Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

新・おらが山へ … 今秋 3度目の花めぐり

10月24日 奈良県三峰山
青空が広がる下、通い慣れ始めた道を駐車場へ向かいます。

月に1度、平日の15時頃までおひとり様時間が出来るため、その時間を利用して山へ登っていますが、コースタイムやアクセスを考えた場合、自ずと山域が限られ、その中から、その時々に合わせて行ってみたいと思う山を計画しています。そして、今回目指す山は先月と同様「三峰山」。また、今月の初めにはバディとも登っており、3回連続で同じ山に登ることになりました。今までにもこんな経験はありませんが、2週連続で登った前回、定点観察的な要素を山行に見出し、その時間的変化を興味深く感じていました。
とは言え、三峰山を選んだ理由はこれ以外にもあり、ひとつは紅葉が始まったこと。もうひとつは、前回とは時期をずらして咲く秋の花。これ以外にも、八丁平の景色が好きなことや周回ルートになっていること。おらが山「尼ヶ岳」と違い、時間的に丁度いいことがあります。
今回、お目当ての花は「センブリ」。非常に苦く、煎じた際は千回振出してもまだ苦いと言うことから付けられた名前。子供の頃、母親が煎じて飲んでいたため、その匂いの凄さはもはや伝説並。
そんなセンブリは、前回に見た「アケボノソウ」と似て非なるもので、個人的には「センブリ」派。とは言え、今までに見たことがありません。
結果は、出逢えました。最初は偶然、次は必然。これで三峰山の花分布図に新たなシールを貼ることとなります。
朝陽を浴びて銀色に波打っていたチカラシバの法面は、綺麗に刈り取られ、周辺には刈り草の匂いが漂っていました。そこからは針葉樹が続く薄暗い林道。これまでに見てきたツチグリ、ハガクレツリフネソウ、オタカラコウ等、数々の秋の花。懐かしくむように、そのひとつずつを眺め「まだ咲いている」「もう終わったか」と思う序盤の林道歩き。
一筋の光が林床を照らし、不動滝の水飛沫に天使の梯子を浮かび上がらせます。行場となるこの場所に相応しい朝の厳かな時間帯。ここからが三峰山不動滝ルートの始まり。これまではウォーミングンアップ。ただし、これは往路で利用した場合に感じることで、復路の林道歩きはクールダウンではなく、永遠にも続きそうな長い帰り道…個人の感想ですw。
1ヶ月の間に3度も登れば、登山ルートにも詳しくなります。見えない先が予測できることは、登山に限らず、精神的な余裕を与えてくれます。「三峰山 ←山上 これより1500m」の看板が中間点。このルートは、ここから避難小屋までが核心部だと思います。
樹間に稜線を感じ始め、トリカブトの株を過ぎれば、8合目の避難小屋。一息入れて歩き始めれば、山肌を飾る紅葉が垣間見え、広葉樹のトンネルを抜けると新道ルートの分岐点。頭上を赤や黄色に色付けた木々が出迎えてくれました。そして、八丁平。すでに葉を落としている木も多く、全山燃えるような秋の光景からはほど遠いですが、深まりつつある秋を感じるには十分な世界です。
そして、ここでも定点観察。ホソバノヤマハハコ群生地を目指します。前回、コラボしていたトリカブトは、すでに花期を終え、ポツンと咲いているのを見かけるほどでした。ヤマハハコも終盤ではありますが、ドライフラワーのようになった花と光沢のある葉が陽射しを受け、光の谷となっていました。
正午を伝えるメロディーが麓から聞こえ、熊野灘へと続く山並を見ながらの昼食。風も穏やかで、前回より過ごしやすい八丁平。自宅から3時間で味わえるこの景色は、今後増々大切にしていきたく、第2のおらが山へなる気がします。
下山後は、ホームメイドでいつもの…。


残り僅かとなりました…ハガクレツリフネソウ

アザミも 秋を彩る 野の花

林道の脇に 大きな株 … イタドリ

秋と言えば キク科の植物ですが お名前は シロヨメナ ?

長い期間 咲くことを知りました … アケボノソウ

想像を掻き立てる響き … マツカゼソウ

山での出逢いは 一期一会

この谷の水を頂けるのは「おらが山」に相応しい

元祖おらが山と違い 地味に響く階段群

深まる秋を感じた 今日の山行

晴れている日は 特に美しいと思う 

切り取って 秋を満喫

大和の借景が 八丁平の玄関口

秋とは思えない 力強い雲でした

何度訪れても この景色に 感謝です

新道峠へと続く 近畿自然歩道の稜線

やはり ススキは 秋の代名詞

貸し切り状態の八丁平から「三峰山」

紅白で おめでたい気分になりました

低山の魅力は この景色にあるような気がします

三重県ルートを少し下ってご対面 … 高見山

やっぱり また来ようと思える山 です

山頂からの帰り道 明るい秋が 待っていました

撮って 調べて 多分 これ … ヤクシソウ

偶然 出会えた お目当ての花 … センブリ

帰り道 ここだろうと思った場所に 咲いていました

[おまけ]下山後 旅する蝶を 訪ねてみました … アサギマダラ

リンゴとクルミで 秋を感じた いつもの… (笑)