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Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

新緑の木漏れ日…山芍薬を訪ねる

5月21日 奈良県笙の窟

先週の伊吹山北尾根に続く「山芍薬山行」。今回は奈良県大峯山系を訪ねました。
登山口は国道から分岐した林道の脇。ここから「水簾の滝」がある和佐又山~大普賢岳~七曜岳周回ルートまで、破線ルートになります。
合流地点までは水太谷と呼ばれる美しい沢筋を緩やかに登り始めます。このルートを訪ねる人は少なく、沢の音と鳥の囀りが新緑の林に響き渡ります。破線ルートのため、案内はなく、ビニール紐が目印となっています。また、周回の一般ルートでも、ざれた細いトラバース道や鎖、ロープを使った岩場等、入山される場合は準備と注意が必要です。一旦離れた沢の音が大きくなってくると水簾の滝に到着。滝の上部は無双洞と呼ばれる史跡ですが、今回は立ち寄らずに進みます。
植林地を抜けるとそこは新緑の林。その明暗にまずは驚きを覚えます。トラバース道は細く、足元が崩れる箇所もあるため、新緑ばかり眺めていると大怪我をしてしまいます。それでもゆったりと歩ける時には、肺の中が緑色に染まるのではないかと言うほどの新緑を楽しみます。周回ルートの難所、鎖場の急登では石を落とさないよう注意しなければなりません。丁寧な足運びが求められます。残念ながら、山芍薬の群生地は既に花期を過ぎており、来シーズンへの持ち越しとなりました(同日、すぐ隣の和佐又山周辺を訪ねた山友は満開だったようです)
和佐又ヒュッテの分岐点からは再び登りとなり、気温の上昇と共に身体の火照りが増します。いよいよ夏山の足音が聞こえてきた感じですね。
日本岳のコル直下で岩窟群の始まり。折り返し地点の「笙の窟」は大峯修験道の霊地七十五靡(なびき)のひとつ。役行者を始め多くの行者が修行した霊地として有名で、大普賢岳から延びる尾根のひとつ、日本岳の南岩壁に開口する自然岩窟となっています。この他、「指弾窟」「朝日窟」「鷲ノ窟」の岩窟があります。これらの岩窟を眺めていると、先人の山に対する思いを垣間見ることができます。
今回は同じ道を戻るルート。再び、新緑の海を泳ぐように下山を開始しましたが、転倒、滑落、落石には登り以上に注意が必要でした。
破線ルートでは、前回、道迷いをした箇所にビニール紐が張られていました。尾根筋の下り道、直角に曲がる箇所は注意をしていても気付きにくいものです。静かな 山行と引き換えに背負うリスク。再び、肝に銘じました。
下山後は、大峯方面に登ると立ち寄る、和と洋のコラボレーションでいつもの…(笑)





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黄色いヒメレンゲが 爽やかに出迎えてくれました
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群生していました フタリシズカ…これは蕾です
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水辺にも育つのですね…マムシグサ
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夏日の今日 清涼感たっぷり「水簾の滝」
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ルートから少し逸れて…クマガイソウ
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正面から見ると 愛嬌たっぷり(笑)
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正面の岩場を新緑に向かって登ります
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石を落さないよう 細心の注意が必要です
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この花を見ると 船窪小屋を思い出す…ユキザサ
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どこまでも続く 新緑の林
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木漏れ日の道を 新緑とともに…
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眼前に広がる 新緑の海
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秋の思い出が 春の芽吹きと 競演
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一歩遅かりし…山芍薬の群生地
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新緑のサンドイッチ道…(^^)
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少し標高を上げると 出逢えました.‥山芍薬
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今日の折り返し点 大峰山系ならではの場所
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笙の窟は 日本岳南岩壁にあります
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熊野から吉野へ続く大峰奥駆道…八経ヶ岳(近畿最高峰)と弥山
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クライマーのような花…ヒカゲツツジ
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石清水とは このことか…笙の窟
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木々の力強さを感じるのも この季節
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紅一点に 蝶も立ち寄りますね…ヤマツツジ
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前回は完売だった 洋のいつもの…
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大峰に登る時は予約する 和のいつもの…

伊吹山北尾根…花街道をゆく

5月14日 滋賀県御座峰
花の山として有名な伊吹山はドライブウェイが山頂直下まで通じていることもあって、花のシーズンを迎えるこれからは、登山者や観光客で賑わいをみせます。そのドライブウェイの途中から北に伸びる1000m級の尾根。通称「北尾根」。お目当ての花を求めて、北尾根の北玄関「国見峠」へと向かいました。

