雪山開幕戦…八ヶ岳
11月28日 長野県中山
先週、11月としては54年ぶりに初雪を観測した東京。所謂、南岸低気圧の通過に伴う影響は関東に限らず、八ヶ岳にも大雪を降らせました。赤岳鉱泉28㎝、硫黄岳山荘40㎝。予定ではホーム鈴鹿でテント泊を楽しもうと思っていましたが、27日は雨模様。となれば、
「行くしかないでしょう…八ヶ岳へ(笑)」
初雪、日帰り山行、低山続き…。この条件で八ヶ岳を楽しむには黒百合平周辺と決定。次に、中山峠を右折するか左折するかは、現場で判断することにしました。右折とは東天狗岳のピストン、左折とは中山経由で高見石から渋御殿湯へ戻る周回ルートです。 登山口までの道は一部凍結していたもの、道路に雪はありません。昼頃に回復するとの予報に登頂時刻を12時として、出発時間を合わせます。駐車場を出発して間もなく道路は雪道となり、橋を渡れば7ヶ月振りの雪山が待っていました。凍結箇所が少なかったため、アイゼンは付けません。まずは八方台分岐までの登り。一歩一歩踏み込む度に足へ伝わる雪の感触。そして、音…。
「今年も雪山に帰って来れたぁ~」 そう誰もが思う開幕戦です。
昨日の雨は大した雪にはならなかったようで、黒百合平へ続くトレースを追いかけます。空模様は一向に変化がなく、ただひたすらに信じながら歩いていました。5ヶ月振りの黒百合平は、気温-5℃、微風、薄曇。しかし、稜線を吹く風の気配がここまで伝わってきます。パンを食べながら空を見上げ、中山峠左折ルートに決定。ところが黒百合平からはトレースがなく、時折、膝まで埋まりながら道を作っていきます。4シーズン前、高見石小屋から膝上ツボ足で中山展望台まで登った記憶が蘇りました。
「ここで戻るべきでは…」。 そうは思っても、開幕戦を撤退で終わりたくなく、積雪量と時間的に大丈夫だと判断し、前進しました。実はスノーシューを用意していましたが、右折ルートだと思っていたので車にデポ。持っていたら楽しいスノーシューハイクが出来たことでしょう。 最低気温-8℃。雪山は状況に応じた体温調節が大切なのは言うまでもありません。 ツボ足歩行を続けること約3時間。その勢いと言うか、疲れて思考能力低下の状態と言うか…白駒池を見たい一心でザックを背負ったまま雪の高見石へ。途中、踏んだ雪が抜けて石の間に嵌りそうなったりと、若干怖い思いをしながら氷結前の白駒池を眺めることが出来ました。(下りも怖かった…) 小屋番さんが「賽の河原以降は歩き辛く、渋御殿まで時間がかかりますよ」と助言を頂き、よく紹介される揚げパンは次回のお楽しみとしました。賽の河原下降地点でアイゼンを装着。西陽に映える森が印象的でしたが、ルーファイが必要な上、アイゼンで石の上を渡るため、余り振り返ってばかりもいられません。そして夕焼けに染まる山肌を見ながら、何とか暗くなる前に駐車場へ。
「秋の日は釣瓶落とし」
それは冬でも同じこと。駐車場で片付けをしていると、辺りは一気に暗くなりました。 そんなこんなの雪山開幕戦。本日のルートは我々二人に貸切状態。ある意味、贅沢でした(^^)v 帰り道、反省点を振り返りながら、今シーズンも始まったんだと言う気持ちです。 下山後は時間がなく、お気に入りのお店でちょっとだけいつもの…(笑)
さて 下山はどちらになるのでしょう苔色と雪色のコラボレーションは冬の訪れ 見上げる赤テープも 次は足元に・・・ トレースは雪道の高速道路 スノーモンスターに成長中です黒百合平にて 時折射す薄日期待が膨らむ青空も見えます ベンチが姿を消すのは時間の問題さて 道を作りますか (^^)/すでに 道を作られた方が居ました(^^) エビの尻尾の境界線稲子岳もモノトーンの世界になります僕の前に道はない僕の後ろに道は出来る・・・高村光太郎さん道はこんな感じで作ってます(^^)北八の森が 冬色に染まります ここは稜線の風を知るポイントですね寒々しい写真を撮るには やはり曇天ですね誰が創るのか 自然の曲線白駒池と一瞬の青空もっと雪が積もれば 道が出来ます陽が射せば 一変する冬の森踏み抜き地獄はまだありません・・・賽の河原今日の道程を 少しだけ回顧賽の河原の向こうには 光の道が・・・登山前に英気を養いました