Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

関西バンビー3…矢田丘陵で三寺巡り

1月24日 奈良県矢田丘陵
予期しなかった凍結路を過ごし、待ち合わせ場所の駐車場に向かいます。

昨年のGW以来になる山仲間「関西バンビー3」での山散歩。昨年11月末に別のグループで歩いた「矢田丘陵」と点在する寺院を参拝します。
標高200~300mの矢田丘陵は奈良県北西に位置し、3市2町にまたがって南北19km、東西6kmの細長い丘陵。ほぼ中心となる松尾寺から稜線に出れば、穏やかな道が北へと延びています。南山麓世界遺産法隆寺」を初めとし、松尾寺、東明寺、矢田寺、霊山寺など、史跡や寺社が数多くあり、天武天皇と実子・舎人(とねり)親王ゆかりの三寺を矢田丘陵歩道と近畿自然歩道を組み合わせて巡ります。
スタート地点は「松尾寺」。718年、舎人親王が42歳の厄年に勅命とされた日本書紀の無事完成と厄除けの願をかけて建立された日本最古の厄除霊場です。立春を前にしてか、厄除けのご祈祷に来られた多くの参拝者で紅葉時よりも賑わっていました。前回は南惣門から本堂、そして北惣門へと通り抜け参拝だったため、今回は最奥「松尾山神社」も含め、境内を一巡しました。
一旦、車に戻って昼食後の11時30分、気持ちを新たにして出発。駐車場横の林道から稜線を目指します。とは言え、標高差は100mもありません。10分ほどで矢田寺と書かれた案内標識に従って林道から離れると、ほどなくして「松尾山頂」の矢印。二等三角点のある松尾山は標高315m。眺望はこの先にある「国見台展望台」までお預けとし、先に進みます。
ここからが矢田丘陵歩道の始まりと言ってもよいでしょう。2人が並んで歩いても余裕のある道が、落ち葉の路肩と共に冬枯れの森へと続いています。再び、10分ほどで「国見台展望台」に到着。デッキからは若草山から大和三山まで、奈良盆地を一望出来ました。
その先にある「矢田寺」への分岐点は直進し、まだまだ丘陵歩道を楽しみます。西から吹く風は、斜面に沿って木々の上空を通り抜け、思ったほど寒くはなく、快適な冬枯れ散歩が続きます。
落葉樹林から照葉樹林へ移り変わった先にある「南僧坊谷池」は一部が凍っていました。その先にある矢田峠付近ではいくつかの道と交差します。一度歩いているため、間違えることはありませんが「低山アルアル」のルートミスが起こりやすいポイントだと思います。
「矢田山遊びの森」方面に進めば、2つめの展望台「矢田山頂上展望台」が見えてきます。秋、見事な錦を着飾った両側の木々は、灰色の空の下、寒そうにして春を待っているようでした。展望台に上がれば大阪との県境「生駒山」を望めますが、冷たい風を受けるため、早々に立ち去ります。
遊歩道に戻って少し進めば、二股の先、少し上ったところに東屋が見えてきます。東側に少し開けたところがあり、今夜山焼きが行われる「若草山」が正面近くになりました。そして、木々の囲まれたこの先に、かつて三等三角点があり、今はその痕跡が多くの山頂プレートに見守られています。
遊歩道ともそろそろお別れとなりますが、ここから何故か、案内図は南が上となり、進行方向と案内図は左右が逆になります。次の近畿自然歩道までは標高差約75mの下り坂。さほど急坂ではないものの、落ち葉に隠れたドングリが足を取ってやろうとイタズラします。「矢田山遊びの森」で近畿自然歩道に合流。ここから進路反転、山麓を南下することになります。石の道標は難読でしたが、かつては、多くの人が行き来した証。ふいに現れた舎人親王開基といわれる古刹「東明寺」も同様でしょう。ここから矢田寺までは1.5km。近畿自然歩道でもあり楽勝かと思いきや、朽ちた竹が道を覆う竹林の小径やハイキングアルアルの舗装路ルートロス。山とは違う経験です。
最終目的地の「矢田寺」は約35年振り。あじさい寺とも呼ばれ、6~7月は大勢の観光客で賑わいますが、今はひっそりとしていました。参拝後、傾きかけた陽射しを受けた奈良盆地を眺めながら、もうひとつのゴール地点、駐車場まで戻りました。
下山後は温泉でさっぱりし、自宅に戻ってからのいつもの…(笑)


108段の石段を上り 本堂に向かいます

境内では 柴燈大護摩奉修 の準備…松尾寺

西国三十三所松尾山石仏観音 があります

本日の核心部 本堂背後の磐座

甍の波が 山中へ

鳥居の向こうに広がる 奈良盆地

冬枯れの森は 明るい散歩道

霞ながらも 奈良盆地一望

案内図や道標は よく整備されています

本日のルート「松尾寺~頂上展望台~緑ヶ丘休憩所~東明寺~矢田寺」

落葉樹林から常緑樹へと グラデーション

丘陵地帯の交差点「矢田峠」

風の鳴る丘「矢田山 頂上展望台」

2ケ月前は 日本の秋 でした

奈良と大阪の県境「生駒山 642m」

盆地より空が見えます…まほろば展望休憩所

2017年12月に撤去…三等三角点跡(矢田山)

