Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

ガイド山行…ルートはホーム本谷

2月20日 三重県御在所岳
昨年6月に交わした約束通り、ホーム鈴鹿をご案内するため、雲に隠れた山頂を眺めながら、待ち合わせの駐車場に向かいます。

今回同行した京都在住の山友ご夫婦。これまでに3度御在所岳を計画されたそうですが、全てが順延。今回は天候に加え、体調も思わしくなく、今週初めまでは来冬へ順延のつもりでいたところ、体調が快復し、雨も明け方には上がる予報。となれば、登るしかありません(^^)
ご夫婦と歩くのは初めてでしたが、これまでの山歴から我々の定番冬ルート「本谷↗・中道↘」は大丈夫だと判断。とは言え、今年の雪の状態に加え、前日の雨により、ルートの難易度が数段上がっていることは否めません。
登山口から山頂直下までひたすら谷を歩く「ルート本谷」。沢登り風に沢沿いを歩く経験が初めてのご夫婦、ましてやバリエーションルートとなれば、自然と緊張を強いられます。そんな中、ルートの説明やルートファインディング、岩の歩き方等次回に繋がる話をしながら、少しでも緊張を緩めます。
川幅の広い下流はルート取りも多く、その日の水量を見ながら歩きやすいルートを進みます。やがて、名も無き滝が続くようになり、巻道や直登など、全身を使った登りが増えてきます。
我々が初めて本谷を訪ねたのは2012年の秋。1枚のルート詳細図を手に、ルーファイに集中し、慎重に歩いたことを覚えています。13年の冬、ガイドツアーで本谷を訪ね、アイゼン歩行やピッケルワーク等、ルートと合わせて、冬山山行に必要な技術を学びました。その後、年に一度は本谷を訪ね、特に冬は、毎年変わる様子を楽しんでいます。そんな本谷も初めは誰もが緊張するもの。ご夫婦の緊張感を肌で感じながら「慣れに対する危機管理」をあらためて思い起こします
大きな岩が両側に続くと、最初の二股に到着。ルート本谷の原則「二股は右」をルーファイと共に説明します。しかし、次の二股だけは左のため、目印になるハーケンから延びた鎖を指差確認。そして、ここが最初の核心部。今回はそこに至る雪も注意が必要でした。小さな岩の窪みにつま先を掛け、岩登りの要領で数m登ります。岩が乾いておれば難なく通過できますが、濡れていると足下がおぼつきません。
この辺りから道に雪が出始め、緩んだ雪は突然太腿まで沈み込みます。一歩一歩足元を固めながら進むため時間はかかりますが、安全第一です。
普段とは違う緊張とともに、メインストリートの門番「ジョーズ岩」へ。ここでも豊富な水量は岩を打ち、水飛沫が全身を濡らします。直登からのルート取りは危険なため、鎖に頼った登りとしました。数年前にはなかったこの鎖、もし付いていなければ、用意したロープの出番になるところです。
ここから上部は情報通りの雪道。ここの雪も緩んでいるため、踏み抜き注意です。雪の下にある岩を想像しながら登りますが、踏み抜きは突然やって来ます(^^; 雪質から判断し、アイゼンは付けずにピッケルだけで登り始めました。少しすると、谷を覆っていた雲が晴れ、伊勢湾に続く山麓の景色がV字の向こうに広がります。そして、頭上を行き交い山麓へと続くゴンドラ。ここまで要した時間は3時間半。いつもより、余計にかかっていますが、この景色は、緊張から来る疲れを一瞬で開放し、その勢いのまま本谷終了地点に到着。一般道に合流すると、ルート本谷を登り終えた達成感と安堵感から自然に笑みがこぼれていました。山上レストランで昼食をとり、気持ちをリセットした後に下山開始。まだまだ油断出来ない中道ルートを下り、本谷を望む岩に立った時の感動。
「その気持ち、良く判ります」
初めてのバリエーションルートで緊張の続く山行をされたご夫婦ですが、「本谷史上最難関」だったルートを無事に下山できて、ほっとした案内人でもあります。
登山口が見えた時、山友の呟いた「あぁ、終ってしまうのか…」がとても印象的でした。
下山後は、疲れた身体を癒してくれるいつもの…(笑)

