Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

2024年 登り始めと撮り始め

1月14日 三重県尼ヶ岳
登り納めで向かった駐車地に、登り始めで再び向かいます。

自宅から信号機のある交差点8箇所、距離19km、時間30分で到着するのは、言わずもがな、おらが山「尼ヶ岳」の駐車地。おらが山は別名「伊賀富士」と呼ばれ、室生火山群の東に位置する独立峰。
年末からレンズの整理を行い、新しいレンズ1本にまとめました。今日は早速届いたそのレンズを付けての山行で、色々と試してみたいと思ってはいるものの、撮る人間の思考回路は同じ ^^;。
昨日の気圧配置図は西高東低で、夕方から夜のはじめにかけては風が強まりましたが、今朝は予報通りの快晴。第5階段での霧氷に少しだけ期待します。
最近は平日に登っているため、貸し切りのおらが山ですが、さすがに快晴の日曜では、そうはいきません。すでに県内ナンバーの車が4台停まっていました。
9時50分 いつもより少し遅めの出発。それでも自宅で昼御飯を食べられるのが「おらが山」。前回は薄手の上着を羽織っての出発でしたが、今日はそれさえも不要で、正に、山散歩日和。
林道を歩き始めたところで撮影開始。広角から望遠まで1本で済ませる高倍率ズームレンズ。撮影枚数が多い自分にとっては、レンズ交換の手間を省くことが重要事項。この一眼とコンデジを組み合わせることが、自分の最終形だと今は信じています。
影に入ればひんやりとする林道歩き。前深瀬川に沿って登山口の橋を目指します。もう何10回と渡った周回起点の木橋。いつも名無しでは不憫だと、今更ながら勝手に名前を付けようと思い、そこでこの先に桜峠からの合流点があることから「さくら橋」と命名。(ナマエガ アッタラ ゴメンナサイ)
やがて足元には霜柱。多くは踏みつぶされていましたが、いくつかは原形の針状が新芽のように伸びていました。暖かい陽射しがあっても、冬の風物詩が登山路に残る。大して珍しい現象ではないけれど、ふと足を止めたくなる「おらが山」。
被写体を探しながら歩いていると第1階段。「お帰りなさい」の声が聞こえてきます。第2階段では木漏れ日が階段を照らし、まるで誘導灯のように手招きをしてくれます。今日はここから天使が微笑んだ第3階段。まだ見えない青空を感じます。正念場の第4階段。ゲートの向こうには薄っすらと雪が残っていました。木の妖気が地面を覆いつくすようなオアシスベンチ。今日も座ることなく先に進みます。ここから第5階段までの直線が「レッドカーペット」ならぬ「ホワイトカーペット」。これから先にハードル階段が待ち構えているにも関わらず、登頂したかのような高揚感。山頂直下、いつもの天使が見える頃、届き始めた人の声。車の台数から少なくとも4人は居るはずです。
階段を登り切って振り返れば、いつも目が行く地元の町。ところが今日は、ここでは見たことのない雪嶺。しかし、その山容から「御嶽山」であることはすぐに判りました。そして、視線を右へ移せば、中央アルプス、更には、南アルプスも見えています。左側には北アルプス、ホーム鈴鹿山系に一段と白い伊吹山からの奥美濃。そして、上野盆地越しに比良山系。これほどまでの展望は初めてでした。きっと今日のような日は、富士山も見えていたことでしょう。
今まで知らなかった「おらが山」を気付けて、2024年は幸先のよい1年になりそうですが、しばらくはお預け。次回もおらが山かも知れませんが「量より質」を心掛けます。山頂を素通りした下山途中、マヒワの番いを見られたのは正しく「質」。
下山後は、バディが散歩途中に買ってくれていたのが いつもの…。


いつもの風景…(左)尼ヶ岳 (右)大洞山

ワンダーランドの始まりを感じる 陰の世界

朝の光が 水面と欄干に…

今日から貴方は 「さくら橋」

まだまだ 成長途中の霜柱

僕からの言葉は 「ただいま」

天にも昇る階段へ テイクオク

どこにあっても これは オアシスベンチ

導かれて 上を目指します

今日は 導きが 多い … 第4階段

座りたくなる 冬枯れの森 … オアシスベンチ

ホワイトカーペットの先には 最後の砦

今日の天使は 霧氷とともに

光の世界へ

訪ねる度に 美しさが増す 山頂広場

ここからは 初めましての「御嶽山

いつもの風景は 青山高原ウインドファーム

琵琶湖の対岸 比良山系も 初めまして

高見山から室生火山群 遠くには 金剛山地

素晴らしい 山頂展望に 感謝しての下山

足を大きく上げて… 最終階段

さて あの町まで安全に 帰ろう

最後に初めましての マヒワ さん (トリミング処理)

白く輝く様は 霧氷のようでした

三者三葉で いつもの… (笑)