風のない 中腹で おやつ…緑ヶ丘休憩所

山岳寺院の趣きが漂います…東明寺

ここも核心部だったかも知れない…

冬の寒空に 青々と天を衝いていました

自然歩道に 忽然と現れた 民家と人

今思う 石碑の奥深さ

真っ直ぐに伸びた石畳もまた 歴史の証人

本堂前 参道を分ける 1基灯篭…矢田寺

今年の初梅

山友と過ごしながら いつもの…

「白つつじ」と「新緑」

5月23日 奈良県三峰山
今日も通勤車とは反対方向に進み、集落の先にある駐車場に向かいます。

かつて「新・おらが山」と名付けた「三峰山」。自宅から駐車場まで30数km離れているとは言え、1時間もかからず、また、信号のある交差点は10箇所(内、7箇所は自宅周辺)。秋の紅葉、冬には霧氷と、おらが山「尼ヶ岳」とは違って、季節毎に豊かな表情を見せる三峰山。そして、この時期には新緑とシロヤシオが訪れる人々に歓びを与えてくれます。
三峰山山行は11月、1月が3回と最も多く、10月、12月が各2回、7月、9月、2月が各1回の計13回。新緑の今頃は、ホーム鈴鹿や大峯方面に登っていたため、近くて遠い山になっていました。その三峰山も、はてなブログでは尼ヶ岳に次ぎ今回で10回目の登場となり、「新・おらが山」としてその存在感は増すばかりで、この後に続くは、御在所岳(本谷)8回、竜ヶ岳7回のホーム鈴鹿組。
さて、御杖村観光協会のHPでは三峰山の自然を霧氷とともに3つ紹介しており、その2つ目が「白つつじ」と呼ばれるシロヤシオ(別名:ゴヨウツツジ)。白つつじは霧氷が見事な山頂への道から八丁平周辺に自生し、先週辺りから見頃を迎えたと言うことで計画しました。
駐車場には8時を過ぎた頃に到着。思った以上の駐車台数で驚きを覚えます。(と言っても、10台程度ですが…)準備をしている間にも、3台ほど来られ、花の人気をまざまざと知りました。ルートはいつものように不動滝↗ 登尾↘ の周回。日課としている近所の散歩でも汗ばむ日が増え、暑熱順化のまだ出来ていない状況では、熱中症対策を怠れません。1.5kmに及ぶ林道歩きが準備運動となって心肺機能や発汗作用を高めます。
これまでにも秋の三峰山では「花めぐり」を楽しんできましたが、今日はシロヤシオの他にもこの時期ならではの出逢いを求め、林道脇に目を配りながら進みます。林道との分岐から登山道に入れば、いくつもの小さな滝を流れ落ちる神末川が森と一体になり、やがて、緑に囲まれた祠の壁に祀った大天狗と朝陽を受けてひと際輝く宝珠が見えてきました。いつものように安全登山を祈願し、祠の脇を通り抜ければ、HPで紹介される3つ目の場所「不動の滝」。いよいよ不動滝コースの始まりです。
まずは落差21m 不動の滝を巻いた後、神末川とは別れて涸沢へと入り、2本の支尾根を登れば「五本杉避難小屋」。空気が滞留する人工林の登りは蒸し暑さを助長させますが、ここまで来れば風の通りがよくなり、それは冬になると霧氷の世界へ入る扉を開けることになります。萌え出づる山肌が美しかった長野旅行から10日ほどが経ち、自宅周辺は初夏の雰囲気。されど、芽吹きは落ち着いたものの、まだ新緑の眩さがこの辺りから残っていました。
近畿自然歩道と合流する県境尾根の三畝峠。秋には紅葉、冬には霧氷のメインストリートは、新緑のトンネルとなり、俄かに心が躍り出します。さて、白つつじはと言うと、八丁平の平原に群生地があり、山ツツジの赤、バイケイソウの緑と共演していました。
お昼には少し早い時間でしたが、そこかしこで広げられるランチタイムの風景。我々も木陰に腰を下ろし、三重県から奈良県へと続く青い山脈を眺めながら、行く春の名残を惜しみます。八丁平周辺と山頂に向かう途中で「花しらべ」をしますが、隠れるように咲いているのか、その姿を見つけることは出来ませんでした。それも来年の愉しみとして残しておくのは悪くないことでしょう。
山頂から三畝峠までは10名以上の方とすれ違い、それは12時過ぎまで続きました。これまでの三峰山で最も人が多かった印象です。それでも列をなすような光景はなく、平日の恩恵を十分に受けた山行でした。
下山後は、久しぶりに寄った地元のお店でいつもの…(笑)


新緑からのグラデーション…不動の滝

木洩れ日を受け 若葉を透かす マムシグサ

森は 太古から SDGs

写真に撮るのは 初めまして…ナベワリ

秋の紅葉は 春の新緑…五本杉避難小屋

季節は変わっても この森は 変わらない

もっとも目にするスレミなのに…

見上げれば 命溢れる 多様世界

この景色は また1年待たないと 出逢えません

八丁平への 扉は まもなく…

ツツジなんだけど 何か違う感じがします…シロヤシオ

白い絨毯も 素敵でした

涼しさを感じさせる 白つつじ

自然の造形美… 新緑の八丁平

青い山脈を眺めながらの ランチタイム

ここは 公園ですか? と見間違う 八丁平

燃える 山ツツジ 萌える 樹々

三峰山を 再発見した 今日の山行

山頂に向かえば 過ぎ行く 春

山頂からのメインルートでは まだまだ 春でした

今日の振り返りは ここらで…

本日の白…白ツツジ(シロヤシオ・ゴヨウツツジ)

実はこれがお目当て 初めましての白…ユキモチソウ

日陰に優雅な白…ウツギ

スポットライトを浴びた 小さな白…タニギキョウ

迫力の白…ギンリョウソウ(銀竜草・ユウレイソウ)

スペシャルゲストの白…ギンラン

白いお皿で いつもの…(笑)