北尾根はドライブウェイの静馬ヶ原、山麓の笹叉、そして滋賀県岐阜県を結ぶ林道の国見峠。と大きく3つの登山口があります。今回は国見峠から御座峰の往復とし、落石が多く見られる林道を通って登山口の駐車場へ。
登山口からしばらくは北尾根の支稜を登ります。傾斜がきつくなり、足元にヒトリシズカやボタンネコノメソウが目立ち始めると、花街道の始まり。あいにく前日の雨が影響して、石や木の根に注意をしながら歩かなければなりません。ロープが張られたトラバース道を過ぎると視界は広がり北尾根主稜となります。そこから本日の折り返し地点「御座峰」まで、国見岳、大禿山と2つのピークを越えていきます。
相変わらず、登山道は転倒注意状態が続きますが、足の踏み場に困るほど小さな草花が更に歩を緩めます。ハクサンハタザオ、イチリンソウ、ニリンソウ、ヤマブキ、イワカガミ…。見たことのない花も数多くありました。ピークを結ぶ鞍部では、北尾根の向こうに伊吹山が望め、雲が湧き立つ景色に夏のアルプス縦走を思い起させます♪
瑞々しい新緑の木々と岩や木の根に生えた深い苔の緑。そして、オモチャ箱をひっくり返したように咲く花々。鶯やシジュウカラの囀りが心地よい風とともに耳をくすぐります。お目当ての花と出逢わないまま御座峰に到着。展望のない山頂ですが、これまで歩いてきた道で展望は十分でした(^^)
同じ道でも往きと帰りで視線は変わります。下り道で気付かなかったことが、登り道で気付くことはままあること。「このあたりかな」と思しき場所で若葉を見つけ、更に、周辺に気を配りながら歩いていると林床に浮かぶような蕾を見つけることが出来ました。これにて、本日の目的達成(^-^)v
その後も花々を愛でながらの山行は続き、あっと言う間に最初のピーク「国見岳」に到着。本日の核心部を慎重にやり過ごし、花街道は終着点となりました。
御座峰からの帰路、数十名の登山者とすれ違い、花街道を守るには、まず、個々の力だと思いました。
下山後は、伊吹山のようなプリンが揺れる いつもの…。

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木漏れ日が 清々しい初夏を思わせます
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タチツボスミレも そろそろ終わりの季節
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最近のお気に入り ボタンネコノメソウ と今日も遭遇
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ヤマネコノメソウとは 初めまして…
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賑やかだけど ヒトリシズカ
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おっとりとした雰囲気が好き ニリンソウ
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光り輝く 緑の海を泳ぐ 曲線美(^^)
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至るところに スズシロ の愛くるしい姿
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林床を埋め尽くすほどのルイヨウボタン
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ひっそりと隠れて…ホソバアマナ
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小さい花だけど存在感 タチイヌノフグリ
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稜線に向こうに 伊吹山
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繊細な美しさ ハクサンハタザオ
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綺麗な黄色に特徴ある名前 ウマノアシガタ
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伊吹山北尾根にも外来種か?
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上向き加減が良い感じ フデリンドウ
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春の七草の親戚?(笑) ミヤマハコベ
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この花の色は名前通りです ヤマブキ
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洋風な佇まい ツツジの仲間 ウスギヨウラク
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見過ごしそうに咲いていました イワカガミ
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ハシリドコロ…猛毒です 手を触れないように
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これも花なんですね…ウリハダカエデ
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気持ちの良い稜線を引き返します
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楊枝の原料になります クロモジ
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今にも飛びかかってきそうな(笑) チゴユリ
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本日のお目当て…山芍薬
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遠くからでも一目瞭然 イチリンソウ
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もう一株 咲いていました
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エビネ でしょうか
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エンレイソウも この時季の役者ですね
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新緑が美しい(笑)いつもの…

GWは天国で幕営し「雪山賛歌 ♪」

5/4~6 長野県徳沢・涸沢
厳しい山行を終えた後、真っ直ぐ上高地に向かわず、徳沢で一夜を過ごして気分をリセットする。そんなことから、我々はΓ徳沢天国」と呼んでいます♪

5月4日 上高地~徳沢
今年の残雪期、雪が落ち着いていない気がして、早々にピーク山行を取りやめ、徳沢天国をベースに涸沢を楽しむことにしました。
今回のメンバーは前回のテント泊山行と同様、京都の山友。徳沢でご一緒するのは3回目となりますが、さてさて、今回はどんな山行となるのやら…。
上高地でモーニングケーキ」だけを確認し、時間や場所は決めていませんでしたが、5HORN のオープン10分前、河童橋上で逢えたのは、約束していたかのようです(^^)
その後、常連 安曇野の山友も別の山行で上高地を通過するため待っていましたが、時間が合わず、順延(笑)となりました。
初夏を思わせる陽射しも、小梨平に入ると和らぎます。山肌を覆う残雪はこれまでにない程で、1月下旬、ソリを引いてノートレースの雪上を歩いたことが思い出されます。今日はフキノトウが道の両側を飾り、まだまだ小さなニリンソウの若葉が森を覆い始めています。GWと言うこともあって、登山者や観光客がそれぞれの目的地を目指し、登山者もヘルメットにピッケル持参組からBC組、徳沢天国組 とこの時期ならでは光景ですね。
上高地から徳沢までは6.6km。梓川に沿って明神岳を大きく迂回するように進みます。冬、真っ赤な小枝が印象的なケショウヤナギは、この時期もひときわ光彩を放っており、白い幹と織りなす模様の景観は「春の紅葉」。
梓川河川敷からネコヤナギの木を右へ折れると、徳沢に到着。新緑には程遠いここまでの道が、一気に色鮮やかなテントの花咲く道となります。
氷壁の宿と言われる「徳沢園」。新田次郎さんの「孤高の人」と同様に井上靖さんの小説「氷壁」は、衝撃を与えた作品でした。また、昭和の初期、この辺りは牧場だったそうですが、観光客の増加に伴う閉鎖によって、奥上高地に素晴らしいテント場が出来上がり、今日我々の憩いの場となっています。
徳沢を目的地としゆっくりテントライフを楽しむも良し、ここをベースに蝶ヶ岳や涸沢、槍沢の日帰り山行を楽しむも良し、槍・穂高の下山時、その余韻に浸る一夜を過ごすも良し。徳沢は全てを受け入れてくれる、正しく「天国」です♪
今回、我々の目的は、涸沢山行と徳沢ディナー。初日は、パンチェッタと茸のクリームソースパスタ(チーズ添え)と鶏ササミのカラアゲにパン3種。風もない穏やかな夕方、オープンテラスで頂きました!(^^)! その時、バディのフォロワーさんが徳沢に居ることが判り、キョロキョロしていると、20mほど先で張っているのを発見。しばし、5人で談笑していましたが、そのすぐ向こうに、このBolgで繋がっている方が居るとは…。

