Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

GoTo地元…初めての完走

10月4日 三重県赤目四十八滝
当選した観光応援キャンペーン第2弾のお陰で、3ヶ月振りの駐車場に向かいます。

室生赤目青山国定公園にある「赤目四十八滝」。古くは修験道の開祖と言われる「役の小角」が滝に向かって行をしていた時の出来事から名前が付いたとされる伝説や清流と深い森がつくる深山幽谷伊賀忍者の拠点として修業を行っていたと言い伝えられています。
関西や東海からは日帰りで楽しめることから、新緑に避暑、そして紅葉に雪景色と、四季折々の表情を見せ、大勢の観光客が訪れます。また「生きている化石」と言われる特別天然記念物のオオサンショウウオが生息し、運が良ければ渓流でその姿を見ることができます。(経験あり)
過去に家族や訪ねてき知人を案内したことがありますが、約半分の百畳岩と名付けられたところまででした。今回は気候もよく、時間もあることから、ハイキングコースの終着滝「岩窟滝」を目指します。ガイドマップによると渓谷入口の日本サンショウウオセンターから岩窟滝までは3,290m90分。標高差は200mですが、滝を巻くアップダウンも多く、累積標高は低山ほどではと思います。また、手すりのない遊歩道は自然の岩を整備した箇所や幅の狭い箇所も多く、急勾配の階段も数多くあります。
決して危険なコースだとは言いませんが、渓流に沿って平坦な道が続くハイキンクコースではありません。自然豊かな散策路は、歩く側にも心構えが必要になります。
さて、渓谷散策の前には、今年改修が終わった「赤目ビジターセンター」を訪ねるのが良いでしょう。そこから5分ほど歩くと、切り立った岩を背景に年代を感じさせる建物とオオサンショウウオの看板が目に入ってきます。しばらくは散策路らしい道が続き、これから渡る橋を頭上に霊蛇滝が現れます。その橋を渡るため、最初の階段が出迎えます。マップによるとこの後、7ヶ所の階段マーク。橋(不動橋)まで登ると、高さ15mの「不動滝」が階段のことを忘れさせます。明治の中頃まで「滝参り」とはこの滝に参ることで、ここから先は原生林だったそうです。この後、岩を伝って千手のように落水するところから名付けられた「千手滝」(15m)、一条の布をかけたように落ちる高さ30m「布曳滝」。岩を挟んでふたつに分かれて流れ落ちる「荷担滝」(8m)、絶壁に囲まれ楽器の琵琶に似ている「琵琶滝」(15m)。この5つの滝を「赤目五瀑」と呼びます。(以上、ガイドマップより)
これら有名所以外にも名前を付けられた滝や名もなき小さな滝の数々。それ以外にも僕がお薦めするのは、深い緑色の淵や滝を巻いた後に上から眺める滝壺。この他、次の滝を目指すばかりに通り過ぎてしまいがちな木々の緑を映し出す清流と川面から大きく伸びる柱状節理。これら全てが赤目四十八滝散策の魅力だと思います。
茶屋を過ぎ、これまでの最奥地点「百畳岩」の手前でお昼ご飯。10月の曇り空、渓流沿いとあって防寒対策をしてきましたが、負荷トレーニングだけに終わりそうです(笑)。ここから先は未知の世界。ポスターで知っている五瀑「荷担滝」を見た時は、「地元でありながら、まさか、ここに来るとは思わなかった」のが正直な感想でした。「琵琶滝」を眺めながらコーヒータイムとしていると、まだ先へ進む大勢の人。「最後の五瀑」が「最後の滝」に変換し、ここが折り返し地点だと勘違いしていたことに気付き、再び、前進をはじめ、階段2ヶ所を通過して終着滝「岩窟滝」に到着。
これまでの散策とは異なり、水と岩と緑を肌で感じました。山行で見てきた渓谷の経験が地元の渓谷美を更に高めたと思います。帰り道、往路とは違う視線を楽しみながら、転倒・滑落しないよう入口へと向かいました。
下山後は、渓谷入口にある温泉施設に宿泊し、地元の食材を堪能させていただきました。そして次の朝、ホテル前で販売している地元が誇るB級グルメ筆頭でいつもの…(笑)

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初めて来たのは 遠足だったような 遠い記憶…
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不動明王にちなんだ通り 筋骨隆々の「不動滝」
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案内表示は随所にありました
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高さを感じさせない美しさ…「千手滝」
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名は体を表すの言葉どおり…「布曳滝」
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渓流沿いの道も このコースの見どころ
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新緑や紅葉がなくても美しい渓谷美
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清流の先にあるのは「柿窪滝」
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深淵な緑に足が止まります…横渕
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小さな命が 育んでいました
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柱状節理にも滝が落ちる…雨降滝
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水面が映す 赤目渓谷の森と空
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赤目随一と言われるのも納得...「荷担滝」
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自然の造形美は 名前を生みます…「雛段滝」
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苔むす岩は 渓谷の生き証人…「琴滝」
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まだ先があるのに 完走のポーズ(笑) …
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流れる音色は弦の響き…「琵琶滝」
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自然とは不思議なり…ダイモンジソウ
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川床の段差も 見逃してはなりません
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打ち止め感たっぷりでした(笑) …「岩窟滝」
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曇り空でも 森は光ります
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繊細な渓谷美と相反する 巨大な「柱状節理」
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この透き通った緑が 赤目渓谷美
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渓谷で発見したら大興奮ですよね…オオサンショウウオ
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地元の日本酒(アンプレヴュ)は シャンパングラスが似合います
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誰もが認める美味しさで いつもの…(笑)