祝・開通!白きスカイライン…荒島岳
3月24日 福井県荒島岳
2年前、登山口で引き返してから機会を窺っていた雪の荒島岳。再び、登山口に向かう日が来ました。
荒島岳がある福井県大野市。雲海に浮かぶ「天空の城・越前大野城」で有名ですが、いつもの党代表(笑)としては「いもきんつば」「里芋」「醤油かつ丼」など、そっち方面で訪ねることが多くなります。そんな魅力ある町を山頂から俯瞰したのが2014年11月。それから天候と休日と予定がかみ合う山行トライアングルを待ち続け、ようやくこの日を迎えました。本当は山イベントに出向く予定だった土曜日。しかし、晴れ予報に「インドア会場に行っている場合ではない」とバディの声に応え、木曜の夜に山行を決定。登山口やルートは前回と同様、勝原スキー場跡からのピストンとしました。
まずは、ゲレンデ跡のブラックアイスバーンとなった急登からスタート。それも直線上部から雪に覆われました。荒島岳と言えば「泥濘の道」。今日はその心配はなさそうですが、気温が上昇する下山時、雪はどんな状態になっているのか気掛りです。
町並の背景には屏風のように連なる白きグラデーションの峰々。八ヶ岳とは展望も植生も異なり、里から見上げる荒島岳らしい光景です。
ゲレンデ上部から本格的な登山道となり、直登は雑木林からブナ林へ。やがて、樹間に白山が見え始めました。この山、名前のとおり本当に白き峰です。前回は薄曇りのため霞んでいましたが、今日は青空を背に浮かび上がり、霊峰に相応しい凛とした佇まいを感じます。
傾斜が緩んだところから、思いもしない「霧氷まつり」。山からの素敵なプレゼント。朝陽にキラキラと輝く林の中から聞こえるのはパラパラと言う落氷の音。時々、頭上に落ちてきますが、これも山からのプレゼント…^^;
しゃくなげ平でアイゼンとピッケルを準備。いよいよこのルートの核心部「もちが壁」に向かいます。夏道ルートに向かうトラバース道を前に、真っ白な雪面と霧氷、そして白山を中心とした展望が広がり、何度目かの歩止まりです。当然、鎖は雪は下。慎重に足下を確かめ、上を目指します。今後、雪が緩んでくると更に難度が高くなるでしょう。ここを過ぎれば、森林限界を超え、全周囲の展望と共に山頂までの稜線歩き。丁度、ホーム鈴鹿は竜ヶ岳の遠足尾根のような雰囲気です。ただし、ここから先の谷側は雪庇となっており、クラックも何ヶ所かありました。トレースを外れないことが鉄則であり、そのトレースも正しいかどうか、自分で判断しなければなりません。
傾斜は更にきつくなり、中荒島岳直下の最大傾斜に向かう小さなピークがよく紹介されるビューポイント。山頂からは周囲の展望のみで山を愛でるには、そのルート上にあると僕は思います。山と向き合える場所とは「山頂以外派」です(^^)
その小さなピークに立った時、「2年前の中止はこの日のため、ついにここまで来た」と喜びも一入。
そして最後の直登。途中、登山道と交差するように亀裂が走っていました。その辺りはアイゼンを踏む度に小さな面で雪が剥がれ落ちます。風もなく、穏やかな日でも、全く心配なく歩けないのが雪山でしょう。急登を終え、緩やかな稜線の向こうに祠の屋根。登り始めて4時間。標高1,523m、今日は雪で数m高くなった福井の名峰「荒島岳」に登頂です。
下山後は、越前大野の銘菓でいつもの…(笑)
春を感じる鳥…ホオジロ
ゲレンデ跡上部から振り返れば…
歩きやすい 明るいブナ林の直登
光のシャワーが 落氷とともに…(笑)
この程度の大きさなら 痛くないんですが…
3月下旬とは思えない この景色
しゃくなげ平まであと一息
見上げれば 力強い 荒島岳
興味本位の行動は 事故のもとですね
素晴らしき展望に感謝です
ウサギの綺麗なトレースが続きます…
人間のトレースも 見劣りしません
諦めなければ 出逢える景色があります
最後の試練? 中荒島岳に着かねば 登頂はありません
登山道が割れているのは 初めてです
すでに気分は登頂…(笑)
振り返れば この景色
