ トレースを作りますか!
先頭の視界は こんな感じです
案内は消えても 冬にはりっぱな標識なんです
車山高原も 白く染まりました
白樺湖も 白く染まっています
スノーシューならでのポーズです(笑)
さて 帰りますか…
我々の道を 振り返ります
雲が地上に降り立つ 冬の道
北横岳が輝いて見えました
蓼科山も輝いていました
青空と稜線に別れを告げます
シンプル イズ ベスト (^^)
2017初歩き.‥八ヶ岳東稜
1月4日 長野県杣添尾根
昨夏、杣添尾根で三叉峰(横岳)に登った際、このルートは冬でも登れるのではと思って色々と調べ、冬道ルートを2017年初歩きの道としました。
初歩きは3、4日のどちらか。両日ともに冬型気圧配置で麓は晴れ模様ですが、南八ヶ岳稜線は雲の湧く風が流れこむ予報。しかも稜線は15m以上の風が吹く冬山モード。あわよくば、横岳山頂標識をと思っていましたが、「今日は杣添尾根の冬道ルートを歩けるところまでだな」と、突風に枝を揺らす海ノ口登山口を出発しました。
登山口に入ると大きな石にうっすらと積もった雪。チェーンスパイクの威力が発揮される道でした。しばらくは…、と言うよりこのルートの8割近くは樹林帯。上空に広がる青空、森に射し込む陽光は「ダイヤモンドダスト」を樹間に浮かび上がらせます。急登とは言えない登り坂が続く杣添尾根前半。ここは慎重に歩き出したいところです。少し平坦になっては登り坂を何度か繰り返し、中間地点の標識を通過。稜線にかかる雲の傘下に入り、気温は二段ぐらい下がった気がしました。進行左手の県界尾根を見ながら現在位置の目途を立て、冬道ルートに向けて装備の準備。ヘルメットにゴーグル、バラクラバ、アイゼンに予備小物。行動食を口にし、ピッケル片手に出発。しかし、全ての事をこの一回の休憩で終わらそうとしたため、時間がかかり過ぎてしまいました。樹林帯の無風とは言え、気温は-10℃。ここまで温めた身体を冷やすことになり、筋肉は初期化。当たり前のことが、何故か出来ないこともある…教訓です。
八ケ岳東面は小屋がないことからか、西面に較べて登山者は多くありません。そのため、明確だった踏み跡が薄くなり、所々、トレースも消えかかってきました。それでも赤テープは適度にあり、夏に歩いていることもあって不安はありませんでした。夏、ダケカンバの緑が美しかった冬道の分岐点と思われる場所に到着。トレースはありませんが、小動物の足跡が進路を指しています。
小さな坂を登り切ると、杣添尾根の冬道出発点に立ちました。ここから三叉峰まで続く一本道。今日はその半分程度しか確認できません。トレースは消えていましたが、細尾根であるため、迷うことはありません。ただ、見えない踏み跡を外すと、膝上ぐらいまで沈みます。左側は急峻な場所もあり、滑落するなら右側へと意識しながらルートをとりました。
10日前に登った赤岳や南八ヶ岳の稜線は雲に隠れ、登頂を拒んでいるかのようです。振り返れば、陽の当たった高原が見渡せ、尚の事、寒さが身に沁みます。そして、その山麓から稜線を眺める人の様子が思い浮かびます。
ピッケルを支点に急坂を登り終え、森林限界をほぼ越えたところを本日の「折り返し地点」としました。
山は戦いの場ではなく勝ち負けはありません。山頂を踏めたとしても、それは山が我々を受け入れてくれただけと僕は思っています。海外では攻撃や征服を表す「アタック」と言う山言葉を使わなくなったそうです。
展望がなくても歩きたい尾根を楽しめた今回の山行は、次に繋がるものとなり、満足のいくものとなりました。
下山後は時間がなかったので、近所でいつもの…ムリヤリ(笑)
3日 河口湖畔にて 新年を想う…
登山口に向かう途中 杣添尾根(真ん中)が望めました
冬に紅を点す ケショウヤナギ
樹林帯ならではのお楽しみ
冬だけの新芽が 伸びています
先を行くのは どちら様?
