Satの 山と一期一会

春夏秋冬。山との出逢いはいつも一度限り。

新緑と木漏れ日と薫風の縦走路…ダイトレ北部

5月12日 ダイヤモンドトレール(伏見峠~屯鶴峯)
ダイヤモンドトレール(通称 ダイトレ)とは、1970年に大阪府によって整備された自然歩道であり、北は屯鶴峯(どんづるぼう)から南は槇尾山までの約45km、大阪、奈良、和歌山の県境稜線をいく関西を代表する縦走路です。
約26年間、大阪の南河内で過ごした自分にとって、ダイトレの稜線である二上山大和葛城山金剛山は日常生活に溶け込んだ景色でした。その意味では、六甲全山縦走路よりもダイトレの方が身近です。しかし、身近な故、その全体像は膨らみ、また、アップダウンを繰り返すコースはここ数年前まで寄り付きがたい印象がありました。1年半ほど前に地図を購入し、ルートを下調べ。いずれ機会があればと思っていましたが、ついにその日がやってきました。
ダイトレは六甲全縦より距離が短いとは言え、累積標高差は高く約3600m。自宅から交通機関を利用するため、1日での完走は僕には無理であり、ほぼ中間地点から北の起点「屯鶴峯」を目指すことにしました。

起点となるJR「北宇智」駅へ向かう車窓に広がるのは、これから歩く金剛、葛城のダイトレ稜線。長閑な車窓風景とは裏腹に、ロングトレイルに向けて気持ちを高めます。
北宇智駅からダイトレへ合流するには「伏見峠」か「久留野峠」になります。事前に所要時間とルート状況を調べた結果、伏見峠に向かう天ヶ滝道としました。駅から小1時間ほど歩いてようやく木洩れ日溢れる人工林の登山道へ。急登と平坦道が繰り返し現れる登山道は、正に有酸素運動トレーニング。快適な歩調とともに視界が明るくなり始めると稜線が見え、本来のスタート地点「伏見峠」に到着です。
ここまで約2時間。六甲全縦の場合、2時間毎に10分休憩で歩いていましたが、ここまでの調子と距離が短いことから「今日は休みなしで行けるところまで行ってみよう!」と新たな目標を設定。
まずは第1ポイント「金剛山」を通過し、第2ポイントの「水越峠」へ階段を急降下。途中、第3ポイントの大和葛城山が見える場所では、六甲全縦にないアップダウンを実感しました。車では通過したことのある水越峠。大阪と奈良の県境でもあります。ここから登山者が増え、急な登り階段が続くために自然渋滞が発生しました。陽が高くなるにつれ気温も上昇し、一段一段が厳しくなってきますが、可能な限り息を切らさない呼吸で歩きます。
頂上付近に咲くツツジで山肌が赤く染まる様子が麓からもわかる大和葛城山。すでに見頃は終わっていますが、ロープウェイで気軽に登れることもあって、家族連れなど大勢の方で賑わっていました。
北尾根分岐を過ぎると、再び、静かなダイトレに入り、第4、第5のポイントを目指します。時折、起点の方角から登って来られる登山者やトレランの方とすれ違い、挨拶程度の言葉を交わします。
階段の多さを始め、岩橋峠から岩橋山、竹内峠から二上山等、全縦ではなかった終盤の連続登り返しにも足を止めることなく、最終ポイント「呑鶴峯」に到着。小学生以来実に40数年振りの奇勝は初めて訪れるような新鮮さでした。
入口階段横に設置された起点の石版が本日の目標地点。あわせて、30㎞、7時間30分を休憩なしで歩く目標も無事達成。
ここから最寄駅「二上」まで約3㎞。途中にあったコンビニは、まさしく、オアシスのようでした(笑)
下山後は、泊まりに来ている義従姉妹が待つ自宅でいつもの…(笑)



のどかな無人駅が 今日の出発点

田圃に映る山並…日本の原風景

昔は 木々の花には 興味が湧かなかったなぁ…

木漏れ日が 檜林を飾ります

ダイトレの文字に 少し感動しました

金剛山からダイトレ南部の稜線…いつの日か

何か 嬉しい気分になりました(笑)

左 いせ なら ごせ…右 よしの こうや

次のピーク 大和葛城山…緑の濃淡が人工的

階段も多いけど 歩きやすい道も多い

今来た稜線は すでに彼方の道

紅葉だけでなく 緑葉も素敵です

南河内の景色が近付いてきました

ルート上のポイントに 17ヶ設置してあります

水越峠からの階段道…一歩の重みを実感

東側には大和盆地の景色が広がります

山頂手前 パラグライダーのグループが活動中

風を読み 見事なテイクオフでした

つつじ祭りで 賑わう声が聞こえてきました

見頃は過ぎていましたが 雰囲気は味わえました

金剛山を振り返ります…このあと カメラが落下…(T_T)

更に一歩の重みを感じて(笑)…登頂

最初は「ダイヤモンド・トレイル」のようですね

竹内峠…日本最古の官道「竹内街道」を横断

年代物ですね 現在地がどこかわかりません…^^;

最後の「二上山」は 万葉集の山

その白さにあらためて驚きです…屯鶴峯

次は南の起点で 逢いましょう

車窓から 今日の稜線を…

義従姉妹に頂いたお土産が いつもの…