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朝陽に輝く常念坊…菜の花が安曇野の春を飾ります
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アルピコ交通のバスを見るだけで 高揚します(笑)
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1月とは違う表情の焼岳…やっぱり 男前です
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雪解け水が 更に 梓川を透き通らせます
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新緑も良いが GWの上高地と言えば このグラデーション
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3日分3人前の食糧と食器で 今回も30kg(^_^;)
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モーニングいつもの…(笑)
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額縁のような景色を 静かに眺めるのは この時間に限ります
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小梨平キャンプ場から見る 吊尾根が好き
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ここから見る焼岳は 男前に磨きがかかる(^^)/
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学生時代に泊まった明神館…部屋の小窓からは明神岳と流星
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視線の先にあるものは…?
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どっしりとした安定感 明神岳前穂高岳
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ここまで来ると 着いたも同然です
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まずは 昼食後の一杯…これぞ徳沢テントライフ
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道から逸れて 六百山と梓川河川敷
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大天井岳の滑らかで綺麗な稜線
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残雪と春紅葉
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ネコヤナギを見ると GWの上高地に来た感満載(^^)
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穂高が見守る 徳沢天国
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あの林床を ニリンソウの白い花が埋め尽くすまで あと少し
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クリームソースのパスタは 茹で汁の有効利用で お手軽でした
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フォロワーさん(真ん中の男性)夫婦のテントへご挨拶
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徳沢に 夜の帳が下ります
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明日も良い天気になりそうです

5月5日 徳沢⇔涸沢
賑やかなコマドリの声が響き渡る徳沢の朝。フライシートのファスナーを下して見上げると、まだ、眠っている前穂高岳。テントサイトは山へ向かう人、撤収準備をする人、寛いでいる人と千差万別。
朝陽が最初に当たる前穂高岳の岩稜。今日は静かに闘志を燃やす色でした。サブザックを背負いフォロワーさんに挨拶をして、まずは横尾に向かいます。徳沢~横尾間は3.8km。ほぼ平坦ですが、所々に雪が残っていました。横尾大橋を渡ってしばらく行くと道は雪に覆われます。今回、足回りの装備は、ベースに冬用パンツ、靴は冬靴。アイゼンは持参せずにチェーンスパイクのみ。前日、北穂高に登った山友からは「涸沢だと冬用パンツは不要ですよ」と教えていただきましたが、ここは自己責任の判断で着用しました。しかし、上は半袖Tシャツ。朝、同じく山友に「上下のバランスが変でしょう」と笑われましたが.‥^^; (当然、ザックには冬用のアウター他が入っています)
GWの涸沢は3年振り。前回、北穂高岳登頂を目指して、涸沢で幕営をしました。白銀の峰々が淡いピンク色に染まる朝、松涛岩までダイレクトに登る北穂沢に向かった日を今も鮮明に覚えています。
その時と比べて、やはり雪は多く、幾度とあるトラバースには注意が必要でした。屏風岩の大岩壁を回り込みながら進むと、最初の休憩ポイント「本谷橋付近」に到着です。登る人、下る人。乗り換え駅のように休憩されています。
ここから涸沢へは沢に沿った冬道となります。過去2回は雪面に亀裂が入り山寄りを歩いていましたが、今日はど真ん中を進みます。それでも、2か所ほどクレパスのように口を開けている箇所がありましたので、今後は更に注意が必要ですね。5分ほど歩いたところで、前日、涸沢で幕営していた山友とジャストミート。その内、1名は六甲全縦を歩いた横浜の山友。しばしの談笑後、再会を約束して別れました。
本谷出合で左俣へ。トレースは明確な一本ラインがありますが、基本、どこを歩いてもOKです。緩んでいるトレースより、外れた方が歩きやすい場合もあります。雪道では臨機応変の歩き方が必要ですね。
薄雲に隠れた青空は、次第にその姿を現し、夏道との合流地点付近では、真っ青な五月晴れが帰ってきました。そして、そこから涸沢パラダイスの始まりでもあります。
穂高北尾根から少しずつ視界が開け始めるのが、このルートの特徴。テント装備で疲れた身体には、その展望が力の源にもなります。今日は軽量サブザック。決して、軽快とは言えませんが、全周囲の展望を楽しみながら、涸沢ヒュッテを目指します。ヒュッテの目印、鯉のぼりが見えると…ここから長いんですよねぇ(笑) ヒュッテ直下の直登を登り出すと、地平線から朝陽が覗くかのようにテントが見え始め、今年は雛壇になった涸沢テント村に到着です。
明日の天候が下り坂の予報のためか、テント村に空きは多く、ヒュッテのテラスもすぐに座ることが出来ました。風はなく、靴を脱いで上がっても寒くはありません。と言うより、裸足になりました(笑)
穂高から北穂高まで3000m級の峰々に囲まれた涸沢は「登山者の揺りかご」。ただそこに居るだけで、気持ちが安らいできます。そんな気分を「ドーン」と言う雪崩の発生音が邪魔をします。何度か続いて聞こえましたが、周囲を見渡しても雪崩の現象は確認できません。報道されている以上に雪崩があること、そして巻き込まれた人がいることを、ここでお知らせしない訳にはいきません。
「このままここで眠りたい」と思う前に、テラスに根付いた腰を上げ(笑)、テント村を少し散策してから涸沢と峰々に別れを告げます。京都の山友は12本アイゼン、バディはチェーンスパイク、僕は無装着。それぞれの判断で最良と思われる準備をしてから下山開始。そして、荷物が軽すぎて直下の坂を走りながら駆け降りた私です…。
徳沢に戻ると、安曇野の山友が待っていてくれました。2ヶ月半振りにバンビー4の集合です(^^)v 安曇野の山友とは小雨降る3年前の今日、テントの内と外を境に初めてお会いしました。あれから、ほぼ毎月のように会っている変な関係…(笑) そして山友は下山後の再会を約束して、足早に上高地へ向かっていきました。
昨日より風が冷たかったため、今日の夕食はテント内。チーズ入りハンバーグのカレーライスにサラミ、シーチキン、オリーブ入りマッシュポテトとカボチャのスープ。上空を流れる風の音に天候の下り坂を感じながらの夕食となりました。
夜半、空を見上げると、雲の切れ間に星が瞬いています。「テント撤収まで雨が持ってくれればいいのになぁ…」と思いながら、再び、シュラフに潜った私です。