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本谷ワールド が 始まりました
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何段の滝だろう…でも 名前は知らない
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横移動から 縦移動へ…
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イラストにも負けない 皆いい笑顔なんです(笑)…不動滝
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一般ルートとは 一味違う 本谷の序盤
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最初は 力技で登ってしまいます
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中盤を迎えると ルートも限られます
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今年の大黒滝は 見事な水量でした
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大黒滝上部は 岩よりも雪が 目立ち始めます
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ガイドロープのお陰で 通過しやすくなりました
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視線の先には…
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門番 ジョーズ岩…(右側の岩を登ります)
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ジョーズ岩の目線で…
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ここで踏み抜きを繰り返すのは 初めてでした
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トレースは無いに等しかった メインストリート
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ここからの景色は 是非 見て欲しかった
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メインストリート 登っている時は 意外と平常心
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アイスガーデンを過ぎると 後半戦に入ります
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大黒岩直下 谷が狭くなってきました
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上部は ミルキーウェイの世界
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油断禁物 でも ほっとする標識です
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山頂は踏んでませんが 記念の1枚
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名古屋方面…来月開通する新名神も見えています
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顧客に喜んでもらうのは ガイドの仕事(笑)
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メインストリートと再会 ここで本谷のファンになります
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次は どんな顔で待ってくれるのでしょうか
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今日の本谷を表わす2色で いつもの…(笑)

ミルキーウェイの台高 氷と霧氷たち

2月16日 奈良県明神平
20日の山行が中止になりそうなので、普段なら行かない予報の中、晴れマークが付いたことを言い訳にしてパッキング。ミルキーウェイでも楽しめる場所へ5年振りに向かいました。

紀伊半島には奥駈道で有名な大峰山脈の他、1000~1600mの峰々が奈良と三重の県境に連なる台高山脈があり、共に「近畿の屋根」と呼ばれています。北は「関西のマッターホルン 高見山」から南は「雨の大台ヶ原山」。双方の名前を一字取って「台高(だいこう)」です。そして、その北部に位置する明神平(1,323m)は、その名前からも判るように、稜線上に開けた場所で、昭和40年頃にはスキー場もありました。(リフトの跡など、その名残をとどめています)また、近くに水場があることから、幕営される方も見受けられます。
当初の予定は、この先にある三重県最高峰「桧塚奥峰」を目指す予定でしたが、天候次第では明神平で引き返すつもりで入山です。
このルートの核心部は登山口への大又林道。整備されていない凍結路は、スタッドレスでも進入を拒みます。雪の少ない今年は凍結箇所もなく、安心して入れることから、冬期では初めて向かいました。
駐車場からしばらく続く林道歩き。急な傾斜路は一部凍結しており、早速、チェーンスパイクの出番。関西の雪山歩きに欠かせないアイテムのひとつです。
大又川に沿って道は続き、登山道に入ると5回の徒渉が待っています。個人的には最も下流にある最初の徒渉が苦手でしたが、冬は水量が少ない分、特に支障はありません。また、3番目と4番目の間には、沢を巻くため直角に曲がる箇所があり、見落とす可能性もあります。直進しても通過は出来ますが、足元のテープに注意をして巻道を進む方が、楽に通過できます。
ミョウジン谷の案内とともに、前方には明神滝。その飛瀑から響く音がBGMとなり、扇状に広がるアイスミュージアムの完成です。
滝を巻くように斜面を登ること2回。最後の徒渉地点が近付いてきます。水量によって毎回徒渉ポイントが変わる難所のひとつでしたが、そこには小橋が架けられており、例え水量が豊富でも安心して渡れるように整備されていました。この橋を渡ると登山道の雰囲気に変化が見られます。大袈裟に言えば、山が変わる感じです。明神谷を吹き上げる風が体温を奪い、同時に、頭上の木々に霧氷が育ち始めます。
相変わらず、周囲はミルキーウェイ。稜線を吹く風の音がはっきりと聞こえてきます。時間的な余裕はあるものの、予想通り、明神平を折り返し地点としました。
ロープで徒渉した大又川も一歩で渡れる冬の小川となり、最後は水場として、我々に潤いを与えてくれます。ここからひと歩きを終えると、樹間に明神平の世界を感じ取れます。霧氷は更に育ち、遮るものがない風は勢いを増しています。ここまで長袖で登ってきましたが、ここで防風対策の身支度を行い、樹林帯を抜けます。
まず出迎えてくれるのは、シンボル的な存在の小屋(開放していません)。そして、ミルキーウェイの世界に溶け込んだ霧氷の林。色を無くした明神平。この世の境にも見える霞んだ周囲は、体感以上に凍てつく気がします。鈴鹿、比良、大峯・大高。関西を代表する雪山地域は、それぞれに特徴があり、ここは「寒々した雰囲気」を最も楽しめる(笑)場所。そして、今日もそれを感じることが出来ました。
下山後は、更に西へと進んで、いつもの…(笑)