残雪の北アルプスを見たくて…

5月13日 長野県鷹狩山
水の張った田圃に映る峰々を眺めながら、駐車場に向かいます。

GWを過ぎると、新緑だった自宅周辺はひと息ついたかのように静けさを取り戻した様子になります。時間を巻き戻すことは出来ませんが、この時期、まだまだ新緑の風景が残っている場所はあり、そのひとつが北アルプスの麓、安曇野や大町、白馬。
残雪の北アルプスを見たいことが端を発し、木曽路から安曇野、白馬、諏訪と旅することになった今回。白馬に近付くほど、木々の芽吹きは逆戻りされ、山の稜線に残る雪も増えていきます。数年前までは必ずと言っていいほど残雪のアルプスを訪ね、テントの灯りで浮かぶかのような雪嶺を眺めていました。今は、登った回数だけの思い出に加えて、眺めて楽しむ思い出を積み上げています。そのため、最も天気の良い日を選んで、アルプス展望の山に向かうこととしました。
鷹狩山 1,164m。大町市街の東に位置し、山頂一帯は鷹狩山展望公園として、展望台や遊歩道が整備されています。登山口は大町山岳博物館の建つ大町公園。CTは往復2時間半。車道が展望台まで続いていますが、多くは大町公園から歩いて向かうようです。今日は予報通り申し分のない青空。標高768mのここからでも市街地の向こうに広がる北アルプスの雪嶺は望め、自然と期待が膨らみます。
鷹狩山へは山頂展望以外にも楽しみがあります。それは、この時期ならでは花。レポで確認したのは、「チゴユリ」「イカリソウ」「フデリンドウ」。他にも咲いているのでしょうが、今日のお題はこの3種。
駐車場を出たところに時代を感じさせる「鷹狩山パノラマコース 案内図」がありました。その隣には、⇚ 鷹狩山山頂 3.6km の案内。これは車道ルートで登山者は右に進んだ沢沿いの、標高差40mを直登する一本道から始まります。そこを登り切れば、まもなく視界が開け、先ほどより100m高いところからのアルプス展望。爺ヶ岳から白馬三山、小蓮華山へと続く後立山連峰が新緑の前山とともに北へ続いています。
ここからはよく整備された緩やかな道を進みます。登山口には「たかがりやまトレイルランニング 山頂駆け上りコース」の案内があり、そこには大町市出身でSkyrunner World Series 2019年間王者の方のタイムも紹介されていました。(距離2.25km 累積標高390m 14分48秒)
この辺りから足元を注視していると、お目当ての「チゴユリ」が登場。続いて、予定外に春の妖精「ヒトリシズカ」のお出迎えを受け、お向かいには「イカリソウ」。注視せずとも、その存在感で気付くことが出来ました。コース全般としては、要所に案内板があり迷うことはありませんが、いくつかの分岐点もあるため、話し込んで歩いているとロスするかもしれません。
車道をしばらく歩いた後、最後の「フデリンドウ」と出逢ってお題は終了し、レンゲツツジが出迎える鷹狩山展望公園に登頂。そこからの展望は「THE信濃大町」。南の「乗鞍岳」から北の「(白馬)乗鞍岳」まで、名立たる北アルプスの名峰が連なっています。自宅に戻ってから、山座同定看板(蝶ヶ岳乗鞍岳)に記載されている山名を数えれば33座。そして、うち登ったのは20座。
「こんだけ登れば、もういいか…」
遠足なのか、小学生が登ってきたのと入れ違いに下山。帰りもお題の花を楽しんでいると、何やら視線を感じたので目を向ければ、3mほど先に「ニホンカモシカ」。カモシカは「裏のお題」としていたので、これにて正真正銘のコンプリート。
下山後は、昭和感が素敵な喫茶店でいつもの…(笑)



この地域の春と言えば この風景を思い出します

午後から向かう 大町ダムと北葛岳・蓮華岳

大町公園からの北アルプス

少し登って 開けた場所から この一望

木曽路では 大きな花を付けていました…ホオノキ

漢字で書けば「稚児ユリ」… ただ 僕には怪鳥に見える

まだ ここでは咲いているのかと… ヒトリシズカ

濃い赤紫が ひときわ目を惹きつけました…イカリソウ

有毒植物だそうです…ムラサキキケマン

やはり 日本の春と言えば スミレ

この山では 少数派でした…フデリンドウ

色鉛筆の名前から覚えた花…ヤマブキ

山の笑い声が 聞こえてきそうな道

引き上げられた錨のようでした

大町市キャラクター「おおまぴょん」が 導いてくれます

鷹狩山の定番写真…展望公園

今月の定番写真

山の原点…白馬三山(右端には 雪形「代掻き馬馬」)

初めてのテント泊山行…爺ヶ岳鹿島槍ヶ岳

今のところ 最後のテント泊山行…遠見尾根(大遠見山)

本日のピーク…展望台最上階

見所マップ等情報スペース…展望台2階

パネルの風景が目の前に…展望台前

帰り道も 楽しませてくれます…チゴユリ

いつ見ても 肌寒そう…フデリンドウ

リンドウとは対極的に 情熱を感じます…イカリソウ

この後 道を横切って行きました…ニホンカモシカ

生命力が溢れる 春の森でした

午後 大町ダムから 鷹狩山を眺めます

西側は 龍神湖と唐沢岳 そして奥に 野口五郎岳

大町市街から 爺ヶ岳鹿島槍ヶ岳五竜岳

翌日 白馬村神城から 白馬鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳

白馬村北城から 鹿島槍ヶ岳五竜岳唐松岳

白馬村北城 姫川越しに 白馬三山

大町市中山高原から 爺ヶ岳鹿島槍ヶ岳五竜岳

時間ではなく 時代を巻き戻した空間で いつもの…(笑)