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徳沢で見るモルゲンロート.‥安定の景色
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遠くから六百山も見守っています
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厳しくも美しい 前穂高北尾根
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横尾は槍と穂高の分岐点
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前穂北尾根の終了点…屏風岩
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山友2人に見送られて 涸沢へ…
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北穂高岳を眼前に 本谷出合まで
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涸沢に入ると 前穂高北尾根が迫ります
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やがて 吊尾根から奥穂高岳
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白銀の世界を 進みます
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鯉のぼりが見えると 涸沢岳も一望できます
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最後に登場 北穂高岳
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振り返ると屏風岩に 遠くは大天井岳から横通岳
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これぞ 残雪の涸沢圏谷
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奥穂高岳稜線の雪庇…雪崩の源
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涸沢ヒュッテと言えば 鯉のぼり
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山と言えば この飲み物(笑)
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テラスからはこの景色…ただしこれは ほんの一部
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山もデカけりゃ 雲もデカい(笑)
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雲の影が 涸沢を踊ります
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小屋関係者の方が見事なBCを披露
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涸沢Tシャツに誓って 再会を約束します(^^)
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徳沢だからこそ 出来ることもある
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減ったとは言え まだまだ賑やかな 徳沢天国
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時折 上弦の月が 天国を照らします

5月6日 徳沢~上高地
今日もコマドリの囀りがテントを揺らします。朝の定例行事、フライシートのファスナーを下して空を見上げます。雲間に青空は見えましたが、雨の匂いがします。そして、稜線を吹く風の気配。8時出発の予定をしていましたが、朝食後に撤収開始と変更しました。
朝食は五目寿司とお味噌汁。酢飯はまだ起きぬ食欲を一気に高めてくれます。荷物の整理をしているとフライシートを打つ雨音。「あれぇ~、もう降ってきたのぉ?」と思いましたが、すぐに止んでくれました。更に撤収準備の速度を上げ、テントを収納した段階で再び、ポツリポツリと降ってきました。このことで、躊躇なく雨仕様で出発できるため「中途半端に途中で降られるよりは良かったね」とポジティブな意見交換。
2日間お世話になった徳沢天国に別れを告げ、一路、上高地を目指します。道端に咲く植物は、2日前よりも青々としており、一気に新緑へと向かう勢いを感じました。その後も、雨は降ったり止んだりの繰り返し。すれ違う登山者は、これから何処へ目指すのか気になって仕方がありません。昨日、稜線へ登った登山者も同様。今日、稜線は暴風に見舞われる予報のため、無事、下山を祈らずにはいられません。そして、登らない選択肢を登山計画に含めて欲しい。と思います。
河童橋穂高の稜線は厚い雲に覆われ、一昨日の景色と較べるとまるで違う場所に来たようです。それでも、僕にとっての上高地は聖地の玄関口であることに変わらず、この場所に立てる喜びを隠せません。次回訪ねるのは、夏か冬になるのか今は判りませんが、微笑んで出迎えて欲しいものです。
下山後は、バンビー4が再び揃って、いつもの…(笑)

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今夜の主役「木星」…5月7日は月と大接近
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稜線の雲の中は 天国と真逆であろう…
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最後にもう一度 振り返ってしまいます
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ニリンソウの若葉が 一気に芽吹きました
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静かに歩けるのは 雨の日の特権
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ハシリドコロの新芽は 野菜のよう…ただし 有毒(^-^;
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明神岳にも再会を誓います
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次第に空が近付いて来ました
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流石の河童橋も ひっそりとしています
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雨の日だからこその風景も ここにはあります
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また 逢う日まで「上高地
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アズミン(安曇野の住民)に連れられ いつもの…(笑)