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今日は神秘の世界を楽しもう…
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林道の陥没地…人が踏み 5年前より安定している
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第1渡渉地点…張り巡らされたロープが特徴
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第2渡渉地点…Xのロープが特徴
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只今 進化中の作品群
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水飛沫を止めると…
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ホームではお目にかかれない 大作です
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木々の間から 明神滝
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我々 人間は アウェーな感じです
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苔には苔の エビの尻尾
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山頂を目指さないのも 雪山の愉しさ
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風が残したもの…
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台高の冬は ホームと一味違います
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この木を抜けると 明神平…
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大阪の府立高校名が書かれた「あしび山荘」
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晴れなくても 貴方は素敵です
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この先は 晴れている時に歩きたい道
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今年は こんな景色が多いような…バンビース
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雪が少ないお陰で出会えた この景色
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風以外の音は ありません…(笑)
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これぞまさしく ミルキーウェイ
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さぁ 帰ろうっと…
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アイスエッグ…やっぱり 冬山は空模様だけではない
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雪とは違う 氷の造形美
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色があると 安心する いつもの…(笑)

バンビー4で 冬の遠足

2月10日 三重県竜ヶ岳
今冬も尻皮山友「バンビー4」で雪山山行。目指すは鈴鹿の女王「竜ヶ岳」。コースはランラン「遠足尾根」。

先月、安曇野の山友から比叡山延暦寺)を訪ねたいとの連絡が入り、それと合わせて、山行を計画。当初は以前、山友が登りたいと話していた「伊吹山」でしたが、連休中の天候は思わしくなく、晴れマークが顔を覗かせた「いなべ市」に登山口がある「竜ヶ岳」に決定。ルートは僕が最もお勧めする「遠足尾根」。2月に入り雪溶けの進んだホームですが、雪以外でも冬山を楽しめる素晴らしいルートです。
3連休の中日。そして、晴れマーク。人気の高い山だけあって、さぞかし駐車場は賑わっていることだろうと思っていました。ところが、風が強いとの予報の影響か、平日並みの静けさで、早くも楽しい遠足気分を味わえそうな予感です。
僕が遠足尾根をお勧めする理由は3つ。林道歩きが短いこと。稜線歩きを長く楽しめること。そして、登山口を含め、山頂との距離感を感じ取れること。
いつもなら樹林帯の急登を終え、支尾根に合流したところで、スノーシューハイクが始まります。1月下旬には辛うじて楽しめたようですが、今日は、3月中旬残雪期の雰囲気。微妙に雪が残った登山道は、所々凍結しており、その箇所は注意が必要でした。
視界が開け、竜ヶ岳の山頂へ続く稜線と頂にご対面。今日は青空も顔を覗かせ、この景色を山友と共有できたことに、まずは感謝と安堵。風も思ったほどでなく、暖かな陽射しを受けた遠足の始まりです。
谷間に広がる残雪が登山道へと続き、その一部を切り取れば、りっぱな雪山山行となり、例え真っ白な雪原歩きでなくても、仲間と歩けば、その隙間を埋めてくれます。
金山尾根合流直下の直登。一部凍結の夏道を慎重にやり過ごし、一息ついたところで振り返れば、綺麗なカーブを描く遠足尾根越しに、遠く霞んだ名古屋市街から養老山地に木曽三川。視線を移せば、ホーム最高峰「御池岳」に「藤原岳」の北部鈴鹿の峰々。晴れていれば、御嶽山乗鞍岳の北アルプス等を望むことも出来ます。
金山尾根と合流すると、登山口では彼方に見えていた竜ヶ岳はその懐深い山容が眼前に広がり、たおやかで凛とした雰囲気を最も感じ取れます。その深さ故、頂はまだ遠くに感じるかもしれませんが、直下の鞍部までは意外と近いものです。
風の影響を受けることなく直登を終えた先に、南部鈴鹿の峰々を背にした頂が待っていました。それぞれと硬く握った手に残るのは、いつも以上の感触。バディとは違うパーティ山行の良さがここに集約されていると思います。
下山途中、竜ヶ岳を眺めながらのランチ小休止。少し早いけれども、これまでの時間を振り返る時間。それぞれ山に対するスタイルは違えども、こうした山行が出来るバンビー4。その源流にあるものを求めて、下山後に向かう先は、いつもの…(笑)

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今回はどんな思い出になることやら…
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樹林帯 光のシャワーが 降り注ぎます
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山行を占う第1展望地…今日は大丈夫の模様
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明るい稜線歩きは 遠足気分で「お喋りタイム」
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この景色を見て欲しかった…
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雪を踏めれば 良いのです(笑)
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伊勢湾と南部鈴鹿…稜線上には SuzukaKumo
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冬のキャンパスは モノトーン調
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残雪の光 今年の春は近いのかも…
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影を並べる 雪山山行
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鈴鹿北部を代表する「御池岳」から「藤原岳
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今年の遠足尾根は 雪と笹原のせめぎ合い
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ここを過ぎれば ゴール直下は近い…(笑)
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変化に富む稜線歩きは「遠足尾根」の真骨頂
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女王に描かれた巨大な雪形 「ブーケを受け取る女性」
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開放的な稜線は 鈴鹿随一でしょう
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本日のメインストリートへ続く プロムナード
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季節を問わず 美しい道
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冬の登頂は3年振りの バンビー4
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いつもの場所から 今冬の遠足尾根
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振り返れば 貸切の山頂
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次は 羊の放牧と再会しようかな
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来冬は どんな顔を魅せてくれるのか
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稜線歩きの楽しみは まだまだ続きます
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遠足のおやつは1人2つまで…で、いつもの…(笑)