この景色を見れば 今日は帰っても良いんです
でも もうちょっと尾根を歩こうかな(笑)
夏は雲を抜けて上がってきた杣添尾根
県界尾根の到達点も雲の中…
振り返れば バディがいる…(古)
晴れていれば 撮れない一枚
ダケカンバの霧氷が モノトーンに映えます
ここから先は 次のお楽しみに…
霧氷が踊っているようです
久しぶりに寒いと感じました (^-^;
何となく お正月らしい写真でしょう?
陽に照らされた麓を見て何を思う(笑)
エッジの効いた曲線美
まるで 光を当てたような 輝きでした
麓から杣添尾根が綺麗に見えました
実は 登る前にも いつもの・・・(笑)
奈良の娘と登り納め.‥三峰山
12月30日 奈良県三峰山
「奈良の娘」と呼んでいる山友さんをお誘いして、関西有数の霧氷が見られる山のひとつ「三峰山(みうねやま)」で2016年の登り納めとしました。
登山口は奈良県と三重県にそれぞれありますが、自宅から小1時間で着く、奈良県側のみつえ青少年旅行村ゲートから出発。山頂へは最短の不動滝ルート、車道歩きの少ない登尾ルート、縦走が楽しめる新道ルートがあり、それぞれを組み合わせることで周回が出来ます。今日は下山後にランチを共にするので、不動滝~登尾としました。
駐車場から見る稜線にはいつもの雲。これが霧氷の山です。不動川沿いの林道を歩くこと30分。落差14m 3段の不動滝から登山道が始まります。うっすらと積もった雪がゆっくりとグラデーションする中、登尾ルートと合流。常緑樹から落葉樹へと移り変わるゾーンでもあります。空と一体化した霧氷が頭上を覆うのもこのあたりから…。昨年は青空の下、宝石のように煌めく霧氷のトンネルを歩きましたが、この寒々しいモノトーンの世界は「大人の味わい」で美しいもの(笑)
いつもは山頂を先に訪れますが、今日は八丁平経由で山頂を目指しました。八丁平は山頂から少し下ったところに忽然と現れる平原。霧氷のトンネルとともに三峰山を代表する撮影スポットでしょう。しかし、この辺りの風は本当に寒いのでしっかりとした防寒対策が必要です。今日の気温は-6℃。標高1200mにも関わらずこの気温が、霧氷を綺麗に育てる条件なんですね。
緩い登りとなった霧氷の林を過ぎると、ぽっかり空が開いた山頂に到着。室生火山群や御杖村の集落が霧氷越しに展望できるのですが、今日はベールに包まれていました。ここから八丁平の分岐点までが特に素晴らしい霧氷のトンネル。上ばかり眺めて歩いていると、スッテンコロリとなりますから、歩き眺めはほどほどに…(^^)
新年1月~2月の土日祝は「三峰山霧氷まつり」が麓で催され、登山者で賑わいを見せます。霧氷を静かに楽しみたい方は平日に、イベントも楽しみたい方は休日にと、それぞれのスタイルに応じて本格的に始まる霧氷をお楽しみください。
これにて2016年は登り納め。ひと月休んでいたため、毎年目標としている36回には2回及びませんでしたが、こうして無事納められたことに感謝します。登り初めは3日の予定。来年も御裾分けが出来れば良いんですが…。
下山後は、ランチを楽しんだあとに自宅でいつもの・・・(笑)
あの雲が 霧氷を育ててくれます
少し離れて見るのが 綺麗と思う 不動滝
寒そうですよね~
ここから気温は 一段下がった気がします
常緑樹と広葉樹の冬コラボレーション
霧氷まつりの始まり…
少しずつ成長を続けています
今日は左周りで八丁平へ…アセビの葉も白い縁取り
自宅から2時間余りでこの景色
常緑樹が美しさを引き立ててます
娘のお陰で 珍しい2ショット写真
晴れ間もいいが うっすら見える程度も またいい
山頂は霧氷に囲まれた 円形ステージ
お目にかかったことは まだありません
どこを切り取っても 霧氷の嵐
霧氷のトンネルを母と娘がいく…(笑)
顔面氷結はしていませんが寒そうでした
登尾ルートから 室生火山群と御杖村
谷間は3段変化で稜線へ
一足早く 冬から春へのグラデーション