山頂をさらに進んで 振り返ります
笠ヶ岳と槍・穂高連峰
来シーズンは あの頂に還りたい…御嶽山
お花畑の縦走路…白山(大汝峰~御前峰~別山)
自然界には畏敬の念を抱いて接したい
惚れ惚れする景色でした
限りある時間なので…下山します
トレースがオーバーラップする 美しい下山路
荒島岳 と ハロ現象
これが当たると 結構 痛そう…(^^)
ちょっと寄り道…小荒島岳への鞍部にて
漫画チックな 中荒島岳への急登…
2年前と同じ場所から…感謝の言葉を
芋のダブル主演で いつもの…(笑)
初夏の陽気で プチプチ縦走…須磨アルプス
3月18日 兵庫県須磨アルプス
六甲全山縦走から早や1年あまり。今春もと計画を立てていましたが、何かと忙しく準備不足もあって秋以降に延期。でも、ちょっとだけ歩こうかと全縦起点「塩屋駅」に向かいました。
過去3回、六甲全縦は塩屋駅からスタートし、旧大会ルートで旗振山を目指していました。その理由は途中にある「六甲縦走路西起点」の看板。しかし、このルートだと六甲山系の途中から合流することになり、尾根を辿るには塩屋駅からダイレクトに取付かなければなりません。その空白部分が全縦の響きとともに気になっていました。
午後から神戸で人と会う約束があり、空いた午前中の有効活用(笑)で気になっていたダイレクトルートを利用し、須磨アルプスの東端「東山」を目指します。
「この先 行き止まり」…駅から歩いてすぐの所にある標識。予習のお陰でこれは承知のこと。住宅地の路地裏を通り抜け、取付地点の急登ならぬ急階段で山行は始まりました。塩屋駅は海抜4m。この階段で見る見るうちに住宅地の屋根越しに海が見え始めました。尾根道に入ると、そこは踏み固められた山道。毎日登山など大勢の方が旗振山を目指してできた道なのでしょう。今日も家族連れや高齢者のグループが汗ばむ陽気の中、行き来していました。
旧大会ルートの合流地点には「六甲全山縦走路」の案内標識。この文字を見ると心が躍るのは、僕だけではないはずです。ここから先の道は4回目、でもいつもはヘッドランプの灯りを頼りに登っており、知っているような初めてのような道です。須磨浦山上公園の石段を一気に駆け上がれば、茶屋のある旗振山に到着です。
夜明け前、まだ町が動き始めていない時間帯に登ってくる全縦56㎞の最初のピーク。今日は、半袖に着替えるピークです。
鉄拐山、高倉山、文太郎道経由で栂尾山。そして、須磨アルプスの横尾山から東山。
この時間帯になると大勢の登山者が須磨アルプスを目指したり、越えてきたりと思うように歩けませんが、僕も特に慌てている訳でもなく、されど、チャンスがあれば全縦スピードにギアチェンジ…。そんな感じで歩いていたため注意が散漫になっていたのか、まさかのルートロス、5分ほど登り返す羽目に…ただ、戻らなければ滑落が待っていたかも…。
名勝「馬ノ背」、別名「須磨アルプス」。風化した花崗岩のザレた岩稜帯が突如現れ、横尾山と東山を繋ぎます。ルートを少し外れて尾根を見下ろせば、標高の割には迫力ある光景です。慎重に歩きつつ、ルートを逸れて右左と景色を楽しみ、最後の痩せ尾根に差し掛かったところで、前方からやってくるグループに視線がいってしまい、足払いされた感じであっという間に転倒…(^^; 幸い滑落はしませんでしたが、状況的には運が良かったとしか言えません。
今日、歩いてきた旗振山から馬ノ背までの尾根を東山のピークで振り返りながら、痛めた左足を見ると、膝上で破れており裾をめくってみると…傷以上の見た感じ。歩行に支障がなかったので事なきを得ました。
「油断大敵」。山友に言われた言葉を大切にしなければと思います。
帰り道、文太郎さん縁の「高取山」、僕の全縦核心部「菊水山」、そして遥か彼方の中間地点「摩耶山」。それらゴール宝塚へと続く56㎞の山々に再訪を誓い、下山口「板宿」へと向かいました。
下山後は、神戸で用事を済ませて、自宅でいつもの…(笑)
電車の向こうには 六甲山系が海に還る尾根
いつもは右中の道 今日は右下の道...