春本番 花を訪ねるGW山行

4月30日 岐阜県舟伏山
40年近く前、初めて手にした高山植物の本。ページを捲る度に個性豊かな花が紹介される中で、ひときわ目に焼き付いたのが「ハクサンコザクラ」。その時以来、サクラソウに恋する私です…(笑)

昨年、ホーム鈴鹿の谷で出会った「イワザクラ」。今年は昨年から気になっていた「舟伏山」を訪ねました。絶滅危惧種の「イワザクラ」。その原因は人間側にあるようですが、絶滅することのないよう未来へ引き継いで欲しいものです。
さて、舟伏山は登山口から東・西の2つのコースがあり、周回できるようになっています。昨日歩いた感想としては、東コースからの左周りがお勧め。標高1040mの舟伏山は地形図に登山ルートの表示はありませんが、コースの案内表示は明確でした。地元の方が花と共に大切に守られています。それでも、一般登山道とは一線を画す箇所もあります。登り始めの伐採地や西ルートの九十九折。石を落とすと事故に繋がる箇所もありますので、足元に注意をしながら歩かなければなりません。
急坂を終えると、明るいブナ林の「みのわ平」に到着。ここから山頂までは美しい林の道となります。見上げれば瑞々しい若葉が陽を照り返し、足元には落ち葉の布団に包まれたカタクリの若葉。恋の季節か、鳥たちの囀りが林に響き、風は火照った身体を気持ちよく通り過ぎる。五感で感じる里の山歩き。
再び、急登が始まり、石灰岩の露出が目立ち始めると「イワザクラ」の自生地となります。自生地は大きく2ヶ所。心躍る気持ちを押さえて、シャッターを押します。
稜線は広い尾根道。道の両側にはバイケイソウやヤブレガサの緑が林床を飾ります。ほどなくして、山頂広場に到着。開けた場所からは岐阜市内やホーム鈴鹿を望めるようですが、今日は春霞み。反対側は残雪を纏った「能郷白山」の青い峰が樹間に見えました。
GWの晴天とは言え、山頂には6組12名。ホーム鈴鹿の賑わいを思い浮かべながら、頂を後にし、九十九折が待つ西ルートへと向かいました。
下山後は、五感の最後「味わう」を感じに、いつもの…(笑)

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アケビの花がお出迎え…駐車場にて
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ミヤマキケマンに見送られて出発
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「道はこちらです」と マムシグサがご案内
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今日は良いことがありそうな予感…オオルリとの出逢い
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シキミは 春を告げる樹花だと思う
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花だけなく 若葉にも 春を感じます
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早蕨とは このことか…
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いつの日か りっぱな花を咲かせてね…カタクリ
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美しきかな 神々の庭…みのわ平
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春の使者はここでも健在…タチツボスミレ
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まだ 一輪だけ…ニリンソウ
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森の妖精 ヒトリシズカ
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ヒトリシズカとイワザクラの共演
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上品な桜色と佇まいに「恋するサクラソウ」
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春の光を 全身に受けて 来年も咲いてね
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花が咲くまで7年…孤高の輝き カタクリ
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稜線は大地から春を迎えます
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「ク、クルシイ…」「頑張れ ヤブレガサ (笑)」
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ヤブレガサに守られた カタクリ
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能郷白山は 岐阜と福井を跨る名峰
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その曲線は もはや現代アートですね…バイケイソウ
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ボタンネコノメソウは 岐阜県以西に育つそうです
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紫の花が ひときわ目につきます フデリンドウ
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山が新緑で染まる 日本の春
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岐阜市内の名店で 少し多めに いつもの…(笑)













苔の大地...ホーム奥座敷で テントライフ

4月22~23日 滋賀県イブネ

春の訪れと共に、大峯山系で一夜を過ごす恒例山行。昨年は天候不良で流れたため、今年こそと思っていましたが、登山口までの通行止めが解除されず、ホーム鈴鹿の奥座敷で4年振りのテント泊。

4月22日
昨年の晩秋にテント泊予定であったものの中止となった「イブネ」。今回は宇治の山友をお誘いし、「イブネワールド」を楽しんでもらおうと思います。
登山口は滋賀県甲津畑地区。ここから杉峠までは古の道「千種街道」を歩き、峠からは破線ルートで向います。しばらくは林道を歩き、桜地蔵を過ぎて渋川を渡ると、登山道らしくなります。杉峠までは「杉谷善住坊のかくれ岩」「蓮如上人旧跡」「鉱山跡」等、歴史街道らしい趣のある道を緩やかに登っていきます。
街道を離れると、まだまだ固い新芽の明るい尾根道を歩いて奥座敷へ向かいます。やがて、冬枯れの林も「目には青葉 山ほととぎす…」と移り変わっていくのでしょう…ただし、その頃ホームは「蛭休み」ですが…(笑)
アセビの坂道を登り終えると、イブネワールドの玄関です。表札は一本の枝にかかった木札(^^)
鈴鹿山系は20年以上前から笹枯れ現象の周期に入っており、ここイブネも30年ほど前は、訪れる者を拒むほど背の高い笹原が続く秘境。しかし今は、苔の絨毯が敷かれた奥座敷の表現が似合うと思います。笹が枯れることで負の影響もあるでしょうが、再び、生育するまでの貴重な時間に巡り合えたことは、感謝しなければなりません。
思いのほか風が強く、アセビ防風林の陰を幕営地にした後、イブネの隣町www、クラシまで散策。昨年のレポでも書きましたが、「鈴鹿の雲ノ平」と僕が呼ぶこの山域は、本当に静かに、そして大切に見守ってもらいたい場所です。(本当ならアップしてはならない場所かもしれない…)
比良山地に沈む見事な夕陽を眺めた余韻に浸りながら夕食タイム。4年前に幕営した時は小雨交じりの天候であったため、今日の素晴らしい時を過ごせることに、再び、感謝。
遠く名古屋市内へ続く夜景と共に、暮れなずむイブネワールドにはテントの灯り。山友との楽しい会話はどこまで響き渡ったのでしょうか…(笑)

