Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

ガイド山行2020…ホーム秀回ルートで…

2月20日 三重県釈迦ヶ岳
昨年に引き続いて京都の山友ご夫妻をホームにご案内させていただくことが出来、朝陽を眺めながら待ち合わせの駐車場に向かいました。

山友グループ「バンビー4」で訪ねた2016年1月以来の釈迦ヶ岳。一般ルートとしては中尾根を利用しますが、私達は破線ルートになった庵座谷が定番。朝明川の支流に沿って谷を詰め、最後は標高差200m、急斜面の直登。登頂後は、主峰「御在所岳」を初めとした鈴鹿中部の峰々と伊勢湾を望みながら、県境尾根を縦走します。このルートの特徴は、松尾尾根分岐と山頂間の10分程度が唯一の重複区間で、僕が知るホーム秀逸の周回ルートです。
「今年も雪が少ないね」は山ヤの間では常套句。2月上旬に登った藤原岳の雪はすっかりなくなっており、夏靴で登れるのではと話していました。ところが、2月18日に寒波が西日本を覆い、ホームに雪をもたらしました。翌日、ホーム北部の情報を見れば、20㎝程度の積雪はありそうでしたが、中部になると様子が判りません。朝も車窓から山の斜面を眺め、何とか雪は踏めるかなと多少の期待を持てる微妙な雰囲気…。
山友さんには事前のコース紹介で概略は伝えたものの、あまり人が歩かない庵座谷ルートは浮石に対する注意が必要であることを再度確認しての出発です。ゆるやかな道とロープの張られた急登、そして、ガレ場の通過。特段、一般ルートと変わらないように見えるルートも、浮石ひとつで救助要請。そんな危険箇所が破線ルートにはいくつもあります。ちなみに、ルート上は“圏外”です…。
出発して1時間弱で小峠。枝間に庵座の滝が望めます。
「あの滝を右から巻きます」
過ぎてみれば気付かない登りも、こうした対象物があると一味違って感じられます。雪が付けば危ないトラバース道を過ぎ、庵座の滝を巻いた後ぐらいから、雪が出始めました。ここで、山友さんと先頭を替わります。ルーファイは求められますが、前回の本谷と違い、横移動が続くため後方からでもフォローが可能であり、破線ルートをより実感してもらいました。幅の広い河原を進むルートでは、目印の確認方法、ガレ場の急登では足の踏み込み方や体重移動など、経験上に知り得たことをお伝えします。
三段の滝を巻いた河原で何故か踏み跡が消え、待望のノートレース。山友さんもテンションが上がります(^^♪
中尾根分岐を過ぎる頃には、くるぶし辺りまで入ることもあり、新雪独特の乾いた音が身体全体をも包み込みます。核心部、直登の吹き溜まりでは30cmほど沈み、更にテンションアップ(笑)。左側にはこれから歩く県境尾根、右側には伊勢湾と山麓の町並。後方には主峰を中心に雨乞岳、イブネ等中部の峰々が残雪期のような青白い佇まいを見せています。また、アルペンムードの大蔭が眼前に迫る様子はルートのハイライトと呼んでもよいでしょう。
松尾尾根ノ頭が本日の最高点。そして、直登の終了点でもあります。山友さんの「楽しかったぁ」が印象的でした。ここからは一般ルートになり、稜線歩きが続きます。意外にも良質の雪が待っており、さすがにトレースはありましたが、逸れて林の中に入り込むと、膝下まで埋もれるところもありました。何より、前回の藤原岳と違って日本海側気候が影響した乾いた雪は、浮遊感たっぷりです。時折、薄日が射し、ふわっと明るくなる林。快晴だと雪が溶けてしまいそうで、今日の天気が丁度よい感じです。また、風を感じるほどでなかったことが一番でした。北部の竜ヶ岳や藤原岳を望むと、山頂付近は雲がかかり、風の音がここまで聞こえてきそうです。(^^;
新雪とともにお気に入りのルートをご案内することが出来、楽しそうに歩く山友さんを最後尾から見ていると、自然に笑みがこぼれます。
「やっぱり山は楽しい日に登らなきゃ」
山頂から羽鳥峰峠まではホーム縦走路になるロングトイレル「県境尾根」で向かいます。ここを歩けば、三重県側と滋賀県側の地形の違いも良く判ります。標高を下げても登山道には雪が残り、やがて泥濘注意の個所も出てきました。そして、ポツンと現れる木の無いピーク。それが「羽鳥峰」。いつ訪ねても、何か不思議な感じがするピークです。そこを下れば稜線とも別れ、道は落ち葉道となり、やがて、林道、舗装道と変わります。建物が見え始めると楽しかった山行も終盤。
「行けそうで、ちょっと躊躇うホームのルート」をテーマに2回目のガイド山行も無事に下山。次回は、大峰方面も視野に入れ、お別れをしました。
 下山後は、同じ施設内ですが、山友さんは温泉、我々はケーキ屋。人それぞれにいつもの…(笑)