関西雪山「比良の主峰は 曇り時々晴れ」

1月23日 滋賀県武奈ヶ岳
武奈ヶ岳西南稜は、関西冬山屈指のルート。その人気ルートをゆっくり楽しむには、やはり平日に限り、トンネルを抜けると雪国だった国道を登山口に向かって走りました。

滋賀県琵琶湖の西に連なる比良山地。その主峰「武奈ヶ岳(1,214m)」へのルートは、稜線を境にし、東西にわかれます。この時期はトレースの付いた西側「坊村」からの御殿山ルートの利用が多く、我々もこのルートのメインストリート「西南稜」を目指して、予想通りにまばらな駐車場を出発しました。
昨年11月、冬山山行を前に台風被害の偵察を行ったこのルート。整備状況に変化はなく、また、冬でも支障なく歩けます。ただ、雪のない地面は柔らかくなっており、下山時の泥濘は容易に想像が出来ました。登山道の周囲に雪は残るものの、先週の山行でスノーシューを付けた650m付近でようやく雪を踏めるようになり、心地良い音とともに土からの解放です。
急登を前にした窪地で2組の方が軽アイゼンの準備をされていましたが、我々はそのまま斜面に取りつき、稜線に上がったところでスノーシューを装着。実は前回の山行が記憶に残っていたため、スノーシューとしましたが、トレースが落ち着いている場合、軽アイゼンの方が歩きやすいと思います。また、軽アイゼンは手前の窪地で付ける方が楽に登れます。ただせっかくなので、ショートカットで新たなトレースを引いたりして、スノーシューの特性を生かします。
半分ほど雪に埋もれた標識。夏道と冬道の分岐点です。トラバースの続く夏道方面に踏み跡はなく「雪と格闘したい方」にとっては、ピッタリな道かもしれません。当然、我々は冬道へと進路を取り、前回の折り返し地点、御殿山に向かいます。
予報では「晴れ時々曇り」でしたが、福井県の予報は「曇り」。案の定、登山口で見えていた木洩れ日は、今は灰色の雲に隠されています。麓は晴れても稜線は曇る。This is HIRA-TENKI.(笑)
トレースが明確だとスノーシューはかえって時間を要します。予定時刻を過ぎての御殿山到着となりましたが、この遅れが後ほど、功を奏します。
どんよりとした曇り空でも、主峰へと続く西南稜が見えていれば感謝です。一面の霧氷、流れる雲間から射す陽がその山肌を波打つように移ろぐ、本当に素晴らしき光景です。
ワサビ峠まで一旦下り、西南稜に向けて登り返している途中、雲が切れ、青空が雪の斜面とデュエットします。そして、登り詰めた先には雪庇群。それらを横目で見ながら「風広場」と僕が呼ぶ、直下の雪原へ。以前、谷からの吹き上げを不意に受け、初めて風で身体が浮き、5mほど飛ばされた場所。今日は予報通りに穏やかで、また、南風であることからか、先週よりも寒さを感じません。
風が描く雪紋を楽しみながら最後の登りを終え、霧氷と雪庇に挟まれた一本道。ここで初めて頂上が現れますが、なんと、ミルキーウェイに包まれ始めています。時間の遅れが先週と同様の結末を迎えたのかと思いながら登頂。写真を撮り、スノーシューからチェーンスパイクに履き替えて下山しようとした時、視界が元に戻り始めました。さすがに山麓の琵琶湖までは晴れませんが、琵琶湖側からのルート「コヤマノ岳」や堂満岳、そして打見山等の南比良の峰々。頂らしい景色を戴きました。
琵琶湖側から登頂されたガッツな方と少し言葉を交わして山頂を後にし、少しでも風を避けれる昼食場所を探します。そして雪庇ゾーンに差し掛かった時、稜線に眩い光が帰ってきました。モノトーンだった霧氷の林は輝く林になり、雪原は宝石を散りばめたかのようになったかと思えば、再び元の色へと戻る。そんなショータイムがしばらく続き、やがて上空には青空の通り道が切り開かれます。登山者のほとんどはすでに下山し、この素晴らしき稜線に人影はありません。動くものは上空を流れる雲と山肌の影。今日の山行はこの時にあわせて行われたと思える出来事でした。西南稜を御殿山まで戻り、S字カーブに別れと再会の約束を告げ、核心部の泥濘に向かうバンビースです(^-^;
下山後は、自宅近くにて夕食とデザートタイムでいつもの…(笑)