新緑の渓谷散歩

5月8日 三重県赤目四十八滝
GWの賑わいが嘘のように、静けさを取り戻した道を駐車場に向かいます。

昨年4月、赤目四十八滝の玄関口にある施設が「日本サンショウウオセンター」から「赤目滝水族館」へリニューアルオープンした際、入山料500円から渓谷保全料1,000円に改定されたものの、これまで有料だった駐車場が無料になったことで、年間パスポート3,000円を購入しました。
四季折々に表情を変える深山幽谷。滝川の流れと深い森がつくる約3.3kmの散策路には、赤目五瀑と呼ばれる高さ8m~30mの個性的な滝を初めとした大小様々な滝とともに、水の力が作り出す壺や渕と呼ばれる景観に加え、室生火山岩によって形成される柱状節理や一枚岩など、正に、自然の博物館。
最上流の「岩窟滝」へはCT 90分。しかし、渓谷沿いに作られた散策路はすれ違いが困難な箇所もあり、また、数多くある滝を眺めていると、つい時間を忘れてしまうこともあるため、あくまでも目安にしておくと良いでしょう。年パスを持っている私達は、空いた時間に訪ねることが多く、その時間内で行けるところまで歩く。と言うスタイルになっています。今日は週末に年パスの期限を迎えることから、1年半振りに「岩窟滝」へ行くこととしました。
自宅から渓谷入口までは車で20分。GWが明けたばかりの平日ですが、県外ナンバーの車が数台停まっています。すぐそばを流れる滝川。上流に向かって谷が迫っていく様が、ここからでも見て取れ、新緑のグラデーションは春が中盤に差し掛かったことを教えてくれます。
渓谷入口にある店舗は週末営業が多いものの、地元民からも愛されるB級グルメを取り扱うお店は、今日も順番待ちの列が出来ていました。早速、私達も購入し、お昼の愉しみとしてザックに仕舞います。
駐車場から歩くこと数分で玄関口「赤目滝水族館」に到着。水族館と言えども、展示内容は赤目渓谷内に生息する「生き物」たちで、主役は世界最大級の両生類、生きた化石とも言われる「オオサンショウウオ」。この他、館長ご自身で採取した「タウナギ」がチンアナゴ風に展示されているなど、赤目渓谷の縮図となった小さな水族館です。
こうして生き物や植物と触れ合った後、散策を始めるのが赤目渓谷の特徴でもあり、数多くの滝をより身近に、そしてより大きく感じることが出来るのではないかと思います。
パンフレットによれば、岩窟滝を含め、名の付いた滝は22本。その1本目「行者滝」が、深い緑色の渕へと流れ落ちています。その後、小さな橋を渡った先にある3本目「霊蛇滝」までは何とかバリアフリーの第1区間。10月から開催される「赤目渓谷『幽玄の竹あかり』」は、ここを中心に大小2,000本余りの竹灯が渓谷を浮かび上がらせます。
最初の階段を上った所が、赤目五瀑のひとつ「不動滝」。更に一方通行の階段で滝を巻き、秋には頭上が彩られる「八畳岩」を過ぎれば、二瀑目の「千手滝」。そして、滝の上流へ登れば三瀑目「布曳滝」。
ここまでが、第2区間のゆったり散策コース。この先、岩窟滝までは渓谷ハイキンクコースとして紹介されていますが、約1km先の百畳岩までが第3区間。そして、ポスターで紹介される四瀑目「荷担滝」が待つ最終区間となります。五瀑目「琵琶滝」は高さ15m。と言うことは、折り返し滝の「岩窟滝」へは、階段で巻くこととなり、特にここは滑りやすくなっているため、注意が必要です。
最初は荒々しさが見えた滝川の流れも穏やかなものになり、それは、歩いてきた者の心を映します。1,300年前より修験者により大護摩供、火渡り修行等の「滝まいり」が千手滝で行われてきた赤目渓谷ならではの体感で、水と森の気がそうさせるのではないかと思います。

渓谷散歩は登山ではないけれど、やっぱり、いつもの…(笑)



最終「岩窟滝」をイメージした水槽…オオサンショウウオ

赤目渓谷『幽玄の竹あかり』…昨年11月下旬

一期一会の出逢いが待っている 赤目渓谷

一昨日の雨で 迫力増しの「不動滝」

白いスミレは 深山幽谷の華

水飛沫が舞う 赤目渓谷序盤

八畳岩周辺は 比較的に緩やかな散策路

新緑と苔がサンドする 滝川の流れ

今日は 至るところで 輝いていました…千手滝

こんなにも激しい布曳滝を見たのは 初めて…

この季節 ヒメレンゲが 助演賞

個人的なお薦めポイント…竜ヶ壺

第3区間は 落ち着いた世界観を楽しみます

名付けて「モアイの涙」…雨降滝

あっという間に過ぎ去る 新緑の季節

わびさびの世界も 深山幽谷赤目四十八滝

五瀑では 唯一の分かれ滝…荷担滝

ここに立ってこその美しさ…琵琶滝

ランチタイムのお供…雛壇滝

「忍者福笑門」参上…へこきまんじゅう

あらためて 赤目渓谷の良さを感じた時間

ここから上流は 県境に沿って 滝川が流れます

帰り道 景色が変わるのは 山と同じ

渓流のスレンダー…キセキレイ

最後まで コラボを楽しませて いただきました

次回 来るときは 新しい図柄の年パス

火照った身体を冷やす いつもの…(笑)

関西バンビー3の ”低山さんぽ”