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この時期は 伊勢湾からの御来光を望めます
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このルートが誇る「庵座の滝」
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落石に注意…庵座滝の巻き道
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こうして見ると破線になったのも判ります
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河原→急登→河原→急登…が続きます
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次のルートを指差してもらいました…三段ノ滝
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ここからノートレース…只今 ルーファイ中…
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横から縦への移動が始まりました
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あの稜線は一般ルート (^^;…大蔭
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直登2/5地点の展望台
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核心部の通過中…
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笹が出始めると ルートも終盤
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登って来たルートを確認中(笑)…松尾尾根ノ頭(釈迦ヶ岳最高点)
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山麓の町並と海が 三重県側の景色
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これが 壷足です(笑)
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風が無ければ散歩道…県境尾根
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木曽三川を眺めながら 釈迦ヶ岳登頂
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ホーム北部は ここより寒そう…鈴鹿アルアル(笑)
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展望の縦走路「県境尾根」…前方は「猫岳」
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歩いた直登ルートと稜線 そして 大蔭…猫岳山頂より
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食後は お土産の交換会
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雨乞岳にイブネ…ホーム中部の奥座敷
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昨年登った御在所岳を眺めながらの山行が続きます
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雪が残りにくい所と残りやすい所
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ルートは猫岳・ハト峰・猫谷…そして道には「鹿」(笑)
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県境尾根を振り返ります…猫岳~釈迦ヶ岳
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猫谷を下れば 山旅も終わり
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下りの核心部(左側にロープ有) 猫谷第一堰堤(オランダ堰堤)…国登録有形文化財
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山麓から眺める釈迦ヶ岳は 秀麗です
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2020新作で いつもの…(笑)

ホームからの便り…「雪 あります」

2月4日 三重県天狗岩(藤原岳
週末に降った雪の便りが届き、2年振りにホーム北部の駐車場に向かいました。

花の100名山、ホーム鈴鹿の「藤原岳」。小さな三角形となだらかな頂稜台地が特徴の山。山麓に巨大なセメント工場が建ち、石灰岩が採掘される三重県側の斜面は大きく削り取られているのも特徴。また、頂稜台地にはカルスト地形が広がり、雨水によって溶食された石灰岩が柱状に立ち並ぶカレンフェルトの光景は日本庭園のようです。
雪が降ると訪ねる藤原岳。前回は2018年、その前は2017年でした。当時のブログを振り返ってみると、訪ねた日は、2月3日と4日。そして、今日も4日。意識したことはありませんが、節分と藤原岳が繋がります。
山麓から見上げた時、ピラミダルな山容をしているピークが山頂標識の立つ「藤原岳展望丘」(1,144m)。そして、私たちが訪ねる天狗岩は山麓から見えず、頂稜台地から突き出て、カレンフェルトの続く小さなピーク。しかし、展望丘より標高は30mほど高く、この一帯の最高峰です。(1,171m)
情報によると雪は8合目からあるようで、装備としては、チェーンスパイクで十分と判断しましたが、念のため、アイゼンも持参。いつも楽しむスノーシューは、さすがに持っていきません。
1合目となる駐車場を出発すると、まもなく現れる神武神社のお社。まずは、安全登山を祈願します。2合目に着く頃には身体は暖まり、シャツの袖をまくります。朝陽を浴びてオレンジ色に輝く伊勢湾が見えると山麓の町並みはジオラマ的風景となり、田畑は箱庭に見えます。8合目直下で道は凍結し、避けながら過ごした後、チェーンスパイクを装着。
8合目は夏道と冬道の分岐点。冬道へはロープが張られていましたが、トレースがあったので、直登の冬道を選択。(下山は夏道)途中、トレースはあやふやになり、進むべき方向が判っていると問題はありません。でも初登の場合は、夏道を利用するのが良いでしょう。夏道に合流すると9合目。もうひと登りのつづら折りが続きます。さほど危険な個所のない藤原岳大貝戸ルート。この8合目から頂稜台地まで続く、つづら折りが核心部でしょう。ここに呼吸を合わせて登ると、登頂が楽になると思います。
つづら折りを終え、樹林帯を抜けたところが、私達の分岐点。天狗岩への案内標識はなく、トレースもありません。ただ、雪の斜面を登っていくだけです。一般的に天狗岩へは藤原山荘を経由し、案内に沿って向かいます。無雪期は苔類等の保護からそのルートでしか行けませんが、雪が積もった時だけのお楽しみルートです。
山麓は晴れていても頭上が曇るのは「ホームあるある」。今日もそのパターンか?と思いながら歩いていると、雪に落とす木の影が付いたり消えたりし始め、空を見上げると、慌ただしく雲が流れています。やがて、雪の林床は光溢れる世界へ変貌を遂げ、光と影が織り成す光景に感嘆の声しか上がりません。時々、トレースを外れると深いところではふくらはぎ辺りまで沈み込みます。今冬初の雪道に「ようやく」と言ったところです。
風の穏やかな貸切の天狗岩に登頂。前回、ミルキーウェイで何も見えなかった背景は、主峰「御在所岳」までくっきりです。昼食を終える頃、更に青空は広がり、遠くの霞みも取れ、御嶽山乗鞍岳の北アルプスに中央アルプスの雪稜。そして最奥、南アルプスの白い山稜が浮かんでいました。
大貝戸ルートへは往路と別のルートで戻ります。しっかりとしたトレースがあるため、道に迷うことはありません。しかし、時々トレースを離れ、自分の足跡を引くのは、この時期ならではの楽しみでしょう。
チェーンスパイクを外せば、再び、初春の雰囲気。今月中旬に山友を誘ってホームを案内するため、もう1、2回雪が降ってほしいと思いながら、駐車場に戻りました。
下山後は、新規開拓したお店はダブルのマイルールでいつもの…(笑)