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日本昔ばなし的風景の登山口
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陽の射す回数が減ってきました
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今日も出現 ブルーアイ
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冬はこの稜線歩きに訪れるようなもの
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こんな日は 霧氷日和ですね
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スノーシューらしい トレースを引きます
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切り取れば 快晴の稜線歩き
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振り返れば南比良の稜線と比良空
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素晴らしきS字カーブの西南稜
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雪庇が物語る 比良の風
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天国と地獄…その差は紙一重の「風広場」
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「どうなってるの?(笑)」…バンビーズ
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惚れ惚れする 関西雪山道
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この雪庇に向こうには…
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美しき霧氷の一本道
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「やっと来ましたぁ~」
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美しきかな 光の稜線
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光のシャワーが 近付いてきます
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雪紋は ホーム鈴鹿より比良が綺麗
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波の向こうに 霧氷の山「コヤマノ岳」
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歩いてきた道を振り返れば 足が止まります
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先程登った山と一緒なのか?と思えます
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比良らしい稜線の光景
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本日最後の直登…御殿山に向けて
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西南稜分岐点「御殿山」…4枚目の写真と較べると霧氷の変化が判ります
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西南稜を思い出しながら いつもの…(笑)

2019初登頂 雪を踏みに…

1月19日 滋賀県寒風
今、関西で雪を踏むには湖北地域。天候を二の次にして、観光名所のメタセコイア並木を抜けて登山口へ向かいます。

先日、このサイトにてホーム鈴鹿の雪事情について解説をされていましたが、ここ湖北地域は、更に日本海に近く、関西と言えども積雪量は豊富です。さすがに山麓はまばらな感じですが、登山道のゲレンデ跡に入ると、真っ白な世界になります。
琵琶湖西側に連なる比良山地。主峰武奈ヶ岳を初め1000m級の山が連なり、ホームより良質の雪が楽しめます。そこから更に北上し、福井県との県境に位置する野坂山地に属するこの山域は800m級。標高は低くなりますが、稜線の積雪は高くなります。
当初、大谷山を目指して出発するものの、稜線の雲は取れそうになく、最初のピーク、高島トレイルに合流する「寒風」に変更しました。
琵琶湖の湖面を照らす朝陽はこちらに届きそうにありません。それでも湿った雪を踏みながらゲレンデ跡を登っていくと、一気に身体が暖まるのはいつものこと。樹林帯に入れば体感温度も心地よいものになり、忙しなく朝の運動をするコゲラやヤマガラを見ながら、まずは展望地を目指します。
ゲレンデ跡がある斜面の稜線まで登ると、2.4km約500本の「メタセコイア並木」が一望できます。田畑の景色と合わせて、巨大な箱庭のように見えます。ここから登山道は奥に入っていく感じで進みます。湿った雪もやがて乾燥した雪に変わるのが、靴から伝わります。雪の壁となった溝道から周りを見渡せば、冬枯れの林はミルキーウェイに包まれたモノクロームの世界。そして、呼吸する我々の音だけが響くような静けさです。通いなれた道ならば、こんな日もたまには良いものです。
650mを超えた辺りでスノーシューを装着。これで行動範囲が一気に広がりました。トレースを追いかけて夏道から外れても、大丈夫。時々、新しいトレースを林の中に残します。
緩やかに直登を続けますが、全く稜線が見えません。初めての山であれば、緊張を強いられる場面でしょう。ただ今日は風がなく、トレースもあり、また何度も経験があることから、静かな雪景色を十分に楽しめます。
林から抜け出し、雪原に一本の木が見えると到着。高島トレイルの「寒風」標識は、辛うじて先端部分が出ており、積雪は1m超えと思われます。県境とは言え、ここは関西853.8mの稜線。素晴らしい雪山。
ランチタイム中、赤坂山方面から高島トレイルを南下された方と挨拶を交わします。今日、初めて出逢った登山者です。(この後、下山するまで3組8名の方とお会いしました。)
晴れていれば南へ続く琵琶湖岸や対岸の伊吹山鈴鹿北部の連なりを眺められます。また、遠く白山の白き峰や若狭湾を行き交う船も望めます。今日は空と地面の間でさえ怪しくなる稜線ですが、雪は存分に踏めたので大満足です。当初の目的地、大谷山へはスキーのトレース跡が1本引かれていました。でもここから先は景色と一緒に楽しみたいので、次の機会とします。
下山時、更にスノーシューは活躍し、展望だけではない冬山の愉しさを実感したバンビースです。
下山後は、新規開拓したお店にて春らしい一品でいつもの…(笑)

