Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

小さい秋を見つけた…蝶ヶ岳

9月10~11日 長野県蝶槍(蝶ヶ岳
蝶ヶ岳…この山を初めて登ってから40年近くになります。当時は自分が登った山よりも視界を超えて広がる槍穂高に熱い視線を送っていました。例え、稜線が雲に隠れていても…。あれから何度か頂きに立ち、今では旧知の間柄のような気持ちで登っている蝶ヶ岳。秋の始まりを感じる旧友に逢うため、三股に向かいました。

9月10日
これまで何度か計画を立てては雨で流れていた三股ルート。最後に登ったのは2014年5月。バディのフォロワーさんとのオフ会。この山行から安曇野の山友や色んな方との出逢いが始まったなぁと思い出しながら登っていきます。また、先日観た映画「ロングトレイル亅の影響か、いつにもましてテントライフが楽しみな気分…(*^^*)
このルートは当然上高地ルートより短く、安曇野からダイレクトに登れることもあり、山の人気と合わせて麓の駐車場は夜明け前には満車。しかし、長塀尾根に較べてトラバース系や梯子、階段、浮き石の多い悪路が続き、歩行の難易度としては随分高くなります。まめうち平の中間地点を過ぎてからの取付地点が蝶ヶ岳の登山口と思いましょう。しばらくは明るい樹林帯をひたすら登ります。第一ベンチで気合いを入れ直し、最終ベンチからは辛抱の時間を過ごし、大滝山分岐点で着いたも同然(笑)
常念岳が両手を拡げて出迎えてくれる中、小さく槍の穂先が見え始め、次第に大展望へ♪ そして、山と共に待っていたのは安曇野の山友(笑) 彼は今日、三股から常念岳経由で周回しています。蝶ヶ岳が取り持った人の縁。この頂きで逢うのは山の縁。
昼食を共にした山友は「じゃ、また明日」と言い残し下山。我々は今回の目的「蝶槍亅を目指します。瞑想の丘を過ぎた辺りで見事な草紅葉。秋色が展望を更に染め上げます。横尾分岐点からふた登りで蝶槍(2655m)…ちょっと感動…w。蝶槍の南側ピークに稜線から少し離れて三角点があり、岩には頂上の文字。ここは旧蝶ヶ岳ピーク(2664.3m)なんですよね。今のピーク(2677m)は長塀ノ頭から昇格?したものですが、小屋から近くになって登山者には都合が良くなりました(^^;
日暮れと共に気温も下がり(8℃)、茸蕎麦で暖を取ります。月明かりで星空は望めませんが、町とテントの灯りが目を楽しませてくれました。賑やかだけど、それを超える世界がここにはあるなぁと思いながら夜は更けて行きました。

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進化を続ける(笑) ゴジラみたいな木に見送られ…
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常念岳がお出迎え
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雪山トレーニングのためとは言え この時期の27kg超えは辛かった(T-T)
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長い道程の疲れを一気に忘れさせてくれます
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何も言えねぇ…www
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涸沢にも少し秋色が感じられます
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それぞれがそれぞれの想いで見つめる
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ランチタイム…イカ入りお寿司と具沢山味噌汁
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おやつは中津川 秋の銘菓 くりきんとん
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蝶槍まで 雲上の稜線散歩
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小さい秋 小さい秋 小さい秋 見~つけた(笑)
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見飽きることないの景色です
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山も空も 秋色が漂います
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蝶槍から大天井へと続く 常念山脈
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安曇野の気流をしっかりと受け止める稜線
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蝶ヶ岳の旧山頂です
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蝶ヶ岳の特徴 二重山稜がはっきりと判ります
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遠くの町の灯りが常念岳越しに…
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安曇野の夜景はこんな様子
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山に入ると月明かりの凄さを感じます

9月11日
3時頃から少しずつテン場は賑やかになり、4時に空を見上げると予想に反して星が瞬いています。「これはもしかして」と思って稜線に立つと、静かに槍穂高が浮かび上がっていました。小屋の灯りが安心感を与え、ヘッドランプの灯りには登山者の息遣いが聞こえてきそうです。「気を付けて登ってねぇ」無言のエールを送ります。東の空は雲海を映すかの如く低い雲が重なり、御来光は望めそうもありませんが、真っ白な世界を予想していただけに山に感謝です。
朝の気温は5℃。肌寒い風が少しだけ体温を奪い、それは夏山との別れを意味していることだと感じます。朝御飯を食べているとテントに陽が当たり始めたので慌てて稜線へ(稜線までは30秒w)朝陽に浮かぶ槍穂高の景色を頂きましたm(__)m 同じサイトで1泊を共にした皆さんは、常念岳、大滝山、徳沢と次のステージを目指して出発されました。下山だけの我々は遅立で蝶ヶ岳を後にします。またの再会を約束して♪
大滝山分岐点から樹林帯へ。時折、樹間から常念岳が顔を覗かせます。昨日、苦労した木の階段も下山時には安定した登山道となります。(濡れていなければですが…) やがて、等高線の間隔が広くなってきたと思える所まで下ると「まめうち平亅まではあと少し。一呼吸整えて最後の下りを迎え、一本道を曲がれば「ゴジラみたいな木」がお出迎え。あとは、気を緩めることなく三股までの森散歩。
終わってみれば、降雨にあうこともなく、蝶ヶ岳らしい展望と秋の始まり、そしてテントライフを楽しめた2日間でした。
下山後は、約束通り山友と合流し、お喋りの続きといつもの…(笑)

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個性的な峰が連なる奇跡に感謝
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東の空が少しだけ明るくなってきた頃 既にテン場は目覚めています
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陽が射す所だけ染まる マジックアワー
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朝御飯の出来上がり(^-^)v
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夜明けとともに いざ 出発!
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今日も 目覚めた 槍穂高連峰
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涸沢岳も含めて穂高四人衆と呼びたい…。
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大好きな霞沢岳の稜線越しに 御嶽・乗鞍・焼岳
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雲海を眺めながら ここでも出発!
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雲海の架け橋が 八ヶ岳へと続きます
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朝陽が力を出し始めた頃
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富士山と甲斐駒ヶ岳
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僕の中で 蝶ヶ岳常念岳は表裏一体
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登山道脇にも秋色を見つけることが出来ます
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秋と言えば 茸ですよね~
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こちらは見た通りの毒茸.‥ハナホウキタケ
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こちらは愛嬌者のホコリタケ.‥只今、固く口を閉ざしてますが.‥(^^)
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記念のツーショット(笑)
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吊り橋を渡ると 林道まではもう一息
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今月の一皿は 洋梨2種で頂きます