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いつもは雪景色…今日は冬枯れ道
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一気に視界が開ける9合目…
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あの青空の下に トレースを引きます
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何か不思議な光景に感じました
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あの黒い筋には 悠久の時が流れています
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伊勢湾の景色が展望のバロメーター
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今日のブルーアイは 青空への予感
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一回の降雪でも ホームは変わります
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ようやくあちらも冬景色…伊吹山
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無雪期には歩けない カレンフェルトの石畳
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ホームの親方「霊仙山」…天狗岩に続く道
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案内板は整備され 歩きやすくなりました
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なだらかな頂稜台地の散歩道
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石庭越しに 藤原岳展望丘と伊勢湾
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ホームとは思えない でも ホームらしい小径
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冬の影が伊吹山へと続きます
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岩と雪と雲が競演…天狗岩
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国土地理院の標高は 1,171m...最奥は主峰
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近江平野・琵琶湖・比良山地
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ホーム最高峰の御池岳からテーブルランド
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この景色はアルプスと同じです
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振り返れば 自分の一本道
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ホームからの御嶽山は 冬晴れの証し
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ようやく顔を覗かせてくれました…シジュウカラ? ※トリミング処理
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お薦めと期間限定のいつもの…(笑)
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帰り道 これがホーム中部の役者たち

2020年 初登り…登頂と撤退

1月1日 愛媛県石鎚山(弥山)
冬山を登り出して数年…初めての元日登山に胸膨らませ、海を2度渡って、山麓の駐車場へ向かいます。

2020年は比良山系で年越しテント泊をして、琵琶湖越しの初日の出を予定していましたが、日程的な余裕が出来たため、観光と娘夫婦宅訪問を兼ねて、四国の山を計画。この時期のアクセスや山行、そして元旦と思えば、目指す山は霊峰「石鎚山」。
この山に初めて登ったのは、2014年の夏。瓶ヶ森林道(通称、UFOライン)を使用して土小屋ルートで向かいました。今回はアクセスの良い石鎚登山ロープウェイを利用した成就社ルート。成就社とは、石鎚神社 中宮のこと。「物事の成就を祈り、またその願い事を叶えるお社」であることから、初詣にもなる有難いルートです。
石鎚山は最高峰「天狗岳」、石鎚神社奥宮頂上社の建つ「弥山」、南尖峰等の総称であり、古くから山岳信仰の山とされ、途中何ヶ所かに設置された鎖は、登山でよく見かける物とは異なり、大峯奥駈道でも見かける、大きくて太い鎖。また、登頂は「登拝」と呼び、山行そのものが修行の場になっています。
元日は初日の出を山頂で拝もうとされる方のために、普段は8時40分始発のロープウェイが4時から運行されています。我々は初詣登山のため、昼頃の登頂を目指し、8時前に乗車です。乗客の大半は中宮 成就社へ参拝される方。成就駅に降り立つと、霧氷と青空になるであろうまだ明けきらぬ空に出迎えられ、初登りが素晴らしい1日になることを十分に予感させました。
うっすらと白くなった参道を歩くこと約20分、中宮 成就社に到着。お詣りを済ませた後、見返遥拝殿に向かいます。ここは石鎚山開山の祖、役小角が山頂より下山し、遥かに山頂を見返し、「吾が願い成就せり」と改めて石鎚山を拝したところ(石鎚神社HPより)と伝えられ、祭殿の真正面には石鎚山が一幅の絵の如く、鎮座されていました。
神門をくぐり、いよいよ登拝の始まりです…が、まずは、八丁に向けて下ります(笑)。所々に配された木の階段は雪で滑りやすくなっており、チェーンスパイクで安全確保。「遥拝の鳥居」をくぐれば、階段メインの登りが続き、試しの鎖、前社ケ森小屋を過ぎると展望が一気に広がる「夜明かし峠」に到着です。
見返遥拝殿で拝んだ石鎚山はその岩肌を読み取れる距離となり、左側には美しい瓶ヶ森から続く稜線と山並み、そして、右側には瀬戸内の海岸線が広がります。ここまで、御来光登山をされた多くの方とすれ違いました。今日はきっと素晴らしい初日の出だったことでしょう。
一の鎖を過ぎれば、前回利用した土小屋ルートと合流。ここには二の鎖が設置され、前回は登りましたが、今回は迂回路を利用します。それでも、ここから続く桟道と呼べる迂回路は、一歩間違えれば、鎖場より危険なルートであり、時折、10m近い風が吹くことから、チェーンスパイクを金網に引っ掛けないよう慎重に足を運びます。三の鎖を過ぎれば、もうあと一息。西ノ冠岳から堂ヶ森に続く草原の稜線が望めれば、頂上へ続く最後の階段になり、頂上社の向こうには、下から見上げた天狗岳の岩屏風が、天を貫く剣先のように鋭く、その岩峰を私達に魅せてくれました。
バディの了解を得て、天狗岳へ向かいます。最初の下り鎖でプチスリップ。岩場ではチェーンスパイクは威力を発揮しませんね。その後、夏道を思い出しながら岩場を避けて進みますが、どうしても岩場を通過しなければなりません。
終盤、3m弱の縦移動。「ここを登ってしまって帰りは大丈夫か?」躊躇していると後から来られた方が身軽に登って行かれます。そのステップを見ながら後に続いて稜線付近まで登りましたが、次の岩場のトラバースがどうしても安全に戻って来られる確信が持てません。「山頂はあの岩の裏側、ここさえ渡れば…」と思えるも、「無理せんといてや」と、見送られた時のバディの声が思い出され、ここをピークとしました。
「ザックをデポしてたら行けたか?いや、ザックがあったから無理せずに落ちなかったか…」
結果は誰にも判りませんが、安全に戻ったことが何より「正解」です。
御来光登山に賑わっていたであろう山頂も今は10名程度で、皆、頂上社の陰で風を避けています。雪が少ないのは致し方のないこと。それより、この青空と展望を与えてくれたことに感謝です。
最後に西日本一(弥山:1,974m 天狗岳:1,982m)空に近い場所から、2020年の安全登山祈願とその決意を新たにし、無事に戻って来られた安堵感と共に、山頂を後にしました。
成就社に戻り、遥拝殿で感謝の参拝。本殿横で宮司さんと言葉を交わしながら、新年らしい登拝が素晴らしい天気に恵まれたことに、あらためて感謝。2020年 初登り、満たされた気持ちで無事下山。
下山後は、一夜明けてからのいつもの…(笑)