5月5日 三重県枡形山
路上駐車の列を横目に核心部の駐車場に向かいます。

各地で賑わいを見せる2025年GW。日々、休日の私達にとっては、特に変化のない期間です。かつては、北穂高立山、燕岳、蝶ヶ岳仙丈ヶ岳など、残雪期のアルプスを楽しんだものですが、今はその熱量がなく、3ヶ月振りに宇治の山友を誘い向かった先は三重の「低山さんぽ」。
先月、TV番組に紹介されたことで登った「菰野富士」。往復1時間もかからない標高369mの山。しかし、町と山の両方を眺める山頂展望が良く、今まで登ってこなかった低山の魅力に触れた思いでした。
今回は松阪市にある「桝形山 312.3m」。16世紀後半、織田信長軍によって落城した「阿坂城」のあった地。山名より白米(はくまい)城跡として、地元を初め、多くの方に親しまれている山のようです。登山口は山麓のお寺横にある阿坂城跡登山駐車場。そこにあったコースマップでは、神岡谷と桜谷に沿って2ルートあり、周回できるようになっていますが、今日の目的は「キンラン」「ギンラン」「ウラシマソウ」の山野草3種。レポで調べた神岡谷沿いのメインルート往復で「初めまして」の出逢いを求めます。
予想通り駐車場は満車。周囲では路上駐車が目立ちます。山頂までは約2km、40分ほどで着くため、登山と言うよりは散策で訪ねる人も多いと思われ、下山者を待つこと10分程度。無事に予定時間内の11時過ぎに出発。
登山道は獣害除けの柵から始まり、コンクリート舗装もほどなく地道となります。登山道と言っても車1台が余裕で通れるほどの道幅で、広葉樹が正午前の陽射しを遮る気持ちの良い道。足元には、〇町〇〇〇mの木札。1町109mなので、山頂までは約18町。案内標識は桝形山ではなく白米城跡とあり、松阪市教委の説明板によれば、阿坂城には南北2つの郭があり、北郭を「椎ノ木城」、南郭を「白米城」と呼ぶそうで、三等三角点のある山頂は、南郭に位置します。
子供の日」と言うこともあるのか、家族連れが多く見られ、また、毎日登山のような方もすれ違います。散策路のような弧を描きつつ、緩やかな傾斜が続く道を、薬王寺コースとの合流地点まで進みます。道は針葉樹よりも広葉樹が目立ち、目に眩しい新緑の季節だけでなく、錦が飾る紅葉の季節も心躍る道となることでしょう。今日のお目当て「キンラン」「ギンラン」は、多様性が豊かな森でなければ育たないと言われ、この山の持つ力が歩いていても感じられます。
合流地点からは尾根道になり、これまでと違って傾斜のある道になりますが、ひと登りで視界が開け、見上げるような土塁を備えた「椎ノ木城跡」に到着。これまでにも「堀切」「堅堀」等の表示はありましたが、ここには「阿坂城跡の遺構マップ」として、それらの説明がありました。ここを過ぎれば急な下り坂となり、再び、一段高くなった土塁に沿って進めば、青空に向かって伸びる階段状の登り口が現れ、白米城名碑の建つ「桝形山」に登頂。全周囲に見晴らしは良く、とりわけ東側の伊勢湾や松阪市内の展望は低山ならではジオラマ風景でした。
水の張った田んぼ、松阪城跡、高速道路を行き来する多くの車。その見晴らしの良さは、山城として機能を発揮したと思われ、「菰野富士」もそうでしたが、低山が故に、人の暮らしに近いものだったでしょう。阿坂城は14世紀にはあったとされ、廃城までの約200年間、この高台からどんな景色を見、歴史を紡いできたのでしょうか。そして、遺構を残すのみとなった現在は、家族連れを初めとし、のんびりとした空気が流れていることが手に取るように感じます。
菰野富士よりは歩いた感が強いものの、標高300m程の低山。それでも、ハイキングとは違い、山に居ることを感じられる名山でした。そして、またどこかの低山へ歩きに行こうと思えた「えぇざん」です。
下山後は、山友の好きなロールケーキでいつもの…(笑)



初めましての キンラン(金蘭)

花言葉は「華やかな美人」「眠れる才能」

林床で輝く姿は 名前のとおりでした

山では 初めましての ウラシマソウ(浦島草)

花言葉は 「不在の友を想う」「注意を怠るな」「懐古」「回想」

正に 浦島太郎が釣り糸を垂らしている様子

判りやすい案内表示でした…登山口駐車場

春らしい 木洩れ日の射す 登山道

頭上には 新緑の天窓

遺構マップは 勉強になりました

今や 土塁は 巨木の広場

ウラシマソウよりも一般的… 同科同属のマムシグサ(花言葉は 「驚き」「魅惑」)

日当たりに向かって タツナミソウ(花言葉は「私の命を捧げます」)

椎ノ木城に沿って 道が敷かれています

時代は変われども 白米城へ向かうのは 同じこと

さて どんな景色が待っていることやら…

思ったよりも 静かだった 山頂広場

標識は「白米城跡」で これは 裏側です

低山ならでは 俯瞰風景

中央の森は 阿坂城廃城後に出来た「松坂城」跡

海から山へは 工業から農業への グラデーション

北西には 青山高原風力発電所

気持ちの良さそうな道は 地獄谷へ続く…?

