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Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

池塘に行くなら…KUBIKI

7月31日~8月2日 新潟県妙高山火打山
立山・五色ヶ原を計画していた夏山山行。前日に天候が不安定なことを知り行先変更の判断。晴れ間の見える新潟県妙高市頸城山塊の妙高山火打山を訪ねることにしました。
火打山は17年前に家族で日帰り登山をした山。往復20km。小学生の娘には少しハードでしたが、今となってはお互いに良い思い出話。ちなみに、その前々日は大雨の御嶽山行^^; 
池塘の畔で幕営をし、アルプスや八ヶ岳とは違う世界を歩ければ、たとえ展望がなくても楽しめるはずと登山口の笹ヶ峰に向かいました。

7月31日 笹ヶ峰~高谷池ヒュッテ
2ヶ月振りのテント装備は両肩に心地よいプレッシャーを与えてくれます。本格的な登りが始まる黒沢橋までは木道が整備され、一定のテンポでコツコツと木道を叩く足音は心地よく森に響き、緩やかな傾斜は準備運動になります。当時は倒木を橋代りにしていた黒沢も今はりっぱな橋が架かっています。十二曲りを登り終えてから富士見平(妙高方面への分岐点)までが本日の核心部。前日までの雨で道はぬかるみ思うように歩けません。富士見平からヒュッテまではトラバース気味で単調な道。ここもぬかるんでなければ一気に歩き通せますが、今日はスローペースでした。途中で火打山を望める場所があり、当然ながら山肌に雪はなく、夏の終わりか?という第一印象でした。
幕営後に火打山を目指す予定でしたが、山頂は雲に隠れ、結構な暑さであったことから最終日に変更し、周辺散策としました。前回、ハクサンコザクラやアオノツガザクラなど賑やかだった天狗の庭への木道はすでに秋への装いが始まっており、気の早いナナカマドは赤く染まっていました。と、ここでオコジョと初対面。残念ながらその俊敏な動きを写真に収めることは出来ませんでした。
幕営地の高谷池(こうやいけ)は昨年12月 CNNのウェブ特集にて「日本の最も美しい場所31選」に選ばれました。少し高台から池の全容を見下ろすと、幾何学的模様の池塘と三角屋根のヒュッテがとても印象的です。
夕方、周囲を覆っていた雲は晴れ、日没にあわせて空は紅に染まり、やがて満天の星が瞬き始めました。いつものように一人星空を眺めていると、宇宙に居るような錯覚に陥り、静かな時間がゆっくりと過ぎていきました。

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森の中の高速道…ただし、スリップ注意です
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本当に12回曲がりますW
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池塘の多さが一目瞭然
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火打山幕営地のヒュッテが小さく見えています
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泥濘を和らげる オヤマノリンドウとアキノキリンソウの花々
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周囲の景色とは対照的な三角屋根
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この日は10張程度でした
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テントの水場に咲く シナノオトギリ
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アキノキリンソウ が真っ盛りでした
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池塘には白い花(シラネニンジン)が似合いますよね
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2000mを超えているとは思えない…
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前回はフワラーロードであった木道はすでに夏の終わり・・・
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何とも優しい景色に 心が和みます
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イワイチョウの草紅葉が始まっています(写っている花は シラネニンジン)
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このブログで教えていただいたパスタソースを使ったマッシュポテト。メインは ばら(ちらし)寿司です。
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夕陽を浴びて 黄金色に輝いています
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いつもの夕暮れとは 一味違う 池塘の畔…
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焼山の噴煙も 黄金色に浮かび上がります
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今宵のデザートはアップルパイ・・・なお、焼いている訳ではありません(笑)
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夏の天の川は 蠍座が よく似合う

8月1日 高谷池ヒュッテ⇔妙高山
心配された空模様も大丈夫な様子。樹間に見える北ア方面は雲が多く、計画変更は今のところ吉と出ています。妙高山はカルデラの外輪山と中央火口丘の溶岩ドームからなる標高2,454mの成層火山。ヒュッテから妙高山へは茶臼山、大倉乗越と2つのピークを越えていかねばならないため、コースタイム以上に疲れるルートとも言えます。所々切れ落ちている樹林帯から茶臼山を過ぎると、眼下には黒沢池とその源流である広大な湿原が現れます。「素晴らしい眺め」の一言。そして一気に高度を下げ黒沢池ヒュッテへ。ここも幕営が出来ますが、張数は僅かでした。ここから大倉乗越への登りは外輪山への登り。つまり、妙高山本体に登るためには登った分だけ下らなければなりません。メンタルが試されますね(笑)
大倉乗越からは火口原湖の長助池を眺めることが出来、この下りからカルデラ内となります。ロープが設置された急坂から緑と花の競演が続くトラーバース道を緩やかに下って行きます。そして、長助池分岐から再び300mの登り返し。山頂直下までは樹林帯の急登が続きます。しかし、中腹辺りからはヒメシャジンの大株など高山植物に助けられ、やがて視界が広がると稜線に立てます。妙高山は北峰と南峰にわかれ最高点は南峰ですが、一等三角点や山頂標識があるのは北峰です。雲間に明日登る火打山、そして反対側では野尻湖など下界が望めたものの、すぐに雲海の下に隠れてしまいました。妙高大神が祀られる南峰は大きな岩がゴロゴロ。また、テントウムシより少し小さな甲虫が大量発生しており、それには閉口しました。
平日とは言え、北アに較べると訪れる人も随分少なく、静かな山行を楽しめました。
高谷池の手前で「雨音がするけど沢の音かな?」と話をしていると、やがてポツリポツリと雨のゾーンへ入っていき、しばしヒュッテで雨宿り。雨が上がれば、お約束通りの虹が東の空を飾ります。昨日よりも幕数は増えていましたが、今宵も静かな夜を過ごせました。