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薫りが沸き立つような山桜
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春と言えば スミレ ですね♪
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タムシバの白い花が 道を照らします
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杉峠までは 渋川の源流を辿る道
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シデの並木が息づいていた頃に 歩いてみたかった
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杉峠は 奥座敷へのインターチェンジ
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ホオジロが 出迎えてくれました
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足下には ショウジョバカマ が ご挨拶
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表玄関の表札.‥今年も来たなぁと思える木
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3人分の食料、水は 30kg.‥頑張りました(^^)/
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テントの中からは 御在所岳と国見岳
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まずは イブネ北端を目指します
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目線を下げて 楽しむ苔
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目線を戻して 楽しむ苔
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植物の世界にも 誕生と死は あります
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クラシに向かう 一本道
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クラシの中の 一本道
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テント場に戻る 一本道
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御在所岳と鎌ヶ岳は 鈴鹿中部の2大スター
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西陽を受けて浮かぶ琵琶湖と近江富士
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明日の好天が約束された夕暮れ
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夕陽に苔が染まるなんて.‥感動
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最後の一辺が比良の稜線に沈み込みました
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肉団子とピーマンの甘酢にベーコン野菜味噌鍋
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光の波に 襲われそうな 頂上大地

4月23日
4月下旬とは言え、標高1160mで迎える朝は、凛とした空気が漂います。朝陽を浴びて紅く染まる苔。東から西へと移り変わる空。夜明けと共に、生命の営みが再開されたようです。「寒いなぁ~」と撮影からテントに戻って気温計を見ると、-6.5℃。ここは滋賀県鈴鹿山地の1160m…(笑)
今日の行程は下山のみ。この素晴らしき場所で過ごす時間が今回の目的です。普段歩いている鈴鹿の山々を一歩下がって眺めることができる場所。そして、その間にあるものは、裾野に広がる谷や尾根や小さなピーク。鈴鹿ワールドが一望です。北アルプスや八ヶ岳も良いけれど、地元の山を眺めながら迎える朝は至福のひとときですね。
再び、4年前の話…。同じ日程でありながら、寒波を伴った前日の雨は、イブネワールドを白く染め上げ、アセビの枝にびっしりと付いた霧氷とミルキーウェイが印象的でした。話は現在に戻り…、霜を纏って白く染まった苔の絨毯は、暖かな陽射しを受けキラキラと輝いていました。その中を縫うようにして続く一本道を何度行き来したことでしょう。
遠く北アルプス・乗鞍岳の真っ白な姿を初め、鈴鹿北部へと続く山々、稜線は霞みがちの比良山地、伊勢湾に琵琶湖、近江平野に濃尾平野。県境に位置する鈴鹿ならでは光景です。ある意味自宅よりもゆったりとした朝食を終え、これまたのんびりと撤収準備。昨夜、イブネで幕営されたのは他に5組。皆さんがそれぞれ素晴らしき時間を過ごされたことは間違いありません。
雲ひとつない青空に緑の絵巻物が描かれたイブネの大地。その周囲には雨乞岳、入道ヶ岳、鎌ヶ岳、御在所岳釈迦ヶ岳、竜ヶ岳、藤原岳鈴鹿セブンマウンテンや三重県滋賀県の峰々。まさしくここは「鈴鹿の雲ノ平」だと思います。
いつまで居ても飽きない場所も、いつかは去らねばならず、いつものの場所に向かって、下山開始…(笑)

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夜景の光害に天の川は ぼんやり.‥自然と現代社会は表裏一体
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朝陽と夕陽.‥似て非なるもの
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苔のラジオ体操第一~(笑)
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次第に赤みが増していきます
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朝陽を受ける 木曽三川
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御在所岳上空は まだ虚ろな感じ
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雨乞岳が最初に目覚めました
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刻一刻と表情を変えていきます
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雲ノ平の薬師岳のように イブネの大地を飾る雨乞岳
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大好きな自然の曲線が 至るところに.‥(笑)
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ベーコンチーズマフィンをボルシチと共に.‥(^^)
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遠く 北アルプスを眺めることが出来る 鈴鹿の凄さ
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ノーコメント・・・(笑)
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足取りも軽く 次の目的地を目指します
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何度も振り返る イブネの頂上大地
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冬枯れしか知らない でも 冬枯れが似合う イブネ
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先人は この峠から 何を眺めたのでしょうか
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大木の影が覆う 並木道
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林の影が覆う 落ち葉道
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陽を受けたタムシバは 昨日とは別人のようです
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イワウチワを見ると 鈴鹿の春も本番です
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いつも愛くるしい表情の ヤマルリソウ
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清楚な佇まい ミヤマカタバミ
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桜の谷が見えると 駐車地は近い
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いつものは 夢から醒めて 現実に戻る薬…(笑)

