Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

遅く起きた朝は…ドライブ山散歩

5月26日 奈良県日出ヶ岳
5月最後の週末。ゆっくりと朝を過ごしたい気分と下界の暑さを凌ぎたい気分。向かうは100名山の駐車場でした。

三角点の基準名は「大台ヶ原山」となっていますが、地形図は「日出ヶ岳」。そして、関西で大台ヶ原と聞けば、山の名前と言うより、この山域一帯東西5㎞に及ぶ台地を指すことが多いと思います。日出ケ岳は奈良と三重の県境に位置し、三重県の最高峰1,695mになっています。(県境でなければ、大好きな桧塚奥峰1,420m)また、南東の急斜面は太平洋からの潮風を受け、屋久島に匹敵すると言われるほどの多雨地帯です。
ここを初めて訪ねたのは家族山行を始めたばかりで、雨の中、合羽を着ての出発でした…今では考えられませんね…(笑) 山頂から次の目的地へ向かう途中で激しくなった雨は、やがて、道を流れ始め、気が付けば川の中を歩いているような状態。さすがに続行は無理と判断し、エスケープルートで駐車場へ戻りましたが、登山道の至るところで湧き水のように雨水が噴き出ていたのが印象的でした。
大台ヶ原はこの日出ヶ岳のほか、無数の立ち枯れが広がる正木ヶ原と標高差1,000mの大展望「大蛇嵓」が2大看板。行楽シーズンになると沿線の電車には吊広告で紹介されます。
その駐車場までは国道から20㎞弱の大台ヶ原ドライブウェイが結んでいます。前半は道幅の狭い箇所が続きますが、トンネルを抜けてからは対向2車線となり、車窓からは大峰山脈等が楽しめるパノラマ道路となります。(ドライバーは脇見運転注意です)
日曜の昼下がり、早くも下山される車に混じって、バイクでツーリングを楽しまれる方も多く見られました。駐車場手前には路上駐車があることから、午前中は満車であったことを想像できますが、今は8割程度の混雑ぶりです。
持参したお弁当を食べてからの出発。下界は30℃を超す真夏日ですが、今は22℃と快適気温。普段では考えられない14時出発も、駐車場から山頂まで良く整備された片道2kmだからこそ許されるものでしょう。
大台ヶ原は東西2つのエリアに分かれ、一般的なのはここ東大台エリエ。周回するルートと1本のエスケープルートを組み合わせて、自分なりの計画を立てます。また、自然保護が厳しい西大台エリアは、事前に有料の講習を受講した方のみが入れる原始の森。関西に残された貴重なエリアです。
鳥たちの合唱が響き渡る森を、囁くようにハルゼミが謳います。ほとんど上りがないまま木陰の平坦道を進むと、道沿いの沢が涸れ、石畳調の階段になります。初めて上りらしい急道を過ぎれば、前方には空の灯りが見え始め、熊野灘を中心とした太平洋を見渡せる展望台に到着です。今日は熱気で霞がちですが、入り組んだ海岸線と尾鷲の町並が小さく見えました。案内板には富士山の絵が描かれ、昨年11月に弥山から眺めた光景が思い返されます。ここから山頂までは木製の階段が続く、このルートの核心部(笑)。上るにつれ、正木ヶ原へと続く木道が見え始め、また、大峯奥駈道の峰々も屏風にように広がっています。駐車場からゆっくり歩いて40分。それでも、ホーム鈴鹿より500m髙い大台ヶ原は、トウヒの森が眼前に広がり、関西ではこの一帯でしか味わえない山の雰囲気を楽しませくれます。
帰り際、駐車場に建つビジターセンターに寄りましたが、歩く前に訪ねたほうが良いと思います ^^;
下山後は、自宅の近所で買ったものでいつもの…(笑)

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右側が 1周9kmの東大台ルートです
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ハートがいっぱい…コミヤマカタバミ
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まだ 新緑の散歩道が 残っていました
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楓は秋も良いけど この時期の方が 目に眩しい
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苔と共生…森の精
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笹原を貫く 石畳
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展望台を過ぎれば 頂が 現れます
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核心部の陰から 星が瞬く…ワチガイソウ
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立ち止まって…正木峠
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枯れ木は 大台ヶ原の代名詞
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展望台に立てば 1700mからの景色
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三角点には 寄付金が…
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ホンシャクナゲのピンクが 目に留まりました
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自然を守る 人工建造物群
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普賢岳(右)から行者還岳(左の三角)…大峯奥駈道
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展望台からの…正木峠
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展望台からの…大峯奥駈道
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山深い 奈良の峰々
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ティータイムの展望台は 静かでした
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展望台から…ここは大台ヶ原の北東端
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小さな小さな花でした…イワセントウソウ
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関西最後の新緑でしょう
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今日は ドラミングより鳴き声で…コゲラ(トリミング処理)
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また 来年まで…
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これは 2人分のいつもの…(笑)