Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

ホームからの花だより 靴を履きかえて…

3月9日 三重県入道ヶ岳
春を告げる花だよりに誘われて、ホーム鈴鹿はセブンマウンテンのひとつに向かいます。

セブンマウンテンの中で最も標高が低く(906m)、南部にある「入道ヶ岳」は、山麓に建つ椿大神社(つばきおおかみやしろ)の御神体であり、山頂には鳥居、その奥には「奥の宮」の祠が祭られています。地元では「入道さん」と親しまれているこの山、笹原の広がる稜線付近は遮るものがなく、「風の山」としても有名です。この山は6年振りであり、このブロクでは初登場になります。
椿大神社からのルートは大きく3つ。北尾根、二本松尾根、井戸谷。この他にも、宮妻峡や小岐須渓谷を起点としたルートがあります。
今日は、春を告げる花「福寿草」と逢いにセンターラインの「井戸谷」ルートから北尾根の周回としました。このルートは樹林帯・沢沿い・笹原と変化に富み、稜線直下の笹原登りは、伊勢平野を眼下に望みながらの開放的な山行を楽しめます。但し、残雪期は谷沿いの一部が「落石の巣」となり(6年前に経験)、今回も登山道の反対斜面で落石がありました。
山頂までのCTは2時間。ホームの中では最も登りやすい山だと思います。今日は、春を告げる花と春を実感する御陽気に誘われて大勢の登山者の姿を見かけます。我々は途中から半袖になり、正しく、春山開山と言ったところでしょうか。
笹原の広がりが見え始めた頃、本日のお目当て「福寿草」の群生地に到着。植生地を傷付けないように、また、石を落さないよう注意しながら近付き、黄色と言うよりは黄金色に輝くりっぱな花弁にしばし魅了されました。
ここから本日のメインストリート。笹原を行く一本道の登りに差し掛かります。冬、この笹原は見事な雪原となり、トレースを引くことが出来た日には大興奮(笑)となりますが、無雪期でも、登るに連れて背後に広がる伊勢平野の展望は「また来よう」と思わせます。呼吸と歩幅を揃えれば、難なく稜線へ。泥濘に注意をしながらアセビのトンネルを抜けると、鳥居へ続く参道。そして、登頂となります。
谷間から見えていた伊勢平野は視界に収まりきれないほどの広がりを見せ、春霞みに覆われた伊勢湾の向こうに知多半島の影絵。北には鈴鹿の槍「鎌ヶ岳」へ続く鎌尾根から先月登った主峰「御在所岳」。南を望めば、鈴鹿鹿島槍、双耳峰「仙ヶ岳」を中心に広がる南部鈴鹿の峰々。遠くには、まだまだ雪に覆われた「御嶽山」「乗鞍岳」の北アルプスに加え、「白山」も見えました。山容は異なりますが、素晴らしい展望を持つ入道ヶ岳は、鈴鹿の「蝶ヶ岳」と言ったところでしょう。(バティ談)
青空の下、山頂から少し離れた笹原でホームの峰と共に昼食。風もないこんな日は、このままお昼寝気分にさせられます。とは言え、下界で待つものもあり(笑)、再び、泥濘に足を取られないよう注意しながらアセビの北尾根を下りました。途中、498ピークからの支尾根が駐車地への近道(地図に記載有)だと思い進みましたが、廃道同然でバリエーション化されていました。「近所の山、恐るべし」を再認識した出来事です ^^; 
下山後は、山麓で待っている「和と洋」でいつもの…(笑)

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入道ヶ岳は「アセビの山」とも言えます
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「落石の巣」となった付近…後方からの落石を避けて岩肌にへばりつきました
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ネコノメソウ…シロバナネコノメソウは確認できず…
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凛とした佇まい
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春の陽を受けている姿が 力強い
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山に色が戻れば 春がやってきた証
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最も近くで伊勢平野を楽しめる 入道ヶ岳
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竜ヶ岳「遠足尾根」の横移動に対し ここは縦移動
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井戸谷。そして、伊勢平野
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アセビのトンネルは 泥濘の道(笑)
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山頂鳥居は入道ヶ岳の代名詞です
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やはり見えました…養老山地越しに「乗鞍岳」と「御嶽山
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冬靴から夏靴に履き替えて…
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青空のグラデーション…町から宙へ
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ダイナミックな山容…鎌ヶ岳南壁
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意外と手強いルートを持つ「仙ヶ岳」
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槍を眺めるこの地は まさに鈴鹿の「蝶ヶ岳
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御在所岳…ルート本谷は 白い鉄塔の左 岩尾根の向こう側
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白く浮かぶ北陸の島…白山
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3月17日開通…新名神鈴鹿PA「PIT SUZUKA」
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パラグライダーが 青空に舞っていました
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アセビの白は 雪山に別れを告げる色
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今日の振り返り…入道ヶ岳から続く北尾根
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創業明治35年が誇る「麩まんじゅう」と「草もち」
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1987年創業 フランスを体感できる いつもの…