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2020年初登り よろしくお願いします
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神門が 登拝の玄関口
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登拝が困難な方はここまで…遥拝の鳥居
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2020年元日の朝…この景色と出会える幸せ
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今回は試しません…試しの鎖
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少しずつ視界が広がり 明りが灯ります
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林道からの景色も素晴らしかった…瓶ヶ森
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「遥拝の鳥居」以来の再会…夜明かし峠
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「厳しさ」より「美しさ」が勝る景色でした
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四国と本州を結ぶ…しまなみ海道来島海峡大橋
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夜明かし峠を過ぎれば 自然と足が止まります
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左を向けば 空と瀬戸内
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あの稜線を 歩くことは出来るだろうか…
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アルプスにはない景色が 最近はお気に入り…
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この稜線も四国らしい連なり…堂ヶ森~西ノ冠岳
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数多くの階段物語も これにて完結
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天狗岳に霧氷があって良かった…」は 正直な感想(笑)
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唯一 安心して歩ける区間(弥山~天狗岳
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雪の部分を降ります…丸みのある石が曲者
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この先で撤退…チェーンスパイクでは 体重を預けることが出来ませんでした
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稜線から夜明かし峠…遠くに「中宮 成就社」
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近くて遠かった 天狗岳の頂
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まずはバディの待つ あそこまで…弥山
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この鎖は「生還の鎖」と名付けたい
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山並みの向こうには 太平洋
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頂上社前より 鳥居前から見た天狗岳がお気に入り
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遅くなりましたが「本年もよろしくお願いします」
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ではまた 次の機会に…
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本来「お下りさん」は谷側を歩きます ^^;
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新春参拝記念(先着500名)を頂きました(袋は御守り)
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久しぶりのおみくじは「大吉」…ただし 女難あり…(笑)
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2人で戻って来られて良かった
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いつもながら 麓から見上げれば 感慨は一入
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愛媛と言えばこれ 御来光のような いつもの…(笑)