花曇りのホーム...ミツマタの森を訪ねる

4月6日 三重県野登山
桜の開花が各地で聞こえ始め、町や里は春本番を迎えました。ホーム鈴鹿の主峰「御在所岳」に向かう途中、電波塔の建つ山が目につき、以前から気になっていたものの、なかなか登る機会のなかったのが「野登山」。この山の中腹辺りには、和紙の原料として植えていたミツマタが広範囲に広がり、「ミツマタの森」として親しまれていることを知り、日本の棚田百選に選ばれたことのある坂本地区から周回コースで訪ねることにしました。

棚田の駐車場を出発し、山に入ってからしばらくは林道を歩きます。左手の谷が狭くなり人工林の山道に入ったところから「ミツマタの森」が始まりました。
春の季語とされる「ミツマタ」は、名前の通り、枝が三つ又にわかれて伸び、その枝先に黄色の花が咲きます。小さな黄色い花が雪洞状咲く様子は如何にも春の便りに相応しく、また、規則正しく三つ又にわかれる枝にも生命の神秘を感じます。
ミツマタは道沿いだけに限らず、尾根に向かって斜面一杯に広がっている場所もありました。花の多くは上向きに花を咲かせるため、背の高い木の場合は撮りずらいのですが、下向きに咲くミツマタはちょうど良い位置に花が付いています。しばらく、様々な顔を魅せてくれる「ミツマタ」と対話をしながらゆっくりと進みます。薄暗い常緑の山道に咲くその様は、本当に足元を照らす雪洞のようです…。
道が二手に分かれており、どう見ても左手の方が進むべく道っぽいのですが、地図上のルートは右手(沢の右岸)であったため、直進しました。道は少し荒れ始め、薄い踏み跡が続きます。「やっぱり、向こうの道だったかなぁ?」と思い始めた頃、開けた箇所に見事なミツマタの群生地があり、再び、対話の始まり…。しかし、そこを通過すると、いよいよ踏み跡は無くなり、上方に見える尾根に向かって斜面を登るしかありません。ミツマタの枝や多くの木に助けられ、無事に支尾根に立ち、登山道に戻ることが出来ました。やはり、左手が正解だった訳ですが、その場合、見事な群生地と出会うことは出来ません。今回は結果オーライでしたが、判断力が求められる低山山行の出来事です。
そこからは結構細い支尾根の急登が続きます。一歩間違えれば大事故に繋がりかねない、低山独特の危険ゾーンです。鈴鹿南部の主尾根「仙鶏尾根」と合流し、野登山方面へ。以前から、この野登山と仙ヶ岳を結ぶ尾根を「仙鶏尾根」と呼ぶのが不思議でした。今回、登るにあたって調べてみると野登山頂付近に建つ「野登寺(やとうじ)」の山号が「鶏足山」であり、ここから名付けられたものであると知りました.‥スッキリ(^^) さて、仙鶏尾根から車道に出ると道路一面に雪。しかも、結構な量。今冬の積雪の多さをあらためて感じた出来事です。
今回の目的は「ミツマタの森」でしたが、せっかくなので「野登山三角点」と「野登寺」に立ち寄り、雨の臭いがする山頂をそそくさと後にしました。
下山後は、新規開拓したお店でテイクアウトしたいつもの…(笑)

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駐車場の周囲には移植されたミツマタ
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棚田の向こうには 新名神の橋梁
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ホオジロが 里の春を奏でます
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ツバキは 新春から春への渡し船
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今年 里では梅と桜が競演していますね
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ミツマタの森の玄関口
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小さな花が 競っているように見えます
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今日はクラシックスタイルで…
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同じ花でも 個性はありますよね
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これぞ 三つ又(笑)
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苔の倒木から顔を覗かせているようです
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道なきミツマタの斜面を激登り…上からミツマタを覗くと白いんです
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展望のない尾根を ひたすら急登
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アセビが広がると 稜線が近い 鈴鹿南部の山
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仙鶏尾根には 残雪模様
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車道は残雪で埋まっていました…ここの標高850mほどです
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今冬を物語る 北谷の展望
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それでも木々の芽は 膨らみます
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ミツマタの苗木が参道に植えられていました
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最近のカメラは簡単にこんな写真が撮れます(笑)
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日本の原風景が ここにはありました
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三重県B級グルメ とんてき(定食)
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いつものも 春へと 衣替え









初めてがいっぱいの2日間…谷川岳

3月19~20日 群馬県谷川岳
1月末から続いている雪山山行の締め括り。昨年は雪不足のため中止となった雪洞泊。「今年は良いよ~♪」の便りに、1年越しで山友宅へ向かいました。