いつもは右の階段 今日は左の尾根道…
梅の香りは 「春が来た」香り
今日は明るい 旗振山
春霞の大阪方面
今日の予定が書かれていました(笑)
いつもより長く居た 旗振茶屋前です
写ってませんが こんな大勢は初めて…鉄拐山
次はゴールを目指したい
朝 ラジオ体操をしている おらが茶屋前
ここでも春のコラボレーション
宅地へと急降下…転げ落ち注意(^^)
全縦大会渋滞ポイント…栂尾山階段
園芸種が縦走路沿いに…ツルニチニチソウ
新旧のツーショット(笑)
山が海へ…高倉山は造成され宅地となりました
ルートミスした地点から 須磨アルプス
50年後は 通行禁止?
昨年はモルゲンロートの馬ノ背でした
左の鉄塔が旗振山…2時間弱で歩いた山々
右から高取山、摩耶山、鍋蓋山、菊水山…最高峰は遥か彼方
今日はここまで
ヒガンザクラ? 梅とは違う 春の使者
シンプル イス ゙ベスト で いつもの…(笑)
おまけ…山友から いただきました
南八ヶ岳 氷と岩の調べとともに…編笠山
3月11日 長野県編笠山
春の足音が近付き、冬山も終わりを告げようとしています。今シーズンの見納めに南八ヶ岳展望の頂を目指します。
最後まで杣添尾根と編笠山のどちらにしようか考えていましたが、木金土の天候から、確実に登頂ができる編笠山としました。この山を最初に訪ねたのは、19年前のGW。当時、小学生だった娘も今では家庭を持つ社会人。今回で6回目となる編笠山の登山口は山梨県と長野県にありますが、最近は長野側の富士見高原を利用しています。
林道を横切りながら、尾根の取付地点「盃流し」に向かいます。先月、八子ヶ峰から眺めた裾野へ続く曲線美。歩くとシラビソやトウヒ等、展望のない道が続きます。2年前、テント泊をした時は西岳経由の周回ルート。その尾根道と平行しながら、やがて道は太古の森へと入り込みます。
1800mを超えた辺りで道は雪に覆われ、1900m付近から始まる急坂でアイゼンを装着。陽の当たらない道は雪道と言うより「凍り道」。それは、時折アイゼンの爪を弾くほど強固なものでした。
2100mで急登は終わり、樹間から陽が射し始め、空が近付いた気がします。再び始まる登りでは、森林限界が近いため青空が頭上に広がり、振り返れば樹々越しに北岳から仙丈ケ岳へと続く南アルプスの白き山嶺を初め、ミニチュア細工のような山麓の景色に目を休ませます。
「暗」から「明」へ。このルートで2番目に好きなポイントです。
そして、このルートの核心部、山頂直下の岩稜帯。過去2回、3月に登っており、雪の少なかった一昨年でさえ岩を雪が覆っていましたが、今日は完全に夏道ルート。上部の様子が判らずアイゼンを付けたまま登りましたが、結果的に不要でした。
綺麗な円錐形の山容を持つ編笠山。どのルートも最後の傾斜は同じですが、このルートが一番きつく感じるのは、数多くある案内板のせいだと思うのは、個人的感想…。そして、最も好きなポイントが編笠山の山頂標識と共に姿を現す南八ヶ岳の峰々。
阿弥陀岳、横岳、赤岳、ギボシ、権現岳。南北に長い八ヶ岳、自分流の絶景ポイントをお持ちでしょうが、絶妙に配したこれら五山の展望を擁した編笠山は、八ヶ岳随一と我々は思っています。八ヶ岳の創造主に感謝です。