2019登り納め...今年も無事下山

12月28日 奈良県観音峯展望台
天候の回復と霧氷を期待して、4年数か月ぶりに国道309号線を南下し、登山口へと向かいました。

ここ数年はおらが山の尼ヶ岳で納めていましたが、登り初めの準備(笑)のため、昨日が山の最終日。
午後には用事があり、下山後に寄り易い山域と思い、大峯山系の観音峯山を登り納めの山に選びました。このブログを始めてから何度か訪ねている大峯山系ですが、この山は初めての投稿になります。雪深い山域であり、厳冬期は厳しい登山となりますが、この観音峯山は前衛峰で比較的安全に登れることで、霧氷を楽しみながら大峯山系の稜線を眺める山として人気があります。前回訪ねたのは2013年1月。その時は雪を踏めたものの展望は叶わずで、今回は霧氷と展望に期待です。
稜線の雲も次第に取れてくるとの予報を聞き、登山口は8時30分の遅めで出発。上空はまだ青空が見えておらず、気温は冬らしい寒さとなっています。
吊り橋を渡り、遊歩道コースと反対方向に進むとすぐに階段の登山道となり高度を上げます。登り納め恒例の「尼ヶ岳」は天にも続く階段ですが、ここは暖を取る程度。また、このルートは「南朝ロマンの小径」として「天川南朝物語」の銘板が要所に設置され、登山だけでなく歴史を楽しむことが出来ます。
「観音の水」と言う水場を過ぎるとテラスになった第1展望台。そして、針葉樹が広葉樹へ変化してくると「観音平」が近付いてきたことの印。鳥居を抜ければ、休憩所の建つ観音平に到着です。ここから冬枯れの道となり、この時期ならでは明るい登山道歩きが楽しめます。途中、青空が見え、木漏れ日が地面を明るくしてくれますが、思ったほど天候が回復してきません。霧氷も期待できないのでは思い、展望台をピークとするのも有りかと話しながら進みます。
黄金色したススキが前方に広がれば、観音峯展望台に到着。前方に見える観音峯山は意外にも霧氷で染まっていました。展望は…、重い雲が稜線を覆い、霧氷との境界線を我々に見せてくれています。
反対に目を向ければ、山麓天川村辺りには陽が当る「山あるある」です。
前方の観音峯山にも時折、陽が当ることから、天候の回復を期待して向かいます。あわよくば、戻って来る頃には稜線の雲も取れているのではないかと言う期待も含んでいました。
手前のブナ林が続く1,285ピークには霧氷が付かず、環境と標高のわずかな差が生み出すことなのでしょうか。結構な急登を終え、霧氷の林が近付いてきましたが、近くで見るとさほど育っていないことがわかり、また、青空は冬の雲に押されたようで陽が射すこともなくなってきました。更に、稜線の雲に変化はなく、これ以上の前進に期待が持てず、当初の予定通り(笑)、ここを2019年登り納めのピークとしました。
今年の幕開けは上高地。初登頂は滋賀県「寒風」。改元のGWテントライフや初の東北遠征等、山と関わってきました。以前に較べれば登山回数は減ったものの、30回近く山と触れ合えたことには感謝したいと思います。何より、事故なく無事に下山できたことは山に感謝です。来年の12月も登り納めが出来るよう、安全登山を心掛け、来る「2020年登り初め」に向かいます。
下山後は、奈良らしい葛を使ったいつもの…(笑)

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駐車場からすぐの吊り橋…ここを渡れば登山道
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授業で習い そして 現場に立つ大切さ
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ここだけ切り取れば 「おらが山」の登山道
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ここからは 冬枯れの道…観音平
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青空が出迎えてくれました…観音峯展望台
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久しぶりに…(笑)
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霧氷は風の流れと共に…観音峯山
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遠くに霞むは 「ダイヤモンドトレイル」
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麓は暖かそう…遠くは弘法大師の「高野山
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我々には 届かない世界
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いつか その姿を眺めてみたい
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冬のブナ林は 更に明るさが増します
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金色の野に建つ 観音峯展望台
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次回は 青空と稜線をお届けしたい
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これはこれで好きな景色ですが…
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今日は 5組9名様と出会いました
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辛うじて…バリゴヤの頭
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今日のブルーアイは 大きかった
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2019年 これにて稜線展望は終了
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この山域に登る もうひとつの楽しみ…「黒滝のこんにゃく」
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これは定番の楽しみのいつもの…(笑)

