1月3日 三重県遠足尾根
冬型気圧配置となった2018年の幕開け。予報の晴れマークに誘われてスノーシュハイクをと、ホーム鈴鹿は竜ヶ岳に続く「遠足尾根」に奈良の娘を誘って入りました。
前日、三重県北部は朝方まで雪予報と知り、新雪モフモフを確信。しかし、稜線予報は風が強く、「山頂まで辿り着けるかなぁ」と思っていました。朝、雲は切れ間なく低く垂れこめ、朝陽を受けることなく車を走らせます。車窓から稜線は全く見えず、登山口に近付くにつれ、雪が激しくなる始末…^^;
「午後には回復するだろう」と淡い期待を胸に、年末に買ったばかりのアウターを早速試すことが出来ました。
林道から登山道へ。すでに道は真っ白。踏み跡はなく、本日の一番乗り。このルートは稜線まで続く急登が特徴。そこに描くトレースは、後に続く人達の道しるべとなり、責任は重大となります。次第に一歩一歩が深くなってきました。最初は夏道を辿ってジグザグに登りますが、時折、ショートカットで一直線。途中、稜線を眺められる場所がありますが、濃い雲に覆われたままです。先頭を交代しながら稜線まで登り、ここでスノーシューを装着。支度をしていると後続の方が来られ、トレースのお礼を述べられました。
ここから遠足尾根の始まり。最初は落葉樹の中を歩き始めます。樹林帯では薄日が射すこともありましたが、今やその気配は全くありません(笑) スノーシューの浮遊感を楽しみながら前進。くるぶしからふくらはぎ、深いところでは膝下まで沈みます。
降り続ける雪に、今いる場所が1000m以下であることを忘れます。ホーム鈴鹿の冬は、八ヶ岳の一般ルートより手強い時もあります。
750m付近では吹き溜まりの直登となり、股下まで埋もれます。膝で雪を押さえ、スノーシューを蹴り上げる。ここまで雪が深いとワカンの方が楽だと思います。予想外の展開に嬉しいやら、苦しいやら…(笑) 途中から後続の方と一緒になって先頭を代わり、晴れていれば、山頂が見渡せる場所まで到着。
「ここからは100歩ルールでいきましょう」と提案し、雪に加えて、風が舞う山稜を進みます。しかし、ここまで通常の1.5倍の時間を要し、また、天候の回復も見込めず、増々風が強くなる稜線を思えば、登頂が無理なことは明確です。あとは、「どこで誰が言うのか」だけ。
谷を上ってくる風が新雪を巻き上げ、視界を遮り始めました。この辺りはシロヤシオなどの木々が防風林の如く、北西風から我々を守ってくれます。この風を直接受けながら登る遠足尾根後半を思うと、そろそろ潮時の雰囲気。登頂は青空の下、真っ白な山頂を眺めながらの山行に託し、金山尾根分岐手前を我々のピークとしました。
帰り道、一瞬の陽射しに声を上げ、我々が引いたトレースを振り返ります。山頂は姿を現しませんが、1年前の記憶がオーバーラップします。昨年と同様、登頂に至らなかった初登りですが、「今年も関西の山は雪を楽しめそうだ」と実感した山行でした。
下山後は、引き返す大きな理由となったいつもの…(笑)
踏み跡は 消えたのか 無かったのか…
いつも思う 墨絵の美しさ
ハイタカの雌…このあと救出作戦に成功しました
思わぬ雪景色に 今は素直に嬉しい
登山道までは しばらく林道を歩きます
冬の杉林 ここにも日本画の世界観
新雪は軽く ガンガン登れます
稜線直下 雪は飛ばされています
冬の遠足尾根…出発!!
陽が射せば 見事な雪景色になるんですが…
この日 一番の積雪量 太ももまで埋もれました
この先には 鈴鹿の女王が見えるはずなんです
今日は 時折 先行者の影さえ 見えなくなります
冬の太陽は 朧月のよう…ちなみに この木は僕の赤旗です
「今日は この辺にしといたろ…(笑)」
レンズの水滴が 拭えません
青空が出ると 雪の色が変わります
このトレースが 薄くなるまで そう時間はかかりません
「また 来るねぇ~」…左のトレースは 先ほど7人が付けたものです
陽が射せば 時間を忘れさせる 世界があります
これから 明暗の世界が 楽しくなります
まだまだ厳しい 冬山の帰り道…
至るところに 墨絵の世界
気持ちは 早くも いつものへ…(笑)
久しぶりに 四日市の名店で いつもの…