♪ 屋根より高い こいのぼり ♬

時間の流れも止まる 低山さんぽ…関西バンビー3

帰り道 白米城の土塁を 見上げてみました

何度か お見かけしています…エビネ(海老根)

花言葉は 「誠実」「忠実」

どうして こんなにも複雑な姿になったのでしょう

最後に 初めましての ギンラン(銀蘭)

花言葉は 「おとなしい貴婦人」

花言葉のとおり 見過ごしてしまいそうでした

車窓から 振り返る 今日の山

低山さんぽを 振り返らずに いつもの…(笑)

低山 名山 えぇざん ♬

4月16日 三重県菰野富士
ホームの峰々を眺めながら、いつも通り過ぎる駐車場に向かいます。

日曜のお昼時、よく見る番組の「東海三県低山巡り」コーナーは、ホーム鈴鹿の「菰野富士」。ホームとは言え、あまり聞き覚えのない山。それもそのはず、地図にも載っていない標高369mの低山。しかし、伊勢湾を眺められる頂上からの景色は良く、お弁当を持って山頂で食べてみたくなる山でした。日本各地の「低山」を登り、山頂での「ご褒美メシ」を紹介する番組もありますが、こちらのコーナーは正真正銘の「低山」。気になったので、ちょっと歩いてみようかと、久しぶりにホームの山へ会いに行きました。
登山道は大きく4つ。東海自然歩道を利用して湯の山温泉や鳥居道山キャンプ場から登れますが、主な登山口は鈴鹿スカイラン沿いにある「鳥居道ルート」と「菰野富士駐車場ルート」。この間、300mほどしか離れておらず、周回で楽しむことにしました。山行は尾根沿いの鳥居道は下山路とし、急登の駐車場ルートから登り始めます。
鳥居道の駐車場を出発し、まずは菰野富士駐車場を目指します。スカイライン沿いに脇道があり、車の往来を気にすることはなく、また、途中には「鳥居道山山神」が祀られていました。キャンプ場の名前にもなっている「鳥居道山」。調べてみると、現在の「国見山」で、山中にあった旧三嶽寺へと繋がる歴史を感じさせます。
令和2年に整備され、60台以上の普通車が停められる菰野富士駐車場には、数台の車とハイキングクラブの名が記された京都ナンバーのマイクロバス。テレビの影響か、それとも元々人気のある山なのか…意外な印象。歩き始めてすぐ「ダイダンの森 三重」の案内板。ふたつの駐車場間と菰野富士中腹までを整備エリアとし、地元と協力をして、植栽やツル切り、除伐等整備を進められているそうです。
登山道は雑木林の中を進みますが、足元には色とりどりのスミレ、視線の先にはアセビやミツバツツジの花が咲く『春らんまん』。番組ではこのルートを利用しておらず、それは短いルートながらも急登が続き、また、鈴鹿山脈中央部の地質は花崗岩であることから、粒状の滑りやすい道でした。周回する場合、下りで利用することはお薦めできません。
8合目にて「ふれあいの森」と書かれた案内板と共に道が分かれていましたが、低山アルアルでその先の行方は地形図で確認できません。そこから数分、森が明るくなってきたと思えば、視界の先に築山のような山頂広場が見えました。まずは、一段下がったところにある手作りテーブルセットでお弁当タイム。思ったより雲が多かったため、肌寒いのかと心配しましたが、穏やかな風に吹かれ、ここでも『春らんまん』。
そこから一息で登頂すれば、眼下に広がる菰野町から伊勢湾。そして、伊勢湾へ振り下ろすかのように連なる鈴鹿山脈の主峰「御在所岳」と国見岳(鳥居道山)に武平峠で対峙する名峰「鎌ヶ岳」。今は無き、冠峰山三嶽寺の由来となったであろう「三嶽」が背後に聳えます。
背の高い三角点かと思った石柱には「陸軍用地」。菰野町によれば明治43年から昭和20年までの35年間にわたって陸軍演習場や廠舎が旧千種村におかれていたそうです。中世から近世、そして近代の物語が紡がれる菰野富士。その時代背景は、標高以上に積み重ねられたものであり、地形図に記載がなくても名山であると思いました。
テレビで紹介されたことで登った山でしたが、ホームの知らない一面を見つけるきっかけになりました。そして、標高369mとは思えない眼下の景色と全周囲の展望や歴史を感じさせる「えぇ山」でした。
下山後は、時間があったため、近くにある「三重県民の森」を訪ねて満開を迎えた八重桜を楽しみ、新規開拓しようと思ったものの定休日が多く、結局定番のお店でいつもの…(笑)


これまで 気にも留めなかった ホームの「富士」

主峰と同じ扱いは 人気の証?…鳥居道駐車場

りっぱな石碑に 安全登山を祈願します

広葉樹が織り成す 春のグラデーション…菰野富士駐車場

別の登山口には「千草陸軍演習場と菰野富士」の説明板

山に春が来たと思う花…ミツバツツジ

里や山に 春を告げる花…タチツボスミレ

鈴鹿の春花と言えば…アセビ

常緑と落葉が混じる 中腹の登山道

よく整備された 山肌の直登道

個性的な 標識です

低山でも高山でも 山頂が近付く雰囲気は同じ

山頂を前に お弁当タイム

普通に市販のお弁当が食べられる 低山の良さ

遠く名古屋方面まで見渡せる 海側の展望

鈴鹿の二大スターが揃う 山側の展望

左:御在所岳(1,212m)と右:国見岳(1,170m)

鈴鹿の槍「鎌ヶ岳(1,161m)」

山桜が 春色に染めていました

新名神の高架道が 菰野の町を2分割

菰野富士369m は 名山と呼べる えぇ低山 でした

帰り道 至るところで見かけた石柱(陸軍用地 㐧六六号二)

椿の花も そろそろ終わりです

富士山のイラストが描かれた「菰野富士コース」案内標識

桜の時期は初めてでした…三重県立の森

大人の味が後を引く いつもの…(笑)