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今から あの雲の稜線へ…
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去年の2月は このゲレンデトップまででした
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こんな日だけの 景色もあります
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ここから見る 景色がお気に入りです
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傘が欲しいと思いました(笑)
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ここで 標高600mほどです
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ミルキーウェイな冬山も 楽しめる年代に…(^^)
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トレースを外れて…
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赤テープのような 氷の作品
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最後の登りに 向かいます
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間違っても 近付けません
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「寒風」の玄関口
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出ていて 良かった…
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ランチタイム…向こうは「高島トレイル」の標識
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これぞ スノーピークです
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この陽射しでも 辺りは一瞬 白くなります
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次は この向こう側の世界へ…バンビーズ
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大谷山に導く レールです…多分
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寒くないのが 800m級の良さ
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スノーシューだと 斜面もこのとおり
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小動物の世界に お邪魔しました
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里には 陽が当たり始めています
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ここから見る景色に 癒される
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夕方 大谷山の頂は 光っていました
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モノトーンからフルカラーの世界で いつもの…(笑)

2019年 雪の上高地で幕開け…

1月5~6日 長野県上高地(明神)
2年前の冬、トレースを交換した人から聞いた宿。今冬こそはと思っていたところ、機会に恵まれて、仕事初めを済ませてからの出発。

1月5日
冬の上高地。釜トンネルから先は閉鎖され、冬山と同じ心構えで入山しなければなりません。その出発点、中の湯に長野県側から向かう手段は大きく3つ。沢渡第2駐車場からタクシー(要予約)、高山行の路線バス、中の湯温泉や坂巻温泉から送迎もしくは徒歩。
今回は時間的な余裕から「さわんど」8時55分発に乗車して「中の湯」に向かいます。
今日の予報は終日「雪」。今夜以降、明日の朝に期待して、沢渡を後にしました。
通行止めのゲート脇を通り、玄関口「釜トンネル」へ。この入口に立つと、一種独特の緊張感に包まれます。2年前は「上高地トンネル」が開通し、雪崩区間の回避と時間短縮が図れました。そして今回は、両トンネル内に照明が点くようになりました。以前は、真っ暗で急な(勾配 11%)トンネルを約1.3km歩き、出口の先にある真っ白な光景が段々と近付いた後、焼岳の山頂に出迎えてもらい「あぁ、冬の上高地へやってきた~」と感じる。あるアニメ映画のように、別世界へ続く真っ暗なトンネル歩きが僕は好きでした。
上高地トンネルを抜けても雪の止む気配はありません。ただ風はなく、気温も氷点下に届くかどうかの暖かさ(笑)で、全く気になりません。4回目となる冬の上高地。雪の降る日は初めてでしたが、今回の目的は宿を楽しむことであり、大正池や田代湿原、河童橋からの穂高連峰等、素晴らしい景色は二の次です。そのため、大正池ホテルから始まる遊歩道は利用せず、そのまま車道で河童橋へ向かいました。
前回、30kgのザックをソリで引っ張ったトレースのない車道は、見事に除雪され、夏道同様に歩けます。(但し、冬は日々状況が変化します)さすがにバスターミナルから先は除雪されていませんが、正月休みをこの山域で過ごした大勢の方のトレースが今も残っていました。
夏道と同じ時間で明神に到着。ここから先、徳沢方面にもしっかりとしたトレースが引かれており、同じ「雪の上高地」であっても、トレースの有無で全く別次元になります。後で宿の方に聞いた話ですが、河童橋から明神まで6時間もかかったことがあるそうです。
宿に着き、薪ストーブを囲みながら暖をとる間に、切り盛りされているご夫婦と話が弾みます。初対面なのに全くそれを感じさせないお二方の気遣いは、久しぶりに会う山友宅を訪れた印象です。
夕方、ランプに火が灯され、暖かみのある炎が揺れ動きます。窓に映る灯火は、異空間へ続く道標のように、暗闇へと消えていきます。電気も水道も、当然、ガスもない宿にて、自分達が出来る可能な限りのおもてなしをされるご夫婦に、共感せずにはおれません。決して、手の込んだ料理は提供出来ないと断りつつ、一品一品に心のこもった夕食は感謝と感動です。
夕食後も楽しい話は続き、途中から最小限の灯りで過ごした時間が深く刻み込まれました。やがて、降り続いた雪も止み、東の空には星が瞬き始め、いつものように星空撮影に出かけます。月のない夜にも関わらず、白く浮かび上がる明神岳梓川の音、森を抜ける風の匂いと冷たさ、猿の鳴き声…上高地の夜を五感と共に過ごします。宿に戻ると、まだランプの灯りが窓から漏れ、ぼんやりとご夫婦の姿が映し出されます。唯一瞬くこの灯りは、お二人の愛情の灯火ではないでしょうか。