麓から吹き上げる風を避け、北八ヶ岳へと続く展望を楽しみます。親子3人で初めて訪ねた時、「あんな険しい山に登るなんて凄いよねぇ」と話した残雪の赤岳。今では赤岳を始め、ほとんど登ってしまった雪の八ヶ岳。時の流れを感じると共に、こうして眺めていると、当時にタイムスリップしてしまいそう…(^^) 娘と登った30数座のひとつだけでなく、我々家族にとって大切な頂。それが「編笠山」。
下山後は、茅野駅前で新規開拓したお店でいつもの…(笑)
夜明け前…登山日和間違いなし
年輪ような薄氷…盃流し
アイゼンの手入れをしなければ…^^;
この標識を見ると 何故かほっとします
柔らかな陽射しに 力をもらいます
森林限界へと導く 森の灯り
一気に光の国へ
視線の先に あるものは…
空と町の間に浮かぶ雲
見上げれば 八ヶ岳が火山であった証
今日は 諏訪湖が 良く見えます
アイゼン歩行の訓練となった 岩稜帯
視界に収まり切れない世界が ここにあります
昔から僕は 山頂や峠に着く手前が好きなんです
権現岳から徐々に 姿を現す瞬間が堪らない
まずは 御礼のタッチ
先週の雪で化粧直しをした 主峰「赤岳」
随分と御無沙汰です…ギボシ・権現岳
来シーズンは その頂から編笠山を…横岳(三叉峰)
時代は移ろえど 変わらぬ景色…
ミラーボールか万華鏡…雪は不思議なキャンパス
太古の森が賑やかになるには もう少し先でしょう
新緑がこの道を飾る頃 町はお花見ですね
麓から眺める八ヶ岳も素敵な光景
こんなお山があったら 登ってみたい…(笑)
冬の定期便「ルート本谷」…御在所岳
2月17日 三重県御在所岳
ホーム鈴鹿の主峰「御在所岳」。ロープウェイで一気に上がることも出来れば、奇岩の中道、安定の裏道、バリエーションの藤内沢と登山者に応じて楽しめる多くのルートが山頂に続いています。その中で、我が家のお気に入りは、「本谷↗ 中道↘」の周回ルート。このブログでも3回ご紹介しています。
本谷はバリエーションルートとしては入門編。しかし、冬ともなればコンディションによって大きく変わります。我々が入るのは初級編程度まで…今年はどんな表情を魅せてくれるのか楽しみにしながら登山口へ。
予報では登山日和とは言えない今日の天気。しかし、登山口から山頂まで谷を歩くこのルートは、展望よりルート上の変化を楽しむため、あまり気にはなりません。また、風の影響を受けないため、アウターなしで登れます(個人差はあるでしょうが…)。
堰堤広場と呼ぶ開始地点でアイゼンを装着。当然、12本爪。雪の状態によって判断しますが、基本、広場に雪があれば装着することにしています。しばらく大雪が降っていないため、トレースは明確でしたが、今日はいつも通らない右岸ルートを進みます。途中、ガイドツアーで参加した際に確保されて登った岩肌を見つけ、取りつきました。ただトレースを辿るだけでなく、アイゼン歩行の訓練をする。これも、本谷を訪ねる大きな理由です。
ほとばしる水しぶき、アイゼンの爪が奏でる響き、そして、上空を通過するロープウェイの音。
登山口には10数台車が止まっていましたが、このルートは静まり返っています。(結果的に3組でした)
