Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

2022 夏山行を前に おらが山

7月18日 三重県尼ヶ岳
駐車場へはいつもの道をいつものように向かいます。

3連休。天候不順につき、仙丈ヶ岳と先輩へのご挨拶は無期限の順延。しかし、その界隈の山レポを見ると恐ろしいほどの混雑で、行かなくって良かったという結果論。
と言うことで、3連休最終日はおらが山の伊賀富士「尼ヶ岳」に朝トレ山散歩。今日は、先日N社のミラーレスから買い替えたC社のコンデジを試すことが目的。こうした気軽な目的を持って登れるのはおらが山であります。
今月の初め、鳥見で林道区間を訪ねていましたが、今日もミソサザイから始まり、オオルリ、カッコーの声が森に響きます。いつもより手前でオオルリの声がするなぁと思いながら先を急ぐと、突然、林道を横切る何かが目に入りました。初めは大きなカエルかと思いきや、何と羽ばたきを繰り返す鳥。しかも、尾羽の色はオオルリの幼鳥であることを示していました。特に逃げることもなかったため、何枚か写真を撮っていると親鳥なのか、近くで鳴き声がしたため、その場を後にしました。前回の鳥見もオオルリを撮ることが出来、何度が通うことで偶然の出逢いが増えるようです。
いつもの橋を渡れば、木の根道となる登山道の始まり。時折、雲間から顔を覗かす太陽が笹と幹を照らします。突然、ブーンと羽音を立てて飛び去る虫を何度が目にしますが、最後まで正体はつかめませんでした。幹から飛び去ったので、セミだと思うのですが、鳴き声は全くしません。
気温はさほど上がらないものの、桜峠への分岐点を過ぎる頃には、汗が滴り落ち、いつもより早めに水分補給をしてから第1階段を迎えました。
このブログで何度も登場するおらが山「尼ヶ岳」。その内容は5つに分かれた階段区間を書かずに紹介できません。1300段を超える階段は徐々に段数を伸ばしていき、第4階段が最も長くなりますが、段差や勾配、そして最も重要な心肺能力からして第5階段が核心部です。
今日も第3階段までは順調に進み、迎える最長第4階段。丁度広葉樹に飛び回っていたシジュウカラの様子を窺いながら、呼吸を整えます。地表を覆うシダ類の緑が火照った身体の清涼剤となり、一段一段確実に足を進めます。と言うのも、階段の踏面は水平ではなく、また、段差も不規則です。そのため、ふらついて後方に倒れ落ちてしまう危険性があります。次第に早くなる呼吸と流れる汗だけに囚われず、踏面に広がる小さな庭を楽しみながら、到達点を目指します。
火照った身体は最高潮。さほど気温が高くなくとも、熱中症対策として、第5階段を前にして一休み。「休憩はしないぞ」と無理して登るつもりはありません。自分に競う必要はなく、自分と正直な状態で登ります。呼吸を整えてから登れば、近道になることもあり、精神的にもゆとりが生まれます。
ハードル競技かと思える第5階段。本日一番の踏ん張りどころを過ぎれば、霞みながらも大展望が待つ山頂に到着。この上り階段から解放される瞬間も、この山の醍醐味でしょう。頬を撫でるかのような風は火照りがなければ感じられないもの、登頂した気持ちとともに次第に落ち着きが生まれます。見慣れた展望は、逆に一期一会を最も感じ、「おらが山」と思える所以です。
糖分を補給する間も山頂を訪ねる人はおらず、今日も独り占めの時間。そしてコンデジらしい機能は試せたので、当初の目的は達成。次はいつかと思いながら山頂を後にし、下りの階段へと向かいました。
下山後は、川辺の小さなお店に寄ってからのいつもの…。


木々の緑とは対照的なシダ類がお出迎え

「こんなことも あるんだ」が 第一声

ちゃんと育ってね~

フィトンチッドが見える森

ここまで来ると 何故か安心する…第1階段

綺麗な佇まいは 第2階段

小さな世界が ありました

この傾斜は 後半への準備運動…第3階段

広葉樹が見えれば 後半戦の始まり

明暗が美しい 第4階段

今日は シダ類とともに 登ります

あのベンチは 尼ヶ岳のオアシス

振り返れば 森へと消える 第4階段

第5階段を前に 一息つかせて 頂きます

踏面の世界は 一期一会

今日は 天使が見えました…(笑)

200度以上の展望山頂

至福のひと時

夏が やってきました

さて あの我が町へ 帰りましょう

帰り道は 障害物レース となります

遠くから 視線を感じました

曇り空ならではの 曲線美

高木が美しい 下り階段

夏のツートップで いつもの…(笑)