「冬の青空」と「試練と展望の山」

12月15日 岐阜県白草山
機会があればと思っていた「白草山」。ようやくその時が訪れ、今回の核心部「林道」を抜けて登山口の駐車地に向かいました。

岐阜県と長野県の境にある白草山は、御嶽山系に位置し、標高は1,641m。山頂付近の稜線は、笹が生い茂るなだらかな丘陵地となり、過去には放牧地として利用されていたそうです。
この山の特徴は山頂付近からの展望。東西南北に山が広がり、北アルプスに向かって押し寄せる山波の雰囲気が楽しめます。登山ルートは3つあるようですが、今回は一般的な乗政ルートを利用しました。
林道路肩に設けられた駐車地には、1台停まっており、準備をしている間に続けて2台(3人)来られました。出発してしばらくは、舗装されていない黒谷林道歩き。林道の谷側は深く切れ落ち、時折、ガードもありません。また、山側は露岩した個所もあり、何事もなきことを願うばかりです。
出発した際、冷え切っていた身体がようやく温まり始めた頃、先ほどまで眼下の谷底を流れていた乗政川支流に危なっかしい木橋が架けられた登山口に到着です。
昨日の午後、麓に降った雨は雪だったようで登山道はうっすらと白くなっています。ここから稜線までは展望のない、つづら折りの道。肩幅程度の道は急斜地を横切るトラバースで、見た目以上に危ない道が繰り返されます。林道歩きに続く、この連続トラバースが「展望」のための「試練」です。
高気圧の張り出しが予定より遅く、高曇りが解けません。ここは、ゆっくりと山頂に向かった方が得策だと判断しました。稜線に入るとようやく右側の視界が開け、何かほっとした感じになります。西の空に青空が見え始め、陽射しが道を照らす時間が増えてきた頃、左側の視界も開け、白く浮かび上がる加賀の島「白山」を望めました。しばらくして、白山に陽が当たり始めると、自らが光を放つかの如く、神々しい光景です。この辺りで、試練から展望の山へ変化し、右側には目的地の「白草山」が指呼の距離です。
白草山は御嶽山を望む山として人気があります。しかし、最後の最後までその展望はお預け。登山道を境にし、県境尾根の西側には箱岩山があり、空模様から先に登ろうと思っていたものの、分岐点を通り過ごし、「どっか~ん」と現れる御嶽山の眺望に引きずられ、そのまま白草山へ向かいました。
そこから山頂へは、わずかに高度を上げるだけですが、御嶽山の左側に乗鞍岳笠ヶ岳に続き、黒部五郎岳薬師岳北ノ俣岳が真っ白な山嶺を輝かせていました。
そして、登頂後に落ち着いて眺めていると、小さな黒い三角形。槍ヶ岳を確認。周囲を見渡せば、もうひとつの御嶽山展望の山「小秀山」から恵那山。雲の地平線にかろうじて伊吹山の山体と雲に浮かぶ白山。また、山座同定アプリの力を借りて、ホーム鈴鹿の稜線や奥美濃「大日ケ岳」、福井の荒島岳を確認。それらに向かって幾重に続く山並みは、名も知らぬ山々が重なることで映し出すグラデーション。日本らしい美しい山の光景です。
高曇りの空は刻一刻と青くなり、高気圧が上空を覆う様子が感じられます。アルプス等で、目の前を覆うガスが晴れて忽然と現れる景色と同じぐらいの感動を与えてくれます。
箱岩山に立ち寄り、12月とは思えない陽射しを受けながら昼食を済ませると「試練と展望」は終了。と言いたいところですが、駐車地までの下山が残っており、雪で滑らないよう登り以上の注意が必要です。
下山後は、温泉に浸かって、さらにほっこりとするいつもの…(笑)

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ゲート手前の案内板…CTはちょっと速足系
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レポでよく紹介されます…モヒカン尾根
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晩秋から初冬へ
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尾根道は笹を切り開いた一本道
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山並みの彼方に浮かぶ 伊吹山
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雲上に横たわる 加賀の名峰
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笹波に揺れる 白草山
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ファーストコンタクト 展望ルートのはじまり
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笹原の稜線は この辺りの特徴でしょうか
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雪を纏えば さらに神々しい飛騨の名峰
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振り返れば 箱岩山
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孤高の輝きがひときわ…白山
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北ノ俣、薬師、黒部五郎…逢えて良かった
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笠ヶ岳から続く稜線には かすかに劔岳立山
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黒い岩峰は北アのランドマーク「槍ヶ岳
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近くて遠い頂…御嶽山剣ヶ峰
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まだまだ黒いところが目立つ 今年の北ア南部
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雪がなくても輝いて見えました...恵那山
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高気圧 到着(笑)
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御嶽山とともに 箱岩山へ移動
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笹道から振り返れば 白草山と恵那山
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やがてこの木も 真っ白に染まることでしょう
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これにて「御嶽さん」とお別れです
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林道でご挨拶…コガラ (トリミング処理)
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餅の代わりに浸かってみたい いつもの…(笑)