昨年に比べて雪は少ないものの、氷柱など氷の造形が目につきました。時折、陽が射しこむと、ライトを浴びたかのように、谷全体が明るく輝きます。二股を入る度に谷筋は狭くなり、メインストリートが近付いていることを体感できます。大黒滝の上、溝状滑滝を左岸から巻いた谷筋への下降地点には新たにロープが取付られていました。ここは3mほどトラバースしながら下降しなければならず、トレースがないと緊張する場所です。以前は門番ジョーズ岩にもロープ等がなく、ルート取りやバディの確保など苦労と集中をしたものですが、その点では、一般化されたと思います。
降り始めた雪は止む気配がなく、山頂を吹く風も想像できます。展望のないメインストリートでは、恒例となった乗客への手を振ることもありません。氷の作品群を眺めながら、終了点「最初の一滴」が刻一刻と近づいてきます。
霧の「山上公園駅」から「クイーン」と言う機械音が大きくなってくると、メインストリートの先に林が見えます。本谷終了点に到着です。下山時、展望台から振り返る雪のラインのトップに立っているのだと、いつも思う場所です。林の中を稜線まで一気に上がり、一般道と合流。子供達の歓声が聞こえ始めると、着いたも同然。強風にも負けず、楽しげに遊ぶ子供達に感心しながら、「寒っう~」と下山ルートの中道を目指す我々でした(笑) そして、いつも思うのは、決して楽(安全)ではない中道ルート。特に上部は凍結の急坂となるため、情報収集と慎重な行動が必要です。
下山後は、時間があったので、はしごでいつもの…(笑)
本谷の入口 ここに立つだけで ワクワクします
序盤は樹林帯を進みます
やがて 谷筋が広がり 本谷ワールドが始まります
今日は 雪とともに氷の芸術に出会えました
凍結トラバースの先には…
本谷を始めるきっかけとなった 「不動滝」
トレースはしっかりとあり ある意味 無雪期より歩きやすい
SNS用のポーズです(笑)
つい先日まで 見事な氷瀑だった「大黒滝」
ドレスアップしたような 氷瀑の名残
今年も門番と向き合えました
本日の核心部…頼みはピッケルとアイゼンと自分自身
毎年 コンディションが変わります…今年は薄氷でした
メインストリートは 冬の谷底らしい景色
伊勢湾の展望は次回へ…でも 楽しいメインストリート
今年は秀作揃いの作品群
雪の中 ひときわ青く浮かび上がっていました
我々の姿を見つけるのは…無理か…^^;
我々の頂上は ここです(笑)
アスファルト道…粉雪が我々を追い抜いていきます
この雪で 樹氷も育ってきました
中道ルート上部…油断できない下山路です
メインストリートは望めませんが 今年は今年の「ルート本谷」
和の心で 暖まる いつもの…(^^)
そして 春の鮮やかさを感じる いつもの…(笑)
スノーシューハイクと御神渡り...八子ヶ峰
2月10日 長野県八子ヶ峰
冬合宿にと「上高地テント泊」を計画していましたが、この天候…。そんな時、5年振りに出現した諏訪湖の「御神渡り」の知らせ。スノーハイクと食べ歩き、この2本柱を繋ぐ棟木になりました。
「御神渡り」…諏訪湖が全面結氷し、その覆った氷がせり上がって「氷の筋道」を見せる現象です。湖畔に建つ諏訪大社の「上社」「下社」を結ぶ道とも言われています。山友の話では、凍結防止剤の影響を受け、全面結氷しにくくなったのではと言う話もあり、いずれにしても、ようやくタイミングが合いました。一刻も早く見たい気持ちはありましたが、昼頃には下り坂になる予報のため、まずは、スノーシューハイクに向かいます。
