Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

GWは天国で幕営し「雪山賛歌 ♪」

5/4~6 長野県徳沢・涸沢
厳しい山行を終えた後、真っ直ぐ上高地に向かわず、徳沢で一夜を過ごして気分をリセットする。そんなことから、我々はΓ徳沢天国」と呼んでいます♪

5月4日 上高地~徳沢
今年の残雪期、雪が落ち着いていない気がして、早々にピーク山行を取りやめ、徳沢天国をベースに涸沢を楽しむことにしました。
今回のメンバーは前回のテント泊山行と同様、京都の山友。徳沢でご一緒するのは3回目となりますが、さてさて、今回はどんな山行となるのやら…。
上高地でモーニングケーキ」だけを確認し、時間や場所は決めていませんでしたが、5HORN のオープン10分前、河童橋上で逢えたのは、約束していたかのようです(^^)
その後、常連 安曇野の山友も別の山行で上高地を通過するため待っていましたが、時間が合わず、順延(笑)となりました。
初夏を思わせる陽射しも、小梨平に入ると和らぎます。山肌を覆う残雪はこれまでにない程で、1月下旬、ソリを引いてノートレースの雪上を歩いたことが思い出されます。今日はフキノトウが道の両側を飾り、まだまだ小さなニリンソウの若葉が森を覆い始めています。GWと言うこともあって、登山者や観光客がそれぞれの目的地を目指し、登山者もヘルメットにピッケル持参組からBC組、徳沢天国組 とこの時期ならでは光景ですね。
上高地から徳沢までは6.6km。梓川に沿って明神岳を大きく迂回するように進みます。冬、真っ赤な小枝が印象的なケショウヤナギは、この時期もひときわ光彩を放っており、白い幹と織りなす模様の景観は「春の紅葉」。
梓川河川敷からネコヤナギの木を右へ折れると、徳沢に到着。新緑には程遠いここまでの道が、一気に色鮮やかなテントの花咲く道となります。
氷壁の宿と言われる「徳沢園」。新田次郎さんの「孤高の人」と同様に井上靖さんの小説「氷壁」は、衝撃を与えた作品でした。また、昭和の初期、この辺りは牧場だったそうですが、観光客の増加に伴う閉鎖によって、奥上高地に素晴らしいテント場が出来上がり、今日我々の憩いの場となっています。
徳沢を目的地としゆっくりテントライフを楽しむも良し、ここをベースに蝶ヶ岳や涸沢、槍沢の日帰り山行を楽しむも良し、槍・穂高の下山時、その余韻に浸る一夜を過ごすも良し。徳沢は全てを受け入れてくれる、正しく「天国」です♪
今回、我々の目的は、涸沢山行と徳沢ディナー。初日は、パンチェッタと茸のクリームソースパスタ(チーズ添え)と鶏ササミのカラアゲにパン3種。風もない穏やかな夕方、オープンテラスで頂きました!(^^)! その時、バディのフォロワーさんが徳沢に居ることが判り、キョロキョロしていると、20mほど先で張っているのを発見。しばし、5人で談笑していましたが、そのすぐ向こうに、このBolgで繋がっている方が居るとは…。

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朝陽に輝く常念坊…菜の花が安曇野の春を飾ります
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アルピコ交通のバスを見るだけで 高揚します(笑)
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1月とは違う表情の焼岳…やっぱり 男前です
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雪解け水が 更に 梓川を透き通らせます
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新緑も良いが GWの上高地と言えば このグラデーション
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3日分3人前の食糧と食器で 今回も30kg(^_^;)
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モーニングいつもの…(笑)
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額縁のような景色を 静かに眺めるのは この時間に限ります
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小梨平キャンプ場から見る 吊尾根が好き
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ここから見る焼岳は 男前に磨きがかかる(^^)/
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学生時代に泊まった明神館…部屋の小窓からは明神岳と流星
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視線の先にあるものは…?
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どっしりとした安定感 明神岳前穂高岳
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ここまで来ると 着いたも同然です
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まずは 昼食後の一杯…これぞ徳沢テントライフ
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道から逸れて 六百山と梓川河川敷
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大天井岳の滑らかで綺麗な稜線
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残雪と春紅葉
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ネコヤナギを見ると GWの上高地に来た感満載(^^)
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穂高が見守る 徳沢天国
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あの林床を ニリンソウの白い花が埋め尽くすまで あと少し
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クリームソースのパスタは 茹で汁の有効利用で お手軽でした
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フォロワーさん(真ん中の男性)夫婦のテントへご挨拶
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徳沢に 夜の帳が下ります
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明日も良い天気になりそうです