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この玄関口に立てる喜び…釜トンネル
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上高地ワールドまで あともう少し…
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冬の上高地…ここから大正池までがアプローチ
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雪降る日も美しい…大正池
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バスではわかならい 高木の道
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時折 雪が踊るなか バスターミナルでランチ
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霞んだ岳沢も 冬の一枚
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冬空に突如現れる ブルーアイ
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この静寂が素晴らしい...河童橋
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冬の紅葉 ケショウヤナギは 艶っぽい
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今年は ハイウェイ気分の トレースです
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前回は気付きませんでした 明神岳氷瀑
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ここでは 冬の紅白を楽しめます
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陽が射せば 自然と足が 止まります
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地吹雪…これも 冬の風物詩
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こんな日は 青空よりも表情が豊かになります
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この橋を渡るのは 11年振り
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昼間も 輝いて見えました
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幸せをもらいました
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やっと 冬に来れました…明神池
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この炎は 追憶の灯り
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LEDに この雰囲気は出せないでしょう…
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星に照らされた白き峰…明神岳
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冬空の代名詞…オリオン座とシリウス
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この灯りは 今の我々と同期している

1月6日
蝶ヶ岳方面の空が、薄桃色の刷毛で刷いたような空になってきた頃、天に突き刺す白い岩峰は静かにその時を待っていました。やがて、薄化粧を始めた頂は、刻一刻と表情を変化させ、昨晩のランプの炎にも負けないオレンジ色に染まります。
吊り橋から初めて明神岳を見上げたのは高2の夏。槍、穂高のように一般ルートを持たないこの頂は、正に崇拝の対象でした。あれから40年以上が経過しましたが、未だ、その気持ちに変化はありません。こうして山を続けてきた現在を、僕は幸せに思います。
当たり前が当たり前でない冬の上高地。理解出来そうで理解していない冬の上高地
朝食はここでついた餅を使ったお雑煮。今年は新年早々、八ヶ岳山麓に居たため、食べる機会を逸していたお雑煮。丁寧に出汁をとり、餅が焼き上がった最高の状態で私達に提供をされているんだと昨夜の会話から想像できます。これからすまし汁のお雑煮を見ると、ご夫婦の笑顔が思い浮かぶかもしれません。…ちなみに、僕が作るお雑煮は、白味噌です。
朝の散歩に出かけると、宿の周囲では猿たちが朝食中でした。厳しい自然環境の中でもその数は増える猿たち。笹の葉を頬張る猿やじっと何かを見つめて物思う猿も居ます。
「猿たちも大変なんだよねぇ…」ここでも昨夜の会話が思い出されます。
朝、雲ひとつなかった空は次第に白々とし始め、薄曇りの様子を見せてきます。今朝は部分日食であったため、撮影できるかなと思いましたが、残念ながら目視だけに留まりました。
散歩から戻ると、予定の出発時刻を1時間超えています。本当に名残り惜しい世界でしたが、去らねば次はありません。ニリンソウが咲く頃、併設するカフェでの再会を約束し、今日で一旦宿を離れるため、慌ただしくされているご夫婦にお願いし、明神岳を背に記念撮影。そして、最後にお二人並んで見送ってくださる姿を写真に納めました。別れ際、奥様が掛けた「行ってらっしゃい」の言葉。以前、訪ねた「魂の宿る小屋」とオーバーラップします。
河童橋まで戻り、昨日は姿を隠していた上高地の風景と再会。今は通過点となってしまいましたが、僕にとって上高地は「山の聖地」です。その上高地も時代の変化と共に変わってきましたし、今後も変わっていくでしょう。でも、僕が生きている間は、ここから見る景色は同じであってもらいたいと願います。
大正池を過ぎて吊尾根が見えなくなる上り坂。そして、帰りは見送ってくれる釜トンネル入口の焼岳。コツンコツンと乾いた靴音をトンネル内に響かせながら、元の世界へ戻る2人です。
下山後は、一夜明けてからのいつもの…(笑)

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明神岳が いつも見守る 宿の鼓動
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期待が高まる 夜明け前
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岩峰に朝が 近付いていきます
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おはようございます
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何度見ても 冬の朝は 一期一会
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孤高の名峰…明神岳
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美しさと厳しさは 表裏一体
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次第に 朝が広がっていきました
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昨夜のランプを彷彿させます
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空は 足元にも 広がります
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水面を 朝が 通り過ぎていきました
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池の森越しに…明神岳
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この一杯に賭ける 御夫婦の心
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朝食が あるとき…
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朝食が ないとき…
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晴れれば それはそれで 美しい
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この景色は 初めてかも…霞沢岳
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この足跡が 一番のお気に入り
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トレースが残せなかったので 代わりに…^^;
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昨日はお世話になりました…しばし 御役目御免
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冬の花火にも見える ケショウヤナギたち
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今日も口ずさむのは 「穂高よ さらば♪」(^^)
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次は 車窓から再会です
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翌日 安曇野から見る 常念岳と横通岳
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寒い日を ほっこりさせるのは いつもの…(笑)