3時間ほど雪を楽しめればと、向かった先は「八子ヶ峰」。昨年も1月に訪ねた場所です。今回のお供は、山仲間「バンビー4」の一員、京都の山友。先月のマキノ高原以来の山行です。
早朝、三重県内のSAで待ち合わせをし、登山口の女神ノ茶屋に向かいます。途中、諏訪湖SAに立ち寄り、全面結氷した諏訪湖を一望。白い息ととともに、思わず、声が漏れます。遠く、御神渡りの筋道も確認することが出来ました。ここから眺めると、「社を結ぶ道」を実感でき、自然現象を超える神秘さ感じます。
予想通りに青空が広がり、蓼科山から編笠山へと続く八ヶ岳の稜線を眺めながら駐車場に到着。駐車場には10台程度停まっていましたが、蓼科山に向かう方が多いようです。
早速、スノーシューを履きます。事前の情報から、スノーシューを履く必要がないことはわかっていましたが、そこはあれですよね…(笑)
幾筋ものトレースがあり、どの道を選択しても必ず、稜線に出ます。せっかく、スノーシューを履いているので、トレースから逸れて林の中を直登。振り返れば、新たなトレースの出来上がり。林を抜け、視界が広がってくると稜線まであと一息。後ろには天狗岳から南八ヶ岳の峰々、続いて、北岳に甲斐駒ケ岳の南アルプス、更に、宝剣岳、木曽駒ヶ岳の中央アルプスを眺めることが出来ます。右手には、蓼科山から北横岳へ続く北八ヶ岳の稜線。そして眼下には、奥蓼科の別荘地から諏訪盆地のジオラマ風景が広がります。
稜線に建つ三角屋根の建物は「ヒュッテ・アルビレオ」。冬期は営業していませんが、風を防いでくれる貴重な建物です。ここでリフター機能を解除し、ハイキングモードへ。八子ヶ峰は東峰と西峰があり、前回はゲレンデトップの西峰に向かいました。今回は、東峰の先、下降開始地点まで往復40分程度のユルユルハイク。雪原に入ると、低木の枝を踏むことになり、トレースの上を進むことにします。風も穏やかで、真っ青な空を背景に蓼科山を眺めているだけで幸せな気分一杯に浸れます。稜線に立った時から、北横岳上空には笠雲。大きさや形を変えても、笠雲に違いありません。天候の下り坂とリンクしています。アルプスの稜線は雲に隠され始めました。南八ヶ岳上空も青空より灰色が目立ち始めます。小屋裏で蓼科山を眺めながら一息をつき、次の目的地に向かって、出発です。
下山後は、当然いつものがあり、翌日はバンビー4が揃って、いつもの…(笑)
諏訪湖が全面結氷したのを見たのは 初めてです
前回と違って青空の下で スノーシューハイク (^^)v
トレースを引きたくなるのは 人情です(笑)
雪より白い 白樺
北岳と甲斐駒ケ岳…凛々しい
笠雲…その1
ここから見ると まさに天狗です
冬の八ヶ岳と言えば 南八ヶ岳かな?
でも こんな八ヶ岳歩きも 大好きですwww
一面の雪原 見渡す限り 誰も居ません
八子ヶ峰は お手軽スノーシューハイクに抜群です
お手軽な割に 展望が素晴らしい 八子ヶ峰
西峰の向こうに 車山
東峰のピークは 参考程度に…(笑)
帰りは 八ヶ岳を眺めながらの 雪道散歩
麓の雪景色を眺めながら歩くのも 北八ヶ岳らしい光景
太陽の周りに虹…これも下り坂の予兆です
寝そべって 蓼科山を眺めながらの一休み
笠雲…その2
うさぎと駈けっこをしたのは どちら様?