5月5日 徳沢⇔涸沢
賑やかなコマドリの声が響き渡る徳沢の朝。フライシートのファスナーを下して見上げると、まだ、眠っている前穂高岳。テントサイトは山へ向かう人、撤収準備をする人、寛いでいる人と千差万別。
朝陽が最初に当たる前穂高岳の岩稜。今日は静かに闘志を燃やす色でした。サブザックを背負いフォロワーさんに挨拶をして、まずは横尾に向かいます。徳沢~横尾間は3.8km。ほぼ平坦ですが、所々に雪が残っていました。横尾大橋を渡ってしばらく行くと道は雪に覆われます。今回、足回りの装備は、ベースに冬用パンツ、靴は冬靴。アイゼンは持参せずにチェーンスパイクのみ。前日、北穂高に登った山友からは「涸沢だと冬用パンツは不要ですよ」と教えていただきましたが、ここは自己責任の判断で着用しました。しかし、上は半袖Tシャツ。朝、同じく山友に「上下のバランスが変でしょう」と笑われましたが.‥^^; (当然、ザックには冬用のアウター他が入っています)
GWの涸沢は3年振り。前回、北穂高岳登頂を目指して、涸沢で幕営をしました。白銀の峰々が淡いピンク色に染まる朝、松涛岩までダイレクトに登る北穂沢に向かった日を今も鮮明に覚えています。
その時と比べて、やはり雪は多く、幾度とあるトラバースには注意が必要でした。屏風岩の大岩壁を回り込みながら進むと、最初の休憩ポイント「本谷橋付近」に到着です。登る人、下る人。乗り換え駅のように休憩されています。
ここから涸沢へは沢に沿った冬道となります。過去2回は雪面に亀裂が入り山寄りを歩いていましたが、今日はど真ん中を進みます。それでも、2か所ほどクレパスのように口を開けている箇所がありましたので、今後は更に注意が必要ですね。5分ほど歩いたところで、前日、涸沢で幕営していた山友とジャストミート。その内、1名は六甲全縦を歩いた横浜の山友。しばしの談笑後、再会を約束して別れました。
本谷出合で左俣へ。トレースは明確な一本ラインがありますが、基本、どこを歩いてもOKです。緩んでいるトレースより、外れた方が歩きやすい場合もあります。雪道では臨機応変の歩き方が必要ですね。
薄雲に隠れた青空は、次第にその姿を現し、夏道との合流地点付近では、真っ青な五月晴れが帰ってきました。そして、そこから涸沢パラダイスの始まりでもあります。
穂高北尾根から少しずつ視界が開け始めるのが、このルートの特徴。テント装備で疲れた身体には、その展望が力の源にもなります。今日は軽量サブザック。決して、軽快とは言えませんが、全周囲の展望を楽しみながら、涸沢ヒュッテを目指します。ヒュッテの目印、鯉のぼりが見えると…ここから長いんですよねぇ(笑) ヒュッテ直下の直登を登り出すと、地平線から朝陽が覗くかのようにテントが見え始め、今年は雛壇になった涸沢テント村に到着です。
明日の天候が下り坂の予報のためか、テント村に空きは多く、ヒュッテのテラスもすぐに座ることが出来ました。風はなく、靴を脱いで上がっても寒くはありません。と言うより、裸足になりました(笑)
穂高から北穂高まで3000m級の峰々に囲まれた涸沢は「登山者の揺りかご」。ただそこに居るだけで、気持ちが安らいできます。そんな気分を「ドーン」と言う雪崩の発生音が邪魔をします。何度か続いて聞こえましたが、周囲を見渡しても雪崩の現象は確認できません。報道されている以上に雪崩があること、そして巻き込まれた人がいることを、ここでお知らせしない訳にはいきません。
「このままここで眠りたい」と思う前に、テラスに根付いた腰を上げ(笑)、テント村を少し散策してから涸沢と峰々に別れを告げます。京都の山友は12本アイゼン、バディはチェーンスパイク、僕は無装着。それぞれの判断で最良と思われる準備をしてから下山開始。そして、荷物が軽すぎて直下の坂を走りながら駆け降りた私です…。
徳沢に戻ると、安曇野の山友が待っていてくれました。2ヶ月半振りにバンビー4の集合です(^^)v 安曇野の山友とは小雨降る3年前の今日、テントの内と外を境に初めてお会いしました。あれから、ほぼ毎月のように会っている変な関係…(笑) そして山友は下山後の再会を約束して、足早に上高地へ向かっていきました。
昨日より風が冷たかったため、今日の夕食はテント内。チーズ入りハンバーグのカレーライスにサラミ、シーチキン、オリーブ入りマッシュポテトとカボチャのスープ。上空を流れる風の音に天候の下り坂を感じながらの夕食となりました。
夜半、空を見上げると、雲の切れ間に星が瞬いています。「テント撤収まで雨が持ってくれればいいのになぁ…」と思いながら、再び、シュラフに潜った私です。