今年もやっぱり「おらが山」で登り納め…尼ヶ岳

12月30日 三重県尼ヶ岳
近所の山で登り納めをするのが恒例。去年に続き今年も「おらが山」。今年は冬型気圧配置に伴う年末寒波がやってきて、近いだけに躊躇することもあるのが「おらが山」。でもやっぱり行こうと出発当日に準備開始…。

自宅から駅に向かう坂道。そこから「おらが山」、通称「伊賀富士」と呼ばれる尼ヶ岳の山頂部分を見ることが出来ます。町は青空でも山域は山天気のため、いつもこの坂道で天候を判断しています。今日は頂きに雲はかかっておらず大丈夫そう…でも、低く重なる濃い雲は風が予想され、寒い山行となりそうです。
今年も一眼レフと共に、山行を切り取ります。そのうち、おらが山で写真集が出来るかも…(笑) 靴は通常用とロング用の2種類を準備し、駐車場の状況で判断しました。麓の山林に雪はなく、ロング用に決定。ただし、念のためにチェーンスパイクは持って行きます。
登山道は千数百段にも及ぶ階段ルートと富士見峠ルートの大きく2種類。いつものように階段~峠の周回ルートをとります。階段ルートは大きく2つにわかれ、前半は林道も含め、なだらかなルート。後半は、階段に気を取られ、気付けば登頂となります。全体を通して植林地を歩くため風の影響を受けませんが、底冷えのする寒さであり、上空を吹く風の音は山頂の状況を容易に感じることができます。ただ僕は、この風の音が大好きで、冬山を感じる大切な音だと思っています。
階段が始まると一気に高度を上げ、針葉樹から広葉樹へと植生も変化します。第4階段上部の道脇に2本、まるで、ゲートのように立つ木を過ぎると、冬枯れの広葉樹となり、うっすらと積った雪が更に林を照らします。最終階段を前に登頂準備。アウターやバラクラバ等、低山とは言え、風対策を怠りません。そして、いつもは天使が見える(笑)最終階段、今日は、氷の精が出迎えてくれました。
先ほどまで見えていた下界はいつの間にかミルキーウェイに隠され、まるで周囲から取り残されたような山頂でした。激しく雲が動いていたので待っていると、次第に展望が戻り、陽射しを受けて浮かび上がる我が町が見えてきました。東には伊勢湾に浮かぶ一艘の船影。いつも思いますが、山頂から遠く望む普段は見えない景色。古の人々はこの景色を見て、何を思い何を感じたことでしょう。
さて、視界もすっきりしたことで、これにて登頂ミッション完了。
まだ生まれたばかりの霧氷トンネルを抜けたところで一休み。別に休憩は無用ですが、この時間も大切にしたいのが自分スタイルです。
今年も撤退から始まった2018年の山行。初めての雲竜渓谷、荒島岳の真っ白なスカイライン、杣添物語の完結、紅葉の白駒池幕営、ダイトレ完走等々…。今年も素敵な一期一会がありました。ただ、年齢と共に自分を取り巻く環境の変化で山行回数は目標の2/3に減りましたが、来年も引き続き安全登山で、少しでも長く山を続けていければと思います。
下山後は、これも恒例になったバディと自宅でいつもの…(笑)

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今年も納めのブログはこの橋から…
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霜柱を踏む音は 本格的な冬山へのイントロ
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今年も来たなぁと思える…第1ブロック
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振り返って…第2ブロック
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この山から 六甲全縦やダイトレが生まれました…第3ブロック
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何故だろう 何かほっとする…第4ブロック
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木々の向こうには 静かなカケス(トリミング処理)
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今冬初の雪道
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山頂までの距離が階段の長さ…第5ブロック
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霧氷はこんな日に訪ねた者へのプレゼント
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霧氷のお陰で いつもより楽に感じました
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この景色 ドアツードアで2時間以内
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今日も貸切 おらが山
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天気の変化は アルプス級…(笑)
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今年最後の山ポーズ
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町を望めるのが この山の良さだと思う
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我が家は 陽射したっぷりのようです
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富士見峠ルートで下山…ここも良い感じです
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「ワクワクするぞ~」…そんな言葉が浮かびます
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止まることで わかることもあります
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今日の核心部(笑)
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今年も氷の造形に 出会えました
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これにて 2018年も無事登り納め
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自宅周辺から眺める 「おらが山」
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山と一期一会の数だけ いつもの…(笑)