いつかは あの稜線に3人で立ちましょう
編笠山…裾野の曲線美
お食事中に失礼します…ウソ(鳥の名前)
科学の目で見たくない…「御神渡り」の感想です
一足早く 春がやってきた いつもの…(笑)
2018 初登頂もホームから…天狗岩
2月3日 三重県天狗岩(藤原岳)
今年に入って4回目の山行。ただ、これまでの3回の内、2回は天候に阻まれ登頂できず、1回は氷瀑めぐり。そこで今回は、「ピークを踏むこと」を優先し、計画を立てました。
天気予報から判断して、今回の候補地に上がったのはホーム鈴鹿。その中から、天狗岩の他に「御在所岳本谷」「竜ヶ岳遠足尾根」とまぁ、冬期の定番ルート。しかし、天候と雪の状態から確実に登頂できる天狗岩としました。
天狗岩という名前の山ではなく、鈴鹿北部、花の山として人気のある藤原岳から北に伸びるカルスト大地の稜線から突き出た絶壁のピーク。標高は藤原岳より20mほど高い、1,165m。藤原岳とは藤原山荘(避難小屋)を境にルートが異なり、入山する登山者のほとんどが藤原岳展望丘を目指すため、こちらを訪ねる人は少なく、ここからは静かな山行が楽しめます。また、天狗岩ルートの大きな特徴として、「ルート取りが自由」であること。カルスト大地の頂稜はなだらかで広大な稜線となり、雪に埋もれた林の中を自由に散策しながらの山行は、この時期ならでは楽しみです。(初めて訪れる場合はトレースを当てにせず、視界良好の時に限ります。また、地図アプリがあると安心でしょう。)
登山口の駐車場は7時前には半分以上空きがなく、人気の高さが窺い知れます。大貝戸道は小屋手前まで林の中を歩くため、展望はほとんどありませんが、風の影響を受けにくく、踏み固められた登山道は注意さえすれば、8合目までアイゼンなしで登れます。先行者の後を追い、8合目直下でルートミスをして林の中に入ると、膝下まで埋もれる積雪となり、ここでスノーシューの出番となりました。
このルートは8合目からが核心部。ここから冬道ルートになることから、これまでと一線を画し、直登が続きます。しかし、スノーシューのヒールリフター機能を使えば、アイゼンやワカンより楽に登れるため、小屋からではなく、8合目からの使用をお勧めします。
視界が広がる9合目標識から眼下の町並みや養老山地越しの名古屋市内、伊勢湾が望めます。再び、林の中に入り、最後の直登。トレースのない方が逆に歩きやすいスノーシュー。雪の急坂もザクッザクッと軽快な音と共に登れます。ようやく林を抜けたところで、滋賀県側から雲の流入。見る見るうちに視界は怪しくなってきました。
久しぶりに見る藤原山荘。この小屋があるお陰で、この時期にも大勢の登山者が藤原岳を目指すのだと思います。この小屋の脇を抜けて天狗岩へ。無雪期なら明確な道も、今は雪原が広がるだけです。視界不良になる前に、地図アプリで天狗岩の方角を確認し出発。ところが、山荘から少し歩いた場所で突然の青空。このダイナミックな変化が最も好きな「山時間」。この束の間の青空を山から頂き、思い思いのトレースを林の中に描きながら進みます。
登頂か?昼食か? 風も穏やかで陽の射す好条件を、身体を冷やさないための昼食時間に充てました。やがて、予想通りに空は色をなくし、寒々しい冬空へとなります。2018年最初のピーク、天狗岩へ最後の登りでは、空と地面が繋がった景色でしたが、満足のいく登頂でした。
時折、小雪が舞う帰り道、薄く靄のかかった林の中は幻想的でもあり、これもまた、雪山山行の楽しみのひとつ…。一般ルートと合流し、9合目に向かう急坂は、林の中を直滑走(笑)。モフモフ、フカフカの雪を身体一杯に感じながら、スノーシューハイクを存分に味わいます。8合目直下でスノーシューからチェーンスパイクへ。雪から泥濘へと移る2合目からもチェーンスパイクは有効で、登山口までそのまま下りました。
下山後は、登頂を祝ういつもの…(笑)
30年後の山容は どうなっているのだろう…
植林地の中でも 雪があれば 楽しく歩けます
雑木林では 道はこんなに明るくなります
8合目からの冬道 トレースがない時はつらい…
視界の広がる9合目 一息ついて最後の登りへ
視界が広がれば 風も通ります ^^;
登攀能力が高い リフター機能付スノーシュー
氷のペンダントは 展示品限りです…
冬空は あっと言う間に 色を失せます
さて 自由な世界へと 旅立ちましょう
世界が変わる 前兆が…
雲の上は いつも青空なんだ…実感します
先行者は どちらさま…?
