雨が降る前に ホームで参拝
1月28日 三重県入道ヶ岳
平日の曇り空。まだ参拝者の姿がない椿大神社の横を抜けて、駐車場に向かいます。
休みと天気が合わないまま1月を終わろうとしています。年末に降った雪も各地で貯金を使い果たし、期待されたほどにはなりませんでした。そんな中、新春を祝う春告げ花「福寿草」の便りが届き始め、行先を雪か花か決めかねていましたが、所により午後からにわか雨の予報に、ホームの中ではショートコースとなる入道ヶ岳に決定。ルートは福寿草が咲く井戸谷ルートを登り、前回下りに利用した北尾根ルートは駐車場への登り返しがあるため、南側の二本松尾根ルートを利用した周回コース。さて、福寿草を見つけることが出来るのかと思いながら、まずは序盤の核心部に向かって集中します。
入道ヶ岳は鈴鹿山脈南部に位置する標高906mの山。登山口は今回利用する椿大神社や北の宮妻峡、南の小岐須渓谷等があり、四方にルートが広がることから、そのなだらかな山頂付近を想像することが出来ます。また、主脈から見れば前衛峰の立ち位置で標高1000m未満と合わせて、ホームの中では比較的登りやすい山です。
井戸谷ルートは樹林帯から始まり、核心部となる小さな滝が続く沢沿い、そして最後、伊勢湾や山麓の町並を眺めながらの笹原急登となっています。中盤の沢沿いでは、要所にロープが張られ、また、雪解け時には落石の巣になることから、下りよりも上りで利用されることをお勧めします。(登山道には、20年3月 下山時に滑落の注意書きがありました)
序盤の樹林帯は急坂で身体が馴染むまでは慌てないことが後半の笹原急登に繋がります。3番ポイントにある祠には横着をして登山道から安全登山を祈願。その後、避難小屋までは短いロープ場や細い道もあり、核心部への準備運動になります。樹林帯も切れ始めた明るい沢沿いで、1本の木に群れる鳥を発見。八ヶ岳ではお馴染みの「鷽(うそ)」でした。鷽と言えば、新年の「鷽替え神事」が思い起され、名前が「嘘」に通じることから、昨年の災厄、凶事が嘘であり、今年は「吉」になることを願って行われます。「替えましょ 替えましょ」の掛け声はありませんが、本物の「鷽」と出逢い「吉」になるよう願わずにはおれません。
美しい沢は危険と表裏一体。落石、滑落、転倒。まさに鈴鹿アルアルです。ただし、注意が必要な区間を過ぎれば、沢と自然林が一体となった、これも鈴鹿らしい道が待っています。
お目当ての福寿草。前回は2年前の3月。群生地は登山道から逸れるため、そのポイントを思い返していました。ここだと思う地点で入り込みましたが、確信が持てず、周囲に株を見つけることが出来なかったため、引き返しました。結果的には、更に入り込まなければならなかったと思いますが、次回の楽しみとなりました。
そして、最後の笹原登り。井戸谷ルートのメインストリート。徐々に広がる山麓の景色と前方の笹原。数年前、真っ白く染まった雪の斜面にトレースを引いた谷。微妙な曲線が演出する稜線までの道は思ったほど長くありません。稜線に合流すれば、北の頭から奥社を経由して山頂に向かう山頂周回ルートもあります。
入道ヶ岳はアセビの山。県の天然記念物にも指定されています。そのアセビのトンネルを抜けた先にある鳥居は椿大神社奥宮。この入道ヶ岳が御神体になっています。笹原のゆるやかな山頂付近は360度の展望で、晴れていれば北アルプスに白山、伊勢湾越しの知多半島などを眺めることが出来ます。高曇りの今日でさえその眺望は素晴らしく、風も穏やかであったことから、昼食とともに満喫しました。
下山時に利用した二本松尾根は急坂の印象が強いルート。その核心部でちょっとしたことから拳大の石を落としてしまい、幸いにも登山者が居なかったため大事に至りませんでしたが猛省。加害者、被害者も表裏一体。忘れがちなことを胸に刻んだ出来事です。
後半は樹林帯の中、変化のない道が続き、河原が見えれば駐車場に到着。片付けをしていると霧雨が車体を濡らし、山頂付近は霞んできました。
下山後は、参道にあった日本茶カフェでいつもの…(笑)。
通報ポイント設置は それが必要なルートだということ…
登り初めが急なことは 鈴鹿アルアル
長居は無用「落石の巣」
残雪期は 右側からの落石に注意
今は 左側への滑落に注意
今年初の花…ネコノメソウの仲間
実?を食べるのに一生懸命…鷽 (トリミング処理)
今日は深く沈んで見えました…伊勢湾
ホームらしい 沢沿いの冬枯れ道…美しい
さて メインストリートへと参りましょう
名残雪となるのでしょうか…
曇り空でも明るい山行が楽しめるルート
思った以上に 斜度があります
山麓の景色を楽しめるのは ホーム随一
稜線に出れば 更に景色が広がります
アセビのトンネルは 入道ヶ岳の代名詞
振り返り アセビ越しの鎌ヶ岳と御在所岳
鳥居に続くこの道も 代名詞…
貸し切りの山頂広場で 久しぶりの…
見守っていることを実感できます
主峰「御在所岳」は やはり貫禄がありました
雪景色になることを祈って…
再び アセビのトンネルを抜けて 帰ります
椿大神社の森を眼下に 中央を横切るは新名神高速
家庭では味わえない日本茶で いつもの…(笑)