終活への調べ…六甲全山縦走

3月25日 兵庫県六甲山
まだ人通りが少ない早朝の塩屋駅。路地を抜け、高台にある登山口へ向かいます。

「六甲全山縦走」
この言葉の響きを美しいと感じるのは、僕一人だけではないでしょう。六甲山魅力再発見セミナーによると、最初の縦走は、大正14年11月に須磨の敦盛塚から宝塚へ3名で歩いたそうですが、今では3月と11月に大会が開催され、県内外から多くの参加者で賑わいを見せています。
そんな全縦を初めて知ったのは、新田次郎氏の「孤高の人」。モデルとなった加藤文太郎さんを同名で主人公にした小説。「全縦は無理でも東六甲縦走なら」と、20歳前後には宝塚から有馬まで何度か歩きました。2015年春に念願の全縦完歩。続いて2015年秋、2017年春に2人の山友とそれぞれ歩きました。初めて歩いた全縦は天気が悪く、また、ペース配分などが分からなかったため、もう1度単独行の思いを持ち続けていましたが、それを時代が許さず、「還暦で全縦」と言う風になっていました。そして今回、還暦は過ぎてしまいましたが、2月から準備を始め、前回の体力測定で目途が付いたため、8年振りの全縦。
六甲全山縦走の起点は「塩屋駅」か「須磨浦公園駅」か。それは六甲連山の西端か、旧大会ルートか、敦盛塚かと言うことになりますが、僕は「塩屋駅」。理由はJRの始発が早いから…。
毘沙門天」の案内に従って第3回までの旧大会ルートで住宅地を抜け、全縦アルアルの住宅地急坂を上り切れば見えてくる「六甲縦走路西起点」の案内板。お決まりの山王神社で安全祈願をし、ヘッデンと完歩する気持ちにスイッチを入れ、山道へ入ります。
全縦は主な山で14座。その1座目が「旗振山253m」。いつも暗かった空は、3月下旬にもなれば「東雲」。この後「鉄拐山234m」に続き、ひとつめの住宅地「高倉台」へ階段降下。1975年の第1回大会アーカイブを視聴すれば、高倉台と3座目「栂尾山274m」への階段は、遮るものがない草地で、半世紀に及ぶ歳月を感じさせます。ただ2回目以降はこの階段を上らず、通称「文太郎道」の元縦走路を経由していたため、アーカイブで見た景色を思いながら、10年振りの階段ルートで山頂を目指します。
「横尾山312m」と「東山253m」の間が名勝「馬の背」という岩稜帯「須磨アルプス」。ここを下ればふたつめの住宅地「横尾」「妙法寺」。
今回の予定時刻は8年前のCT。全縦に当たって肝に銘じたことは「怪我をしない」「焦らない」。そして、この2つを踏まえての「完歩」と「目標時間」。最初の休憩ポイント「野路山公園」は予定時間内でしたが、目標時間とはならず、早くも…。
6座目「高取山320m」は「孤高の人」が始まる場所。今風に言えば「聖地」。神戸の街並を見下ろせる神域の縦走路から今にも文太郎さんが出てきそうな茶屋跡を抜ければ、みっつめの住宅地「丸山」へと下山します。ここは「鵯大橋」から「鵯越駅」に向かって激登りが待つ住宅地。次に控える「菊水山459m」への挑戦権とも言えるでしょう。そして、菊水山後半に現れる階段群は標高以上に体力を試され、完歩への道を占える山。
先月の明神平では足の上がらなくなったバディがストックで復活したことから、普段は使わないストックを登山口から手にすると、明らかに効果を感じられました。ところが、後半の階段よりも気温上昇に伴って汗の止まらない登りが続きます。山頂で半袖1枚に着替えたものの、体力の消耗は否めませんが、遠くに霞む旗振山を初め、越えてきた山々と町並を眺め、「鍋蓋山487m」に向かって下山開始。


ともに歩んだ 山人生

自分のなかでは ここが 全縦の起点

国境の先には 淡路の国

1座目は 江戸時代 旗振り通信の中継地…旗振山

須磨海岸に浮かぶ 有明の月

ひとつめの住宅地の向こう 彼方まで続く六甲連山…鉄拐山

「山 海へ行く」昭和30年代末までは 栂尾山まで続いた稜線…今はなき 高倉山

ここも 懐かしい全縦風景のひとつ

大会では数珠繋ぎになる階段も 今は貸し切り

陽が沈むまでに 宝塚へ着きたいなぁ…

3座目から 1・2 を振り返ります…栂尾山

10分だけど 歩いた距離だけ 離れる景色…横尾山

ここだけは 別世界…須磨アルプス

山友2人と写真を撮った場所…東山

全縦ルートから100m離れて 行動肉食購入

ふたつめの住宅地と東山・須磨アルプス・横尾山…野路山公園

山頂直下の三等三角点…高取山

1923(大正12)年に創業し 100年続いた茶屋

ドラマが生まれる「菊水山」が見えてきました…鵯越

今年は 階段ではなく 暑さが 主役

最高峰・摩耶山に次いで ホッとする山…菊水山

出発地点からの景色とは ここでお別れ…鍋蓋山

さて 前半のラスボス 摩耶山に向かって 頑張るぞぉ!!