関西の冬…精霊の森 再び

12月4日 奈良県明神平
関西の峰々も初雪や霧氷の便りが届き始め、素敵な貴方と再会すべく、晩秋の林道を走ります。

今年2月、暖冬の影響で林道が凍結せず、初めて訪ねた冬の明神平。結界を思わす霧と時間さえ止めてしまいそうな霧氷の木々。精霊に見守られながらの山行は、厳冬期ならではの出逢いがありました。
2019-20の冬を迎えるにあたり、天気予報の晴れマークに少し期待しつつ、その反面、前回の雰囲気と再会してみたい複雑な気持ちで出発です。
駐車地へ向かう大又林道は、台風の影響か枝葉に覆われた個所も多く、道路状況から慎重な運転が求められます。いつものようにすれ違う車はなく、駐車地に着くと、先行車は他府県ナンバー(自分も他府県ですが…)の2台でした。
落ち葉で染まった林道歩きがしばらく続き、秋から冬への移り変わりが終焉したことを感じます。陥没した林道を過ぎたところで1組の先行者を抜き、やがて道は本格的な登山道となります。
明神平へは大きく3つの区間にわかれます。まずは、駐車地から登山道までの林道歩き。そして、大又川沿いの明神谷歩き。続いて、山の懐深くに入っていく精霊の道。
登山道に入るとすぐに現れる第1徒渉地点。駐車地に向かう林道から見える景勝地「七壷八滝」の水量がいつもより多く感じたので、少し心配をしていましたが、普段通りの水量で難なく渡れることが出来、まずは一安心。
核心部としては、やはり徒渉の続く大又川沿いの谷歩きでしょう。ロープの張られた徒渉は3ヶ所ですが、それよりも、ゴロゴロとした岩が露出しており、名も無き大小の滝に目を奪われていると転倒につながりかねません。
途中、テント泊装備の方が「上は吹雪でした」と言われ、思わず笑みを浮かべるバンビーズ…(笑)そして、駐車地の車は3台。引き算でここから先は私達の世界になります。
冬枯れの明るい森は視界が広がります。グリーンシーズンではお目にかかれない、何層にも分かれて落ちる明神滝の全景が木々の間からはっきりと見えます。
「キケン」と書かれた桟道を過ぎ、つづら折りにかかると、精霊の世界が近付いてきたことを感じます。前回も書きましたが、ここから「山が変わります」。霧に包まれた森に響く風の音。それはまるで息吹に聞こえます。
大又川源流域からショートカットで植林地を登れば水場。ここから明神平に向かう森は、ホーム鈴鹿では感じることの出来ない、正しく「精霊の森」。
今回の目的は前回同様「桧塚奥峰」でしたが、今日も明神平を折り返し地点とします。下界は晴れても山深い台高の空は、なかなか青くなりません。頂の展望を楽しむ訳ではない明神平では、この白く視界の利かない世界も白銀煌めく晴天下の霧氷に匹敵するぐらいの感動があります。
その明神平を前に服装を整えます。アウター、手袋、バラクラバ…。風への対策は怠れません。
境界線とも言える木々を抜けると僕にとってのシンボルツリーに出迎えられ、その再会を喜びます。意外にも風は更に上空を流れており、少し拍子抜けした感はありますが助かりました。
1,323m。町はようやく冬らしくなってきたと言うのに、ここは別世界。ひとつ間違えれば、簡単に精霊は魂を吸い取っていく世界です。そんな世界と久しぶりに聞く「冬の風音」。今シーズンも始まった冬山山行に気持ちを入れ替えるバンビーズです。
目には見えない世界が感じられる場所。それが今日みたいな日。でも、晴天の時に訪ねたいと思う邪心も捨てきれません。いつか精霊が許せば、そんな世界を紹介してみたいと思います。
下山後は、タルトのカフェでいつもの…(笑)

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落ち葉道は 冬への道先案内人
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明神谷への関所…第1徒渉点
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クロスロープを頼りに…第2徒渉点
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自力で渡れる…第4徒渉点
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苔と冬枯れの共演…明神谷
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小梢を洗う 明神滝
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この世と異なる世界が ここにあります
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折り返す度に近付く 精霊の森
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大又川は歩幅程度になりました…源流域
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驕りや欲とは 無縁の世界観
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やがてこの道は ミルキーウェイとなります
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頭上を覆う 白き精霊
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誰かが見つめています
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静かに見守る 黒き精霊
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いつも心がざわめく 境界線
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出迎えてもらっている…そんな瞬間です
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ランドマーク的な存在…「あしび山荘(非公開)」
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今日もここまでが許された世界
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貴方と再会できて 良かったです
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ミルキーウェイは 天にも続きます
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色を失くした明神平は 美しい
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また 会える日まで…
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精霊たちに見守られながら 下山します
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色を取り戻して 人間界へ
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こんな日の精神を暖める いつもの…(笑)