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朝陽を浴びて 薄桃色に光る焼山
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火打山に見送られ 妙高山を目指します
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甲子園何個分? 黒沢大湿原。後ろの山が 妙高山です
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綿毛の競演 ワタスゲとチングルマ
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草丈が低く 直立するのが特徴の ミョウコウトリカブト
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自然のイタズラか? 人の手か? サンカヨウの実がジャストミート
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遂に本丸 中央火口丘が迫ってきました
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悠久の賜物「長助池」
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オニシモツケの群落…朝陽に映え見事でした
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息を呑むほど美しかった ヒメシャジンの大株
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北峰の大岩に立つと 外輪山とカルデラの様子がわかります。奥は火打山

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南峰の大岩に立つと 中央火口丘の傾斜がわかります
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多分 ここが最高地点?(笑)
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夏の雲海は 眩しいですねぇ~
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開いている姿は初めてかもしれない…トウヤクリンドウ
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同じ黄色でも微妙に印象が異なる ハクサンオミナエシ
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黒沢池ヒュッテでのワンショット。頬から喉にかけての緋色が特徴の鳥「ウソ」
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ハクサンコザクラ…黒沢池ヒュッテ近くに群落がありました
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今夜は チキンのタイカレー(グリーン)、サンラータン。そして、タラコ風味のマッシュポテト。
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Over the Rainbow

8月2日 火打山~笹ヶ峰
今日の天気予報は曇りのち雨。そして雷注意…^^; 5時にテントを出発した時は焼山の噴煙と共に火打山が見えていました。焼山は現在、噴火警戒レベル1、山頂から半径1km以内は立入規制をしています。そのため、万が一のことを考え、ヘルメットを持参して火打山に向かいました。オコジョが現れないかと期待するも現実はそう甘くないですよね。天狗の庭を前に木道は大きく迂回するような形で設置されています。途中、ワタスゲの穂が揺れる池塘に「逆さ火打」が映り、今回の池塘を巡る山行のフィナーレを飾ってくれます。それでも「前回はあの茶色の山肌に雪が残っていたのになぁ~」と少し贅沢な注文…。登山道が崩壊、転落の危険があることから、数ヶ所新しく道が付けられていました。また、数年前に整備された階段が崩壊から地面を守っていました。お花畑を抜けて稜線に立つ頃には辺りはミルキーウェイの世界へ。しかし、山頂直下の登りにかかると山の神の息吹か、レースのカーテンから浮かび上がるようにして、天狗の庭や妙高山が現れました。
クルマユリの橙とウサギギクの黄、そしてシラネニンジンの白。そこを過ぎれば、2,462mの山頂です。本日一番乗りのおまけも付いていました。山頂からは日本海の海岸線や白馬岳から続く栂海新道の山嶺。天狗の庭から高谷池へと続く池塘、そして三角屋根と我が青いテント。歩いてきた道を振り返るのは、良いもんですねぇ~。帰り道、地元の高校生か40名ほどの団体とすれ違い。挨拶を交わすのは大変でしたが(笑)、地元の山に親しむことは大切なことだと思いますね。生命溢れる山歩きを通じて、何かを感じ取って欲しいとオジサンは思います(^^)
下山時、ヒュッテを出発して間もなく雨が降ってきたため、レインウェアを着用。しかし、この新調したレインウェアは雨を呼ぶのか、毎回のように着用をしています…^^; 雨はすぐに上がったもののまさかの雷鳴。午前中に雷が鳴るなんて…。中腹以降は再び雨も降り出しましたが、樹林帯のためさほど気になりませんでした。でも雷鳴が響く度に「高校生たちは大丈夫かなぁ。稜線からは下りたかなぁ~」と思いながら、笹ヶ峰まで休憩する余裕もなく歩き通しました。
当初の予定より1泊早く下山したため、翌日は苗場山に日帰り山行をしようと思いましたが、どうも天候が不安定なため、躊躇なく食べ歩き観光に変更。そして、その前にいつもの・・・(笑)

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最終日の朝 いよいよ火打山を目指します
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ワタズゲが揺れる 天狗の庭に火打山が姿を映す
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番いのホシガラスが嘴で ハイマツの実をバトンリレーしていました
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白い幕が上がった光景に しばし足が止まりました
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ウサギギクとクルマユリがゴール間近を告げています
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何気に影ツーショット(笑)
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ここからでも迫力がありました
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白馬岳~雪倉岳朝日岳…長いんだよねぇ~
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天狗の庭から高谷池に続く木道。そして、小さくマイテント。
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ミヤマシシウド?は 浮かぶ池塘のようです
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山頂直下のお花畑にお別れを告げ 下山開始
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まずは 眼下に広がる 天狗の庭を目指します
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マルバダケブキの群落は 夏にぴったりな感じ
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ひっそりと咲いていた ヤマオダマキ
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ヤマハハコとヒメシャジンの涼しげなコラボ(^^)
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池塘にくっきりと 逆さ火打
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池塘の天使 ワタスゲ
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高谷池が一望できるベンチから・・・何度見ても飽きない景色
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雨の中 火打山が最後のお別れを告げてくれました
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暑い夏はアイスたっぷりのパフェが素敵…(^^)v