Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

旅の途中で スノーシューハイク

1月15日 長野県車山
停めるところと登るところを求めて、氷上の道を駐車場に向かいます。

今日はバディの誕生日。女神湖畔に宿をとり、日中はスノーシューハイクを計画。目指すは5年前の同時期にトレースを引いた八子ヶ峰。登山口はすずらん峠園地。ところが、近付くにつれ車道を歩く登山者の姿が見られます。ここは蓼科山の登山口にもなっており、週末は混雑することを現地で知りました。
車道を歩く選択はないため、下ったスキー場Pにて作戦会議。このゲレンデを登れば当初の目的地に着きますが、当然、ゲレンデ歩行は禁止。車山方面を調べてみると、スノーシューハイクの案内や山行レポがあり、とりあえず、車山高原スキー場に向かうも、最寄りの第1Pは満車。次の目的地、車山肩を目指したところ、途中にある富士見台から車山を目指す登山者を発見し、除雪された駐車場へ。地図を確認すれば、山頂へのルートは車山肩から伸びているだけで、ここからはありませんが、目前の緩斜面は拒絶をしていません。そして、その斜面より気になるのは、反対側の景色。富士山を中心にして左には八ヶ岳、右には南アルプスから中央アルプス、御嶽、乗鞍岳へと続く好展望。この景色を楽しみに来られる方も大勢居ることでしょう。
車道を横切ったところからトレースが伸び、ここから見える登山者は2組。時々、膝上程度まで沈み込みながら歩いています。気温 -7℃。今のところ風は穏やかで、陽射しもあることから、長袖ベース+長袖シャツ+フリースでスノーシューハイクの出発です。
凸凹の激しいトレースもスノーシューだと沈み込みは僅かで済みます。先行者との距離もどんどん縮まる中、自分達のペースで登ろうと、フリースを脱いでからトレースを外れました。とりあえず、今見えているピークに向かって直登し、自分達のトレースを引きます。固く締まって雪上に乗れる箇所もあれば、踏み抜いて腿まで埋まる箇所もありましたが、乾いた雪は纏わりつくことなく、次の一歩を出せます。何より、八ヶ岳から北アルプスまでの雪嶺に囲まれての山行が力強い一歩を導いてくれます。
八子ヶ峰のスノーシューハイクも展望を楽しめますが、駐車場から稜線までは樹林帯を歩く必要があり、このルートのようにいきなり加速する展望と出逢えたことは、満車で良かったと思えました。
標高が上がるにつれ、踏み抜く回数も減ったようで、私達も元のトレースに戻りました。薄曇りになり始めたここから陽の当たる峰々を望めば、一段と際立って見えます。見覚えがある車山肩からのルートと合流すれば、気象レーダー観測所のドームが、まるで雪だるまの頭のように山頂稜線から覗いています。その観測所の陰で風を避けての昼食。体感的には‐10℃を下回っているでしょうが、建物のお陰で一息つくことが出来ました。
潜れない鳥居が建つ車山神社に参拝し、向こう側を覗いてみると、そこはゲレンデトップとなっています。山頂を境にして、異なる世界がありました。
凍える手を暖めながらの下山開始。油断すると一気に指先は固まってしまいます。それでも風に悩まされないことはのんびりとした時間を過ごせ、山麓の町並みから一気にせり上がる南アルプスや富士山にも劣らない見事な裾野を広げる八ヶ岳を見ながらのまったりした時間が続きます。それら白銀の世界を遠い過去のように思いながら、車山スノーシューハイクに心を満たされる自分が居ました。
下山後は、身も心も温まったいつもの…。

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雪の富士見台は初めて…ここからスタートです
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本日一番の急登でした (笑)
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まずは 中央アルプス
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続きましては 槍穂高の北アルプス
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富士山を見ると 高揚する西の民
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広大な高原は 美しい雪原になりました
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新たなトレースは 私達の後ろに続きます
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青空でなくても 美しい光景
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移動する青空は 御嶽上空を 通過中…
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冬の北アルプスと言えば 鹿島槍ヶ岳 が思い浮かびます
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ビーナスラインは 八島高原まで…遠くは 乗鞍岳
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南アルプス北部の峰々…
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一部だけでも存在感…浅間山
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車山肩から八島湿原…遠くは 槍穂高から鹿島槍
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北から南まで 八ヶ岳を一望
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私達にとって この富士山が 基本形
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「天空のいやしろち」…車山神社
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小正月らしい参拝が出来ました
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参拝するのは 人間だけは なさそうです…(笑)
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さて 展望とともに 帰りましょう
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美ヶ原高原の向こうには「白馬三山」
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ホームから眺める富士とは 存在感が違います
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横岳から阿弥陀岳…南八の岩稜たち
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当初のルート「八子ヶ峰」と「北横岳」
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楽しい誕生日山行となりました
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自家製紅玉を使った 絶品のいつもの…
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(おまけ)また1年…