秋の円遊…静かなる比良

11月17日 滋賀県堂満岳
稜線から中腹へ移り変わる関西の紅葉。静かに秋を感じようと、以前から気になっていた山の麓を目指します。

かつて、近江国と呼ばれていたこの地域の優れた風景を描いた「近江八景」。そのひとつ、冬の比良山地を題材にした「比良暮雪」。そこに描かれている山が、比良山地の中央に位置し、三角形の頂を持つ山容が対岸からもひと際目立つ「堂満岳」、別名「暮雪山」。南北の急斜面は「南壁」「北壁」と呼ばれ、特に北壁は「堂満ルンゼ」、冬のエキスパートルートとして紹介されています。
頂を目指すルートは、山麓のイン谷口(通称、イン谷)から入る「堂満東稜道」と金糞峠を経由して入るシャクナゲ尾根の「東レ新道」。今回は東稜から山頂を目指し、東レ新道から北比良峠を経由してイン谷へ戻る、周回コースとしました。イン谷周辺にも駐車地はありますが、下山ルートの短縮を優先し、更に奥にある駐車地を利用します。ここは比良山地の主峰「武奈ヶ岳」方面へ行く方がよく利用されるものの、道幅が狭いことと、駐車地が舗装されていないのが欠点でしょう。
車道を5分ほど戻ってイン谷。ここから堂満岳の登山口へは林を抜け、小川を渡渉し、別荘地として利用しているかのような民家を過ぎれば到着です。まずは「ノタノホリ」と言う、モリアオガエルが生息する池を目指します。山に入って感じる匂いは秋から冬のもの。しかし、木漏れ日はすぐさまに身体を暖め、袖を捲って体温調節を図ります。所々に色付き始めた広葉樹を眺めながら、小1時間でノタノホリに到着。途中、比良らしい溝道や小川の畔を歩きます。ただ、雨上がりはちょっと避けたい道かもしれません。
ノタノホリを過ぎ、やがて道はトラバースに変わり、正面谷を境にして山腹を染め上げた「釈迦ヶ岳」が貫録のある姿を見せています。イン谷を出てすぐに渡渉した古崎川の源流域を過ぎると、いよいよ紅葉ゾーンに入り、そこからしばらくは足を止めては見上げる回数が増えてきました。赤や黄色に橙色。そして、夏から秋へのグラデーション。「日本の秋」が次々と現れては通り過ぎて行きます。東稜を境にして風の当たりが変化し、次第に指先が冷たく感じるようになるのは、さすがに11月。後方に広がる琵琶湖が木々越しに見えるようになってくると、このルートの核心部、急登の始まりです。前方には冬枯れの木々の間から見える三角形の影。実はこれは偽ピーク。手を使った登りは更に続き、このルートは下りに利用できないと感じました。この山域の特徴のひとつとして、琵琶湖を俯瞰しながらの山行でしょうが、最近訪ねる比良山地は西側の坊村から入る武奈ヶ岳が多く、湖岸から少し離れてしまいます。堂満岳は琵琶湖に向かって東稜が伸びるため、この山域ならでは景色を楽しめることが出来、そして、冬枯れの今だからこそ楽しめる展望もあります。遠く列車の走る音が聞こえれば、JR湖西線の高架橋に目を凝らし、過ぎ去る車両を探します。正に、巨大なジオラマ劇場です。
直登を終え、冬の比良の厳しさを物語る背の低いシャクナゲを抜ければ、1,057 m 堂満岳に登頂。さほど広くない山頂ですが、琵琶湖側に展望が開け、美しい湖岸を描く琵琶湖の向こうにはホーム鈴鹿の峰々が伊吹山へと続いています。錦秋の森と眼下に広がる琵琶湖。そして、彼方にはホーム鈴鹿青い山脈。ここまで出会った方はなく、この山を貸し切りで楽しむ贅沢な時間。
「主峰・武奈ヶ岳」の陰でひっそりと佇む「堂満岳」は秀峰で、変化に富んだルートを持ちながらも静かに山行を楽しめました。
金糞峠を経由してこの山域の人気スポット「北比良峠」に到着。ここから神爾谷の向こうに広がる琵琶湖と内湖。その展望を楽しみながら大勢の登山者が昼休憩を楽しんで居られますが、かつて、この谷にロープウェイが運行されていたことを何人の方がご存知でしょうか。ちなみに、僕は乗車したことがあります…(^^) 
下山に利用した「ダケ道」は、比較的歩きやすい道で、常緑樹の間から「堂満東稜」が垣間見え、午前中の山行を振り返ります。最後に川を渡って、正面谷ルートと合流すれば、駐車地まであと一息。車を利用した場合はピストン山行が多く、今回のような完全周回ルートは貴重であり、何より、素晴らしい自然の彩を大好きな琵琶湖と共に過ごせたことに感謝です。
冬枯れが山麓に広がり、稜線には霧氷や雪が付き始める。そんな景観を予感することの出来る今日の山行でした。
下山後はこれも気になっていた工場直売所でいつもの…(笑)

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早くも駐車地から 秋のお出迎え
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頭上から降り注ぐような 秋の香り
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何とも言えぬ雰囲気でした…ノタノホリ
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秋の玉手箱…古崎川源流付近
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足元にも秋は広がります
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東稜に向かう山腹が 紅葉祭りの入り口
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ひときわ高い木々が競う 紅葉広場
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静かな時間が流れる 錦秋の世界
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若さを感じる紅葉もあります
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東稜では 名残紅葉が出迎えてくれました
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琵琶湖の波光が 紅葉を陰らせます
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手元で感じる 稜線の紅葉
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冬枯れの散歩道は 青空が似合います
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琵琶湖を背に 核心の直登
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琵琶湖最大の島「沖島」を眺めます
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石楠花の先には…頂上の標識
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地図通り(笑)の湖岸線…小さく琵琶湖大橋
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主峰 武奈ヶ岳と西南稜…そして 霧氷の山 コヤマノ岳
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山肌の彩りを眺めながら 北比良峠へ
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前山から北比良峠と釈迦ヶ岳
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琵琶湖はやはり素敵な場所だ
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見た目以上の急登でした…堂満東稜道
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午後の陽射しは 紅葉に磨きがかかります
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湖岸の国道から 堂満岳と東稜
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暖かいお茶でほっとしたくなる いつもの…(笑)