3月19日
谷川岳の言葉から思い浮かぶのは、「一ノ倉沢」「トマ・オキの耳」そして「土合駅」。そのもぐら駅462段目に立った時「谷川岳のお膝元に来たんだ」と実感しました。
まずはロープウェイで天神平。そこからゲレンデ横を直登し、雪庇を抜けて稜線へ。次のピークを巻いて進んだ稜線の下に雪洞予定地がありました。ここまで1時間弱の行程です。今年1月、八子ヶ峰スノーシューハイクをご一緒した高崎在住の山友は、ご夫婦で山岳会に所属されるエキスパート。谷川岳を訪れるにあたり、我々が希望した雪洞泊を快く引き受けてくださいました。
見るものすべてが初めての景色。群馬県草津白根山野反湖を訪ねたことはありますが、雪山は初めて。とは言うものの「展望は明日までお預け」モードに加えて、凍てつく風が頬を打ちます(^-^;
雪洞予定地には前日作られた立派な雪洞がありましたが、そこは作業中の休憩場所にし、我々の雪洞を掘ることにします。まずは入口から始まり、次第に横穴へと拡げていきます。最初、1人だった雪掘り隊も、進むにつれ2人となり、最終的には3人が中に入って掘り続けます。外で作業をしていると、時折激しい地吹雪に襲われ、しゃがみ込んでしまうことも数度。「これぞ、冬山だぁ」と変な連帯感を覚えつつ 4時間、約 幅4m、奥行1.5m、高さ1.3mの「ホテル谷川岳」の完成です。
夕刻、キャンドルパーティの始まり。テント泊とは一味も二味も違う楽しい時間が会話と共に過ぎていきます。外は激しい風を伴った雪が吹いていますが、雪洞内は静かなもの。明日の昼頃には急速に回復する予報を信じて、ちょっと湿っぽい夜が更けていきました。

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18日 榛名湖畔に立ち寄り 結氷越しの 榛名富士
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この駅から谷川山行が始まった時代を懐かしみます
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現在の始まりは ここから…
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稜線直下の雪庇に悪戦苦闘
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レンズも吹雪に悪戦苦闘…^^;
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さて ホテルの建築に取り掛かりましょう!
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最初は連携プレイで 除雪します
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奥行を確保すれば 左右へと拡げます
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開始後 1時間半で このとおり
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空き部屋で昼食休憩中…入口から雪が入ってこの通り(笑)
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別部隊が離れのトイレを建築中…
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雪洞内には 簡単に棚が作れます
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ランタンを吊るすのも 自由自在
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食器は見失しなわないように…現代アートのようでしょう?(笑)
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夕食は ポトフ(パスタ)にグリーンサラダ…その他モロモロ
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キャンドルが心に温かさを与えてくれます.‥室温 -5℃ (笑)

3月20日
朝、ツェルトで塞いだ入口を開けると膝ぐらいまで雪が吹き溜まっていました。隣に作ったトイレ部屋も壊滅状態(笑)気になる空は予報通り、雪が降り続け、展望はききません。谷川岳はまだ厳冬期の顔を持っています。
ロープウェイの始発便に乗った登山者(ほとんどがBCでした)の方々が後方に見え始めた頃、ホテルを出発。山頂には昼頃登頂を目指して、ゆっくりとした歩調で進むため、後続の方にどんどん抜かれます。やがて、西黒尾根越しの山肌に陽が差し初め、標高を上げるにつれ、稜線の向こうの雪山が微かに姿を現し始めました。晴れることを信じて、急登をゆっくり進みます。
肩ノ小屋が近付くにつれて、左側には見事なエッジをきかせた山稜が浮かびあがり、上空には青空の見える時間が増えてきました。段々と近付いてくる晴天の足音が聞こえてきます。
肩ノ小屋では青空を背景に巨大な氷のオブジェが我々を迎え入れ、谷川岳が我々に微笑んでくれた瞬間です(^^)
トマの耳に向かって最後の登り。上空は抜けるような青空。ヨーロッパアルプスを思わせる白き稜線と頂。
「ありがとう、谷川岳」の言葉と共にトマの耳へ登頂。眼下には見たことのない雪庇を従えた稜線。そのラインの先にはオキの耳。到底、言葉では書き尽くせない感動と共にオキの耳へ登頂。
振り返れば、天に向かってその存在を示すかのようなトマの耳の姿は、僕の山人生の記憶にしっかりと刻み込まれました。
午前中は眺めることの出来なかった上越の山稜を楽しみながらの下山。遠く思いを馳せる至仏山、先日、山侍さんが登った武尊山。これまで見てきたアルプスの景色とは違う雪深き峰々。これから更に北上すれば、もっと違う世界が待っているのだろうと思いながらも、まずは谷川岳登頂の余韻にしばらくは浸りたい。
下山後は500kmを帰らねばならず、水上温泉で買ったものでいつもの…(笑)

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トイレの通路は ノートレースになりました(^^)
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最初はワカンを履いて出発しました
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ぼんやりとした陽射しは まるで昨夜のキャンドルライトのよう…
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西黒尾根に巻き起こる雪煙
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段々 山容がはっきりと見え始めました
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山頂に続く BCケルン…
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時折吹く15mほどの風
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青空の空間が 大きくなってきました
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肩ノ小屋の入り口に出来た オブジェ
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この模様は 自然界の法則に従っているのだろう…
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予報通り 急速に視界が開けていきます
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トマの耳から.‥オキの耳そして 一ノ倉岳
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天国と地獄は紙一重の世界
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巨大な雪庇は 谷川岳のパワーを感じます
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そしてここにも 谷川岳のパワーが…
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オキの耳からトマの耳…この景色を忘れない
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凍れる色とは このことか…
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オブジェのゲート…トマの耳直下
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上越の山を 余韻と共に…
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素晴らしい吊尾根と雪の肌
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BCのシュプールが キャンパスに絵を描きます
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ホテル谷川岳の正面玄関(笑)
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いつかは尾瀬へ…
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ありがとう 谷川岳(^^)/
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夜食の代わりに いつもの…