こうしてみたくなるのは 自然ですよね(笑)
自分のトレースを引いています
周囲はノートレース…道は自分の後に出来ます
展望よりこの時間…冬の太陽に命を感じます
スノーシューメーカーの宣伝ではありません(笑)
2018 初登頂 そして バンビーズの初山行
天狗岩を振り返ります
藤原岳山頂は展望丘と呼ばれています
下界と山稜のギャップ これも冬のホームの楽しみ方
今年もやはり I LOVE スノーシュー
フカフカ モフモフ 体験中のバディ が目指す場所は…
我が家のベスト3店にて いつもの…(笑)
今年も大雪のバンビー4…マキノ高原
1月27日 滋賀県マキノ高原
昨年2月、大谷山に向かった際は大雪警報発令中であり、登山口のマキノ高原にも辿りつけませんでした。あれから、約1年。やはり大雪警報が前日に発令され、大雪注意報に引き継がれる中、またもやマキノ高原に向かった我々です。
待ち合わせ場所は湖南にある道の駅。積雪量は昨年ほどではないにしろ、雪が止む様子はありません。雨雲マップと現場近くのライブカメラを見ながら、とりあえず、登山口に向かうことにしましたが、道中、有名なケーキバイキングのお店の前で、計画変更に心が動いたのは私一人だけではなかったようです…(笑) 今回の山行の目的は、安曇野の山友が新たに購入したスノーシューの試し履き。登攀能力とトラーバース時の感覚、そして、下り坂の性能を確認できれば、目的は達成。天候からして、登頂は全く考えていませんでした…と言うより、通常なら中止にしている天候ですね(^_^;)
交通事情により登山口到着は1時間以上も遅れ、この時点で稜線のピーク「寒風」までと思いましたが、降り続く雪と雲に隠れた稜線を目の前に、意気消沈…(笑) 旧マキノ高原ゲレンデ最上部までとしました(短っ!ww)。駐車場には赤坂山方面に向かう登山者が数組いらっしゃいましたが、我々の向かう大谷山方面は、一本のスキーのトレースが続いているだけです。
アスファルト道(無雪期)から一歩逸れただけで、足は膝上まで沈み込みます。そのまま数10m進んだところで、山友はスノーシュー、我々はワカンを装着しました。そうなんです。我々の今回の目的は、ワカン歩行にありました。昨年、山友が見せた見事なワカン歩行。膝上に積もった雪道でのワカン体験をしたかったのです(^^)
昨年、背の丈を超える雪の壁を素晴らしいラッセル技術でトレースを作った山友。今日はワカンをスノーシューに履き変えて、ラッセル機関車のごとく、新雪のゲレンデ跡を邁進します。時折、雪が小止みになり、空が明るくなるものの、それは束の間の休息。再び、冬空の息吹が視界を曇らせます。
それぞれがそれぞれの歩行訓練を行い、予定のゲレンデトップに到着。やはりこんな日は、早く降りるに限ります。
そして目指すは、皆、同じ場所・・・(笑)
マキノ高原の玄関口…メタセコイア並木
行きたい気持ちと帰りたい気持ちが 半分半分…
今日もラッセル隊長が 先頭をきります
2番手もスノーシューで トレースを作ります
後方は ワカンと新雪の感触を確かめます
2人のスノーシュートレース…それでも 若干の沈み込みはあります
そろそろ止むのかと思いましたが…
一向に その気配は ありません (T_T)
スノーシューの登攀能力を確かめる山友
SNS用? これも大切な目的(笑)
条件が良くても 絶対 登頂は無理です(笑)
どんな状況でも 和気藹々のバンビー4
「さぁ、戻ろ 戻ろ」
いつかは 湖北の稜線へ…
こんな日は こんなことでもやらないと!
皆も 同意見のようでした…(笑)
雪より白い いつもの…(笑)