Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

道は想いへと繋がる…ダイトレ南部

12月8日 ダイヤモンドトレール(伏見峠~槇尾山
今年5月、北部を縦走したダイヤモンドトレール、通称「ダイトレ」。時間的制約が付き、ルートの難易度が上がる南部縦走に向け、約1ヶ月前から準備を始め、予定通りに完歩出来ると確信したものの、不安は拭えないまま、前回とは異なる交通手段で登山口へ向かいました。

1970年大阪府が整備した全長45kmに及ぶ自然歩道は、毎年大会が行われるなど、大勢の方に愛されているルートです。特に、万葉の「二上山」、ツツジの「大和葛城山」、関西の高尾山と言われる「金剛山」、歴史の「千早峠」、展望と茅の「岩湧山」はその代表でしょう。そして、今回目指すダイトレの終起点「槇尾山」は西国三十三所第四番札所「施福寺」であり、その参道の厳しさから「難関札所」と呼ばれています。
今回の行程は、下山口の「槇尾山バス停」を17時35分に出発するシャトルバスに乗車しないと+1時間(6km)の夜間歩行が待っています。そのため、35~40kmを9時間30分以内で歩かなければならず、思案していたところ、登山口の最寄り駅近くにバス停の存在を知り、20分ほど早く到着できることが判明。これで完歩に向け大きく前進するとともに精神的に楽になりました。
ダイトレ北部の稜線を眺めながら、バス停「住川」で下車。ひとまず、前回のダイトレ出発地点「伏見峠」(南)を目指します。今日は冬型が強まり、寒い一日になりそうですが、山行としては向いています。
前回は右へ歩いたダイトレ。今回は左へ進路をとり、もうひとつの起点を目指します。ここから本当の山行が始まりました。
最初のポイントは「久留野峠」。ダイトレには石板が17ヶ所設置されており、今回は8ヶ所。そして、そのひとつめがここです。この後は、いくつもの峠を越えて(峠が鞍部の場合も多し…)、それに伴う階段とお付き合いです。ダイトレとは、ダイヤモンドトレールの略ですが、「大腿筋トレーニング」の略でもあると僕は思います。ルート沿いは人工林や広葉樹が広がり、落ち葉の絨毯は段差や小石が見えづらく、注意が必要でした。また、展望のないコースですが、石板を始め、チェックポイント的に案内表示や階段(笑)等があるため、飽きる事なく歩けます。
大阪と和歌山の県境にある「紀見峠」。ここを12時30分までに通過できなければ、下山する予定でしたが、出発の20分繰り上げが功を奏し、12時10分に出発。後半戦、岩湧山登頂へ向けて気持ちを入れ直します。登ったり下ったりの連続で一向に姿を現さない岩湧山。しかし、天使が見えた階段(笑)を終えると、金色に輝く頂への道。このルートで初めて視界が広がり、登るにつれ出発地点であった金剛山(伏見峠)やダイトレ北部への稜線が遠くに見えます。そして何よりも、河内平野の一望と大阪湾の向こうに見える「六甲全山縦走路」。ふたつのロングトレイルを一望できる岩湧山に感銘を受けました。
ここから滝畑まで標高差600m、約4kmを一気に駆け下ります。終盤の登りに向け時間を稼ぎたく、予定より10分早い40分で下山。これで、完歩とヘッデン無用も見えてきました。
滝畑からダイトレ終起点「槇尾山」まで2回の登り返し。後は、転倒しないよう確実な歩行に努めます。これまでは左右に矢印のあった石板は「← 滝畑 3.3km」の左向きだけ。5月と合わせて、ダイトレ完歩の瞬間でした。
30数年振りに訪ねた「施福寺」。当時を思い返し、今を想う。人の気配がない境内で金剛山から岩湧山へと続く今日の行程を眺めると、ちょっとだけ感傷的になります(笑)
さて、ここから下山口のバス停「槇尾山」まで標高差200m、1kmの階段が待っています。参道で遭難しないよう、本日一番の慎重で下りました ^^; 
下山後は帰宅まで2時間半を要するため、いつものは次回へ…(笑)

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ダイトレに合流するまでが 核心部…(笑)
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石板にするだけで 重みが違う気がします
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これぞ ダイヤモンド・トレール
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本日のダイトレルート前半…上に曲がった所が伏見峠
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先月 テント泊した山も 見守ってくれています
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ここの下に 金剛トンネルが通っています
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葛城修験は大峰と並ぶそうです…役行者をお祀りしています
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道を振り返ります…下りで良かった…
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紀見峠…ここから後半戦の始まり
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台風被害はここにも…足上げが辛い ^^;
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落ち葉の絨毯で ひと休み
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この階段の終りに 天使が居ました(笑)
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金色の野原…一瞬の陽射しは 心の表れです
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ダイヤモンドトレールが一望…一番高いのが金剛山
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大阪湾越しに 六甲山
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大阪平野を一望…疲れを忘れた時間でした
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ふるさと文化財の森 「茅の森」
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「ありがとう」 そんな気持ちを込めて…
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1時間ほど前は あの金色の頂に
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行先に ゴールが書かれると 元気が出ます
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南の起点は初対面ですが 7ケ月振りの再会…
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ここで始まり ここで終わります
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施福寺境内から今日の稜線…金剛山岩湧山
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転倒は 遭難救助要請に繋がります
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今日の山行を 数値化してみました