「秋の花めぐり」に入門
9月26日 奈良県三峰山
通勤の対向車に注意を払いながら、平日の登山者用駐車場を目指します。
三重と奈良の県境に連なる三峰山。初夏のシロヤシオ、冬の霧氷で人気の山。自宅から登山口となる駐車場までは1時間もかからないことから、登る機会が多いものの、季節はいつも冬。雪のない季節に登ったのを遡れば、13年前の11月。また、その年の7月には、初テント山行に向けての試し張りとトレーニングを兼ねて、初めて登った山でもあります。
今日は午後3時まで、1人の時間が出来たため、おらが山や吉野山等、候補地を考えたものの、コースタイム的に丁度良い「三峰山」としました。今の時期、ヤマハハコとトリカブトが見頃だと山行レポで確認していましたが、一昨日、検索した山行レポでは、それ以外にも秋の花が咲いているとの情報を知り、道中でも足元に注意を払わなければと、まだ朝の空気に包まれた駐車場を出発。
先週から随分秋らしくなったとは言え、最高気温は30℃近くになる予報。久しぶりに4h超えとなる山行は、暑さとの闘いになることでしょう。奈良県側から三峰山へは3ルートが代表的。今日も定番の「不動滝↗ 登り尾↘」を利用します。
しばらく続く林道歩き。いつもは準備運動と思って歩いていますが、今日は花を探して、右や左の斜面や道端をキョロキョロ。お目当てのヤマハハコとトリカブトは稜線上にあるため、それまでのお目当ては3種。その内の2種は凡そ見当が付いているため、見つけることは出来るでしょう。そして、残るは1種。これは、結果的に見ることが出来ませんでした。また、次の機会にとっておくこととします。
そんなこんなの林道歩き。冬と違ってまだまだ緑豊かな景色と合わせて、ある意味新鮮な時間でした。林道から分かれて、いよいよ本格的な登山道に入れば、幟が立つ建物が見えてきます。その手前にあった階段を初めて登ってみると「白蛇神」が祀られていました。その社の背後にも見えるのが、このルートの名前にもなっている「不動の滝」。落差21m。下流の小さな滝を含めれば、3段の滝になっています。
その滝を巻いて登れば、しばらくは辛抱の道。針葉樹の中、急登と平坦路が交互に続く、展望のない山行が続きます。そんな林床でも冬の陽が届くように、今日も木漏れ日に包まれますが、体感温度が上がってしまいます。熱中症対策として、ベースの上にフルジップの半袖シャツを着用し、温度を逃がすようにしています。それでも、久しぶりの山行と合わせて、まだ残暑が厳しいためか、熱が体内に籠る感じとなりました。ただ、何度かルートを歩いているため、先を見越して歩けることと、ここでも足元の花探しが救いとなりました。
冬。登り尾ルートと合流すれば世界が変わる森は、まるで新緑のような瑞々しい姿を針葉樹越しに魅せ、足に活力を取り戻させます。お気に入りの八丁平へ続く道も同様、緑に溢れ、写真で切り取れば、新秋という事実が消え去りそうですが、吹いてくる風がそれを押し戻します。
いつもはここから山頂を目指すものの、今日はお目当ての花を求めて、三重県側のゆりわれルートを進みます。八丁平から続くトリカブトに案内され、谷間を覆う白い絨毯、ヤマハハコの群生地に到着。こんな景色があったとは、まだまだ自分の未熟さに気付かされます。
八丁平に戻り、三重県側を眺めながら昼休憩。あまりの気持ち良さに、このまま昼寝をしたくなった身体を無理やり起こしました。行く必要はなかったのですが、メンタルトレーニングとして山頂に向かいます。そして、タッチアンドゴーで山頂を後にし、登り尾ルートで下山。
花探しの山行は思った以上に楽しく、やっぱり、山はいい。
下山後は、秋の続きでいつもの…(笑)
陽の当らない場所で 独り立ち … オタカラコウ
名前のとおり ひっそりと … ハガクレツリフネソウ
いつもなら 通り過ごす花にも シャッターチャンス
何気ない花に ふっと足を止めるは 今日の気持ち
名前からしてシーズン … アキノキリンソウ
まだこれからと思われる … ミカエリソウ
不動の滝と競うように … イヌショウマ
休憩の理由を見つけました…(笑)
花数は少ないけど … イヌショウマ?
この時期も 魅力を感じた道
林床を照らす 苔の森にも ほっと一息
カケスの群れが 賑やかでした
この道が 八丁平の全てだと思う
三重県側の展望は どこまでも続く山並
ゆりわれルートの 道しるべとなった トリカブト
ホソバノヤマハハコとコラボ中
ブーケのようでした
美しい谷間の光景が 折り返し地点
花だけではない 秋の山行
この系統には 愛嬌を感じます
秋の収穫祭…食用かどうかは不明ですが
こんなに小さいとは … ヤマジノホトトギス
帰り道 反対側にも咲いていました … ハガクレツリフネソウ
知っていたけど 見るのは初めてかも … ツチグリ
9月下旬 秋はまだ始まったばかり…
すでに 秋が始まっている いつもの…