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全縦は「塩屋~摩耶山」が低山の繰り返し登頂、「摩耶山~六甲最高峰」が山上台地の横移動、「六甲最高峰~宝塚」が展望のない下り勾配と分けられます。次の「摩耶山702m」が全縦の中間地点でもあり、第2ステージ山上台地への起点。登り口「市ヶ原」からの標高差464mはルート最大であり、天狗道から続く稲妻坂は後半に向けての核心部でしょう。
歩き始めて6時間。予想を上回る気温の上昇で思うように足が出なくなりました。無理やり行動食を口に入れるも、砂を噛むよう感じで中々喉を通りませんが、歩調と同様、ゆっくりと味わいます。
予定時間が迫るなか、学校林道と合流。これからの挽回は不可能であり、あとは、完歩か撤退となりました。撤退の最終判断は最高峰から約3km手前にある六甲有馬ロープウェ-「六甲山頂駅」。摩耶山からも交通機関を利用すれば下山出来ます。ともすれば、気力が体力を下回りかねない登りが続きますが、今日は加藤文太郎さんと「同行二人」。粘り強く、前に進みました。
摩耶山の先にある1,000万ドルの夜景「掬星台」で大休止を行い再スタート。予定時間は過ぎましたが、必ず、怪我無く宝塚へ下山する気持ちを奮い立たせます。
「掬星台」から「六甲山頂駅」までは奥摩耶や西六甲のドライブウェイ沿いに寺院、ホテルや保養施設、小学校、ゴルフ場、自然体感展望台等、様々な施設が集まる山上の街を歩きます。それもガーデンテラスを過ぎれば、静けさを取り戻すと同時に、もう後戻りのできない完歩への道。まだ遠い「六甲山最高峰931m」の電波塔を望むと極楽茶屋跡までは残りわずか。その後、山上道路を5回渡った先にある階段を登り切れば、眼下に山頂への最終階段を望めます ^^;
誰も居ないと思っていた最高峰には、20代の男性が1人。久しぶりの会話でリフレッシュ。お互いに無事下山を願って別れました。全縦路に戻る際、必ず立ち寄るのは旧六甲山最高峰の碑。東六甲縦走をしていた時代の折り返し地点。
最高峰の登頂は当然ゴールではなく、「宝塚」までの最終ステージは残り15km。予定時間はとうに過ぎており、ヘッデン下山はほぼ確定。ここから先は電波状況も悪く、焦りは禁物で「怪我をしないこと」をあらためて自分に言い聞かせ、宝塚へ続く山道へと入ります。これまでと違ってポイントの少ない東六甲縦走路。残り4座となった「水無山804m」「大平山682m」「譲葉山526m」「岩倉山489m」。それぞれの山頂付近を通過するものの、テレビ塔の建つ大平山以外は気付けません。船坂峠、大谷乗越、甲山、譲葉台分岐点。稜線の南北どちら側を歩いているのかも、現在地を知る手掛かりになります。樹々に阻まれて展望も少ないため、大平山を過ぎた辺りから見た街の灯りがとても印象的でした。
18時半を過ぎ、14座目の「岩倉山」付近で暗くなってきたため、ヘッデンを再点灯。一本道のため不安はないものの、車道に出る塩尾寺までの最終ポイント「砂山権現」の鳥居が暗闇に照らされた時は一安心。しかし、ここからは花崗岩が風化した滑りやすい真砂土道になるため、まだまだ気は抜けません。
ほのかな光を放つ塩尾寺。真っ暗な森からは梟の声が出迎えてくれました。ここから宝塚駅まで激下りを含め3km。まだ30分ほど歩かねばなりません。やがて街の景色が濃くなり、武庫川に架かる宝来橋が描く曲線美の先には、終点「宝塚駅」が見えました。

完歩できる確信のなかった今回。8年振りとは言え、4回目ともなれば覚えている風景も多く、特に、住宅街の記憶は鮮明でした。変わらない景色が多いものの、山上台地にあった宿泊施設が更地になっていたり、名前が変わっていたりと、時代の流れを感じることもありました。
14時間、50km超えにも及ぶ単独行は、初めて歩いた単独行とは違い、2人の山友と歩いた思い出が浮かぶ85,000歩。朝陽に照らされる馬の背、菊水山の階段、最高峰に続く最後の階段、気付けば別の人と下っていた坂道、祝杯を上げた宝塚駅。文太郎さんだけでなく、山友2人とも同行していたのでしょう。
目標時間どころか予定時間さえ守れなかった今回ですが、そんなことはどうでもよいと思わせる「六甲全山縦走完歩」。そして、憧れだった全山縦走は、これにて一件落着。

下山後は、一人祝杯をあげ、翌日にバディといつもの…(笑)


稲妻坂から天狗道にある 撤退ポイント通過

「終わりのない登りはない」と思って…天狗道

砂の影響で 霞む 神戸港摩耶山(掬星台)

阪神間の景色も 春霞

4年前に閉業したそうです…「オテル・ド・摩耶」跡地

第2ステージは 車道がポイント…奥摩耶ドライブウェイ

「市立自然の家」を過ぎれば 「六甲最高峰」の文字

車道を渡るため 注意が必要な 全縦区間

この辺りは「近畿自然歩道」と案内されます

摩耶山から最高峰まで 最短で向かっているように思えます…丁字ヶ辻

名前は変わっても 近代化産業遺産の建物は 神戸らしい洋館

鳥になった気分で ゲージ内を進めば 雉が出てきました

本日2本目の 点滴(笑)

山上の街はここまで あとは 自分で下山する道

塔が並ぶ 六甲連山…中央に六甲山最高峰

山上道路を渡った先にある階段を上れば…

再び 道路へと下る 試練の階段区間

力が湧いてくる 最後の階段

ついに 距離表示のない案内板

何度も 背中を押してもらいました…六甲山最高峰

宝塚駅まで 14.8kmは あとか まだか…

4回目にして初めての全縦路…後鉢巻山

歩道のない車道350mが 核心部かもしれない

甲山(右端)が東六甲縦走路のランドマーク

この夜景を見ることが出来たので 結果オーライ…展望台

お疲れ様 自分…あとは 家路かぁ…^^;

一足早く桜の開花宣言した いつもの…(笑)