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徳沢で見るモルゲンロート.‥安定の景色
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遠くから六百山も見守っています
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厳しくも美しい 前穂高北尾根
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横尾は槍と穂高の分岐点
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前穂北尾根の終了点…屏風岩
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山友2人に見送られて 涸沢へ…
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北穂高岳を眼前に 本谷出合まで
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涸沢に入ると 前穂高北尾根が迫ります
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やがて 吊尾根から奥穂高岳
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白銀の世界を 進みます
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鯉のぼりが見えると 涸沢岳も一望できます
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最後に登場 北穂高岳
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振り返ると屏風岩に 遠くは大天井岳から横通岳
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これぞ 残雪の涸沢圏谷
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奥穂高岳稜線の雪庇…雪崩の源
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涸沢ヒュッテと言えば 鯉のぼり
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山と言えば この飲み物(笑)
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テラスからはこの景色…ただしこれは ほんの一部
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山もデカけりゃ 雲もデカい(笑)
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雲の影が 涸沢を踊ります
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小屋関係者の方が見事なBCを披露
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涸沢Tシャツに誓って 再会を約束します(^^)
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徳沢だからこそ 出来ることもある
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減ったとは言え まだまだ賑やかな 徳沢天国
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時折 上弦の月が 天国を照らします

5月6日 徳沢~上高地
今日もコマドリの囀りがテントを揺らします。朝の定例行事、フライシートのファスナーを下して空を見上げます。雲間に青空は見えましたが、雨の匂いがします。そして、稜線を吹く風の気配。8時出発の予定をしていましたが、朝食後に撤収開始と変更しました。
朝食は五目寿司とお味噌汁。酢飯はまだ起きぬ食欲を一気に高めてくれます。荷物の整理をしているとフライシートを打つ雨音。「あれぇ~、もう降ってきたのぉ?」と思いましたが、すぐに止んでくれました。更に撤収準備の速度を上げ、テントを収納した段階で再び、ポツリポツリと降ってきました。このことで、躊躇なく雨仕様で出発できるため「中途半端に途中で降られるよりは良かったね」とポジティブな意見交換。
2日間お世話になった徳沢天国に別れを告げ、一路、上高地を目指します。道端に咲く植物は、2日前よりも青々としており、一気に新緑へと向かう勢いを感じました。その後も、雨は降ったり止んだりの繰り返し。すれ違う登山者は、これから何処へ目指すのか気になって仕方がありません。昨日、稜線へ登った登山者も同様。今日、稜線は暴風に見舞われる予報のため、無事、下山を祈らずにはいられません。そして、登らない選択肢を登山計画に含めて欲しい。と思います。
河童橋穂高の稜線は厚い雲に覆われ、一昨日の景色と較べるとまるで違う場所に来たようです。それでも、僕にとっての上高地は聖地の玄関口であることに変わらず、この場所に立てる喜びを隠せません。次回訪ねるのは、夏か冬になるのか今は判りませんが、微笑んで出迎えて欲しいものです。
下山後は、バンビー4が再び揃って、いつもの…(笑)

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今夜の主役「木星」…5月7日は月と大接近
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稜線の雲の中は 天国と真逆であろう…
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最後にもう一度 振り返ってしまいます
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ニリンソウの若葉が 一気に芽吹きました
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静かに歩けるのは 雨の日の特権
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ハシリドコロの新芽は 野菜のよう…ただし 有毒(^-^;
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明神岳にも再会を誓います
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次第に空が近付いて来ました
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流石の河童橋も ひっそりとしています
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雨の日だからこその風景も ここにはあります
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また 逢う日まで「上高地
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アズミン(安曇野の住民)